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映画の時間

久しぶりに映画を観に行った。
映画はひとりで観に行くのが好きだ。
会社員の頃は、映画の日に有休をとって1日3本観たりしていた。
ひとりで観に行っていると言ったら、同僚からビックリされたけれど。

私的には、映画を観る行為は現実世界からの逃避というところもあって、映画を観た後はその余韻を味わっていたい。
観た後に映画の感想を話すのはいいのだけれど、現実の友人や家族と話したくない。
映画の後はカフェでニヤニヤしながら、ひとりで余韻にふけっている。

そういえば、映画の世界に浸るようになったのはいつからだろう。
確か「ゴースト」だったと思う。
中学生の頃だっただろうか。
友人と駅で待ち合わせて、電車に乗って、今はなくなってしまった駅前の映画館に行った。
館内に浮かび上がる映像の中に自分が入り込んでしまったかのような臨場感にしびれてしまった。

ひとりで映画館に行くようになったのは社会人になってからだった。
疲れたり、迷ったり、淋しかったり、あるいは気分転換に映画館に通った。
ほんの1000円ちょっとで世界を変えてくれる映画は大切な存在だった。

そんな映画館に、心配になるくらい人が入っていない。
今この時期だからかもしれないけれど。
そうだ、また、映画を観に行こう。

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