旦那へ

この歳になって、これだけ長く一緒にいた人に「大好き」だの「愛してる」だの言うのも恥ずかしいのじゃが。

いきものががりの名曲「ありがとう」はその「大好き」だの「愛してる」を嫌って程実感させる歌だ。

そしてその相手は

悔しいけど旦那だ。

悔しいって言い方もおかしいけど、認めざるを得ない旦那への愛を目の前にすると、恥ずかしさもプラスされ悔しくも感じるから愛ってややこしい。

そしてこのブログを当の本人"旦那"も読むであろうから悔しさは更に倍増する。

時は数日前に戻る。

私が習っているボイトレでは、課題曲をクリアして次のステップへどんどん進んでいくのだが、今の課題曲がいきものがかりの"ありがとう"だ。

ボイトレでは正しい発声法を教えてくれるのは勿論なのじゃが、それ以外にも"歌詞をどのように理解して歌っているか"を先生と話す時間がある。

私は毎回、歌詞の中に自分の感情とより近い部分を過去の経験から探し出し、その時の感情と歌詞をリンクさせて歌詞を紐解き、曲を歌う様にしている。

そうするとどの曲もあり得ないくらい素晴らしく、どの曲も名曲に感じ、時には涙もし、歌の素晴らしさに毎回感動する。

今回の"ありがとう"もまさにそれで。

有名な曲なので歌自体は知っていたのだが、ここまでちゃんと歌詞を聞いた事がなく、今回歌詞とガッツリ向き合ってみてその素晴らしさに心から感動した。

そして一瞬でわかってしまった。

まんま、旦那じゃん・・・と。

歌詞のどの部分を切り取っても旦那だ。

なんならいきなり最初から旦那だ。

「ありがとうって伝えたくて〜🎵」から全力で旦那なのだ。

曲を聞けば聞くほど、旦那と過ごしてきた今までの長い道のりが走馬灯の様に蘇る。

深い愛と感謝を伝えてる歌、いきものがかりの"ありがとう"は、私に沢山の幸せと深い愛を与え続けてくれている"旦那"への感謝の歌でしかない。ここまでドンピシャに当てはまる人は、何度考え直しても旦那しか出てこなかった。悔しいが。

旦那の中にある大きく深い愛を目の当たりにする度、私は私の中で大きく欠けている部分があると自覚する。

それは"仲の良い両親"から与えられる"愛"だ。

いずれ離婚をする夫婦不仲の家庭に育った私は、両親が仲良く過ごしている記憶が全くない。

両親が微笑み合って会話していた記憶もなく、家の中は常に冷蔵庫の様にヒンヤリとしていた、そんな家庭だった。

父も母もそれぞれに私と弟には愛情をもって育ててくれていたとは思うが、常に不穏な空気が流れている家の中は、長い年月をかけ、私の心の中へ不安や寂しさを少しずつ蓄積していった様に思う。

なので私の"温かい家庭"への憧れは半端ない。

"仲良しな両親の元で子供を育てたい"という思いは結婚前から、なんなら今でも一貫して思っている事だ。

そんな家庭をくれた人、それが旦那だ。

私は生涯で一番欲しかった物を手にし、そして手にした"愛"という優しさは今でもずっと増え続けている。
ずっと与え続けてくれている。

そんな深い愛にほぼほぼ答えられていない私だが、結婚してから今までも、そしてこれからも感謝する気持ちを忘れないでいなければいけないなと、いきものがかりの"ありがとう"が再確認させてくれた。

じゃがしかし。

名曲"ありがとう'でも、一点だけどうしても共感できない歌詞がある。

一番のサビ前に出てくる歌詞

「あなたの夢がいつからか

ふたりの夢に変わっていた」

の部分だ。

旦那の今の夢は1メートルでも高い山に登る事。

そう、旦那は今登山にはまっている。

楽しく快適に登山をする為に日々登山グッズを買い集め、先日は熊よけの鈴とオニヤンマ君を求めて買い物へと繰り出した。

熊と蜂が怖くてたまらない私は、この先どんな事があっても山に登る事はないと思う。

なのであなたの夢が私の夢、そして"ふたりの夢"に変わる事は絶対にない。

旦那様。

熊と蜂とビックリする程体力が落ちている体を労わりながら、安全に山に登って下さいませ。

妻からは以上です。

ちなみに。

窓を開け放って仕事をしている私を、蜂から守ってくれている敏腕相方「オニヤンマ君」


本当に蜂が近寄ってこないから凄い。

オニヤンマ君

あなたにも心をこめて。

ありがとう❤️


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