JOYFUL LOVEはなぜ虹色になったのか
下書き状態のまましばらく放置されていたのだけど、せっかくMVもフル公開されたことだし、最後まで書くことにした。
JOYFUL LOVEという楽曲
今更説明するほどのことでもないが「JOYFUL LOVE」という楽曲は、ひらがなけやき時代にメチャカリのタイアップ曲として作られた曲であり、日向坂46の1stシングル「キュン」にもカップリングとして収録された曲である。
ライブではほぼ必ず披露されてる曲であり、大体ライブの「ここぞ!」という場面で使われる楽曲である。
初披露となったがなくり2018で、ペンライトを使って客席を虹色に染めた(虹色大作戦)ことから、今やJOYFUL LOVEの際に客席で虹を作ることが日向坂46のライブにおける定番になっている。
そこでふと思ったのだけど
そもそもなぜジョイラは虹のイメージなのだろう?
ということ。
がなクリ2018で客席が虹色になったのは、有志の方々がネット上で声を上げて、実際現場でも声かけをしながら3日かけて実現した、というものではあるのだけど、そもそも「虹を作ろう」という発想はMVの衣装がカラフルなことからきてるはず。
CRE8BOYの振りフリトークから分かる通り、そもそもMV撮影時のコンセプトとして最初から虹のイメージがあったらしい。
余談だが、振りフリトークは振り付けに込めたメッセージだったり、メンバーの振り入れ時のエピソードだったり、MV撮影秘話だったり、コンテンツ盛り沢山すぎるので、必見なコンテンツだと思っている。
歌詞に「虹」を連想させるものはないため、何かしら「虹をイメージして作ろう」と考えたきっかけが他にあるはず。
たまたま監督が思いついただけなのかもしれないが、せっかくなのでそれを当時のひらがなけやきのイメージから生まれた考えなのでは?という仮説というか、妄想を提唱してみたいと思う。
欅坂の対になるひらがなけやき
ここで重要になってくるのは、この曲がシングル収録されたのは日向坂46の「キュン」だが、制作されたのはひらがなけやき時代だということ。
先ほども書いた通り、メチャカリのタイアップソングとして使われていた。メチャカリ有料会員登録するとCDがプレゼントされるというもので、いわば唯一のひらがなけやきシングルCDと言えるのかもしれない。
さて2018年といえば、欅坂46は「ガラスを割れ!」を3月、「アンビバレント」を8月にリリースし、年末から2019年頭にかけては「黒い羊」の制作に入って行った時期だ。
好きか嫌いか、白か黒か。二律背反で苦悩していたころだ。振り返ってみればそもそも最初の頃からハッキリしない事は嫌うような楽曲が多かったようにも思う。
一方ひらがなけやきといえば、「ガラスを割れ!」のカップリングで「イマニミテイロ」、「アンビバレント」のカップリングで「ハッピーオーラ」を出している。
「イマニミテイロ」はまるで武道館3Daysを急遽任された事に対するアテ書きのような歌詞が注目されがちだが、この曲はいろんな感情の「色」を歌った曲でもある。具体的な色名は出ないが、白でも黒でもない世界を歌っている。
KEYAKIZAKA46は漢字の「欅」とひらがなの「けやき」で表裏一体、二面性をもつグループだったと個人的に思っている。あえて「違うスタンスをとる」ことで差別化していたのではないかと。
この「色」に関してもそういった傾向があり、欅坂はどんどん色のない白黒の世界へ、ひらがなけやきは逆にカラフルな世界を表現するようになっていった。
自分の意志を貫く欅坂。お互いわかりあおうとするひらがなけやき。
楽曲の方向性がそうさせたのか、メンバーの持つ個性がそうさせたのか、それは今となってはもうわからないが、その違う個性が行き着いた先が「JOYFUL LOVE」なのではないかと思うのだ。
そうしてMVの衣装は虹をイメージしたカラフルなものになり、それを見たファンたちがやがて大作戦を発動することになった。
100%ただの妄想でしかないが、こういった流れからたどり着いたのが「虹色」だったのではないか。
もちろん個性豊かなメンバーがまるで虹のよう、みたいな理由づけができなくもないのだが、ここに関しては「どのグループだってちゃんとメンバーを知れば個性豊かであり、このグループが特別だと思うのは自分がそれを一番知っているから」という考え方なので、敢えてそのロジックは考えていない。
櫻坂・日向坂へ
さて、そんな「白か黒か」の欅坂は、昨年櫻坂46へと生まれ変わった。
イメージカラーはまさかの「白」である。白か黒か論争に決着がついたようにも見える。
一方JOYFUL LOVEが誕生した約半年後に改名が発表されたひらがなけやき改め日向坂46。
こちらのイメージカラーはまさかの「空色」である。虹を描く空を背負うことになった。
ねるに始めて会ったとき、欅坂46との初対面の時、初のライブに向けたリハの時、2期生加入が発表された時、初めてフォーメーションを告げられた時、初めてのアルバム発売が決まった時、改名が発表された時。
理由はそれぞれ異なれど、いつも泣いてばかりの雨模様だったメンバーたちは、「おひさま」というファンを得たことで、雲ひとつない青空を手に入れた。そしてそこには大きな虹がかかったのでした…
と綺麗にストーリーが繋がったところで、1つ考えて見たいのは
もし今新曲としてJOYFUL LOVEが登場した場合、今の日向坂46から「虹色」のイメージは出てくるのだろうか?
という点。
個人的には今あの曲が回ってきたのであれば、虹色ではないような気がする。根拠はない。
何故自分でもそう思うのか、もう少し考えてみようと思う。