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迷えば立ち止まりあなたを思い出して歩いて行ける - 渡邉美穂卒業セレモニー

あの日からもう1ヶ月以上経っているだなんて、まるで信じられないくらいに、7月は時が止まったかのような気持ちでした。
そんな風に思うくらいに、卒業セレモニーの前後でまるで別の世界線に来てしまったかのような気がしてます。
そんなことを考えていたら、あっという間に在籍最終日を迎えてしまいました…流石に卒セレの記事は今日中だろう、ということで一気に書こうと思います。

本当はドームの時みたいにメンバー1人1人振り返ろうかと思ったんですけど、なんかうまく書けなかったので、期別で振り返ろうと思います。
今でもまるで昨日のことのように鮮明に思い出せる気がする。
でも多分これもいつまでも続かないので、運営は一刻も早く円盤化してくださいホントにお願いします。

3期生へ託したもの

思えば新3期(敢えてこの表記)加入2周年で、名前入りタンブラーをプレゼントしていたあの時。
あの時が99%から100%になった瞬間だったのかもしれません。ああ、翌年の加入3周年の日にはきっともういないのだろう、と。その前の本人のブログにあった「ドームは絶対見て」でほぼ確信してたんですけどね。

3期生に未来を託そうとする姿勢と、それをちゃんと受け止めようとする3期生と。その関係性が本当に綺麗で優しくて、それと同時に悲しくて。
5人でパフォーマンスした『Right?』だったり、3期4人を含めた『ハッピーオーラ』だったり、今まで見えないながらも感じていた壁を壊してくれたのがこの卒セレだったのかもしれません。
美穂が卒業することで、4thまでの楽曲には空きポジションができます。ひなのが芽実ポジ埋めてるように、他の3人もそれぞれが美穂のポジションを埋めることになるでしょう。
その時に迷わず一歩踏み出せるように、そんなメッセージを勝手に感じました。

全体的に振り返ってみると、最初からずっと泣いていた(ように見えた)未来虹ちゃんと、最後のサプライズ中に堪えきれなくなったひなのが印象的でした。
ひなのはずっと耐えてたけど、最後は本当に決壊したかのような号泣ぶりでした。客席に背を向けるほどに。
たった1人の3期生として加入したこともあり、ひなのは先輩方からすると「みんなの妹」感があります。それゆえに後から来た3人と比べると、特に溺愛してる先輩という存在がパッと出てきません。みんな平等という感じです。
とはいえひなのにとって、美穂は加入前からの推しメンでもあり、本格的に芽実ポジ入り始めた3rdシングル発売記念ライブあたりではシンメになることも多く、関わることも多かったはず。卒業について思うところもいろいろあったのだろうな、とその涙を見て思うのでした。

これから初めての後輩を迎え入れる3期の4人にとっては、このタイミングで「卒業」という結末を身をもって体感できたのは大きかったのではないか、と思います。これからの活躍がますます楽しみですね。
それにしてもみんな卒業に関するブログは凄い真っ直ぐな感謝を伝えていて、素敵な関係だなと改めて思います。ツーショットもみんな良い顔してる。

寂しさを見せまいとした強き1期生

1期生は今回は優しく見守る立ち位置でしたね。
一番大事なところは2期生に任せて、自分達は脇役として舞台に華を添えよう、みたいな意識が見えました。

とはいえ2曲目の『やさしさが邪魔をする』では、早くもかとしが涙腺ブレイク。
美穂からするとかとしは「いつまでたっても自分を溺愛してくれない」先輩でしたが、2人の関係性見れば一目瞭然で、愛でる後輩の立ち位置じゃなかったんですよね、最初から。
かとしが先輩として逞しくなったのは、いつもすぐ後ろで自分を見ている美穂の視線を感じていたからかもしれない、なんて思ったりもします。ホントにポジション近いこと多かったんですよね。

そんな感じで先行き不安なスタートではあったものの、それ以降はNO WARのラストで京子が美穂をハグしたり、クイズ大会では自由に振る舞ったり、負けたはずなのに先輩の圧で1期曲with美穂をやったり、誰跳べのラスト煽りをサプライズで美穂に任せたり。
それはもう素晴らしい立ち振る舞いでした。1期生からしても後輩を送り出すのは初めての経験なわけですが、盛大に送り出そうと腹を括った先輩方の力は凄かった。

だからこそ、終盤のくみてんの涙が印象的でしたね。本当は寂しいのをなんとか堪えて、湿っぽくならないように頑張っていたんだと。
『飛行機雲ができる理由』の落ちサビでは、隣に来た美穂に何かしら声をかけられてついに涙が。
ちなみにかとしが最初に泣いた時も、ステージ出る直前に美穂に何かを言われて堪えきれなくなったとのことで、これはもう美穂が泣かせに行ってるとしか思えないですね。これは完全にやってます。
あとはラストのMC。自らのMCでこのセレモニーを終わらせなければならないのに、終わりにしたくない葛藤がそのまま言葉になって出てきたあの瞬間。本当に終わってしまうんだな、って急に実感が沸いたのがあの瞬間でした。

卒セレ当日はそこまで気づかなかったものの、7月最終日の今だとハッキリ分かるのですが、1期生はみんな本当に寂しそうなんですよね。そしてそれをあまり隠さない。
だからこそ、卒セレ当日は本当に表に出さないように我慢してたんだな、というのを改めて思います。
ドキュメンタリー映画を見た人たちが「裏側ではこんな苦労してたなんて知らなかった」と感想をあげているのを考えれば、どんな状況でもステージ上に持ち込まないのはお手のものなのかもしれませんが。
日向坂の2期と3期は本当にいい先輩を持ったと思います。この先加入することになる4期生も、そこは安心していいんじゃないかなと。

共に歩んできた2期生

さて、そして最後に同期の2期生。
もちろん卒セレの主役は卒業する美穂なのですが、2期生は基本的にほぼずっとステージ上にいて、卒業する美穂に寄り添っていた印象でした。
初めて経験する同期の卒業。それぞれ思うところもいろいろあったと思います。

印象的だったのは、線香花火トリオで美穂へ詩を送ったあの場面。既に卒業を自分の中で消化し始めていたこのちゃんと、未だ消化しきれていないすーじー。そんな花ちゃんズに挟まれたお美玖は、自分の言葉でハッキリと自分の想いを語っていました。
レギュラーラジオの成果かもしれないし、センターを経験した自信によるものかもしれない。はたまたそのラジオで語っていたように、同期の卒業を受けて「自分の今後を考えるようになった」のが影響しているのかもしれません。

美穂の卒業が発表されてから、特に2期生はさまざまなところで「同期が卒業することに対する想い」を聞かれることとなりました。
その中で印象的だったのは、割と多くのメンバーが「自分の活動を見つめ直す機会になった」と語っていたことです。言葉をそのまま受け取ると、意外と2期生は「自分の未来」をどうして行くか、そこまで考えていなかった人が多かったようです。良く言えば目の前の仕事に集中していたとも言えますが。
そんな2期生にとっては、同期の卒業というイベントが与えたインパクトはなかなかに強烈だったようで、2022年に入ってからは顔つき変わったと感じるメンバーが多いように感じます。

そう思うと「起爆剤」って本当だったんだなぁ、と改めて思いますよね。
「最強の世代」なんて呼ばれることも多かった日向坂2期生は、どこか爆発力が不足している印象がありました。自分が最前列に立って矢面に立つんだ、という意識。頼りになりすぎる先輩がいたり、防波堤になりうる同期がいると、この気持ちって持ちにくいものなんですよね。
まさに防波堤的に2期生の前衛に立っていたこさかなと美穂。こさかなは体調が万全では無く、美穂は卒業。2期生の防波堤はなくなりました。そうなったら自分達がやるしかないんですよね。
そうなればもともとポテンシャルあるメンバーたちなので、そりゃ活躍の場がどんどん広がっていきますよね。

そんな頼もしくなったメンバーの背中を、全員揃った状態で見渡すことができて、本当に良かったと『沈黙が愛なら』の時に思いました。
2期生ってホントに全員揃わない世代だったので、卒セレで揃ったのは本当に良かった。7th特典映像でも全員揃って、お揃いの組紐作れたのも素敵なエピソードですよね。奇しくもワンピース的な「仲間の証」を作り上げることに成功しました。

さて、そんな2期生のハイライトといえば、やはりアンコールでの『君のため何ができるだろう』でしょう。
振り返ってみれば、いつもSHOWROOMではギター弾き語りをしていたすーじーが、急にピアノで弾き語りをしたあの辺りから、その兆候はあったのかもしれません。
サプライズでのすーじーピアノ伴奏による2期生とひなのから贈る歌。4thのカップリングとして収録されたあの時、まさか美穂の卒セレにこんなにもピッタリな曲になるとは、誰が想像したでしょうか。

明日のため何ができるだろう
今日まで助け合った以上に…
全身に吹き出す本物の汗
それだけで伝わるよ
傷ついてそして庇いあったし
同じ夢見て頑張ってきたし…
どんな時も近くに足音が聴こえたから
諦めなかった
人は一人では戦えない
誰も皆そんなに強くないんだ
日向坂46『君のため何ができるだろう』

2サビの歌詞が本当にピッタリだなと思います。1サビもいいんだけど特に2サビ。
ただ卒セレではここカットされてしまいましたが。『やさしさが邪魔をする』でも2番はカットされてて、2番好きとしてはちょっぴり切ない。

すーじーはずっと「卒業しても関係性は変わらないし、寂しいとかじゃないんだよね」みたいな、全然気にしてない風の発言をしていましたが、ブログやメッセを見れば一目瞭然で、寂しさが溢れ出てしまっている状態でした。
そんなすーじーが、盟友とも言える美穂の卒業にあたって何もしないわけがなく、自ら提案した生演奏での歌。どうしても何かしてあげたい、という強い気持ちが痛いくらいに伝わってきました。
サプライズを告げたあの時の、今にも泣き出しそうな表情が未だに忘れられません。

もちろんすーじーだけでは無く、2期生は本当に1人1人受け止め方が全然違ってとても興味深かったんですが、それを語り出すと果てしなく長くなるのでここでは割愛します。
2規制に関しては、今後はおそらく個々の動きはめちゃくちゃ活発になってそれぞれが活躍すると思ってます。
反面、個人が活躍すればグループとしての時間が取れなくなるもので、そこが今後の課題になるのかな、と勝手に思ってますが、これも卒セレの話で長々と語る話題でもないので割愛です。

迷えば立ち止まりあなたを思い出して歩いて行ける

さて、意味深に付けたこの記事のタイトルですが、日向坂とは全く関係ないバンドの歌詞を引用したものです。
今の美穂と日向坂にピッタリだと思って選びました。

二度と帰らぬ日々は優しさに包まれて
溢れる涙そのままに
迷えば立ち止まり
あなたを思い出して歩いて行ける
SOPHIA『eye』

日向坂46は22人のチームワークでここまできたグループです。
美穂だからというわけではなく、誰が抜けてもその穴は大きいと思います。
そして美穂も、5年間グループでの活動でここまでやってきました。
ここからは1人で別の道を行くわけですが、今までのように隣を歩く仲間はいなくなります。

お互いに今までと同じようには絶対にできない。
それはもう分かりきったことではありますが、もしもそうやって迷ったり躓いたりしてしまったとしても、立ち止まって振り返った時に、お互いのことを思い出してまた歩き出すことができる。きっとそういう関係になれるだろう、と思ってます。
願わくばお互いの活躍が、お互いに刺激になるような、そんな風になれたら最高ですし、その先にいつかどこかで共演している姿を見ることができたら、言葉にできないくらいの喜びを感じるのだろうと思います。

本当に素敵な卒業セレモニーでした。
そして渡邉美穂さん、5年間のアイドル活動お疲れ様でした。最後の配信が叫びで終わるとは思いませんでしたが、その前に言った言葉が「またね」だったのちゃんと聞いてました。
いつか必ず再会できる時を心待ちにしています。

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