見出し画像

「G線上アリア」台南聖地巡礼 その2

里地帰YouTubeチャンネルで最も再生回数が多い《G線上のアリア》

そのYouTube動画の台南各所撮影箇所を巡る聖地巡礼 その2は、

【葉石濤文學記念館】

実はこの場所、今回の台南滞在中に既に一度訪れたのですが、写真を撮っていなかったので再度訪れた場所でした(笑)

実際のYouTubeの映像
《葉石濤文學記念館》
聖地巡礼画像


壁に貼ってあるモノは変わっていますが、この場所は間違いなく同じ!

聖地巡礼1の反省を踏まえ、カメラアングルも事前にしっかり予習してから撮影に臨みました!

YouTube画像の左側に映っているのは葉石濤さんの銅像です。

葉石濤さんの銅像


葉石濤さんとはどんな人なのか?

日本統治時代の1925年に台湾の裕福な家庭に生まれ、文学青年に育つ。(2008年に84歳で亡くなりました。)

当時の国語である《日本語》を通じて世界各地の文学作品を読み漁り、10代で作品を作り始めた。

がしかし、戦後は日本語が使えなくなり、新たな国語となった《中国語》を習得せねばならず、言葉の壁に苦労しながらも、中国語による創作の可能性を模索し始める。

政治犯として3年間投獄されるという苦痛を味わいながら、釈放後も文学創作を諦めず、当時はほぼ未開拓の分野であった「台湾文学」の研究に着手した人物。

という事で、彼もまた日本と関わりのある人物で、台湾の川端康成とも言われているようです。

記念館全体はこんな感じ


記念館は風が流れているような、葉石濤さんの息吹が感じられるような、そんな場所でした。

記念館の1階
彼の作品も並べてありました
2階に続く階段からの風景
2階にも素敵な部屋があります


私が今回訪れた台南の中で、1番好きな場所が、この「葉石濤文學記念館」だったかもしれません。

館内の空気がキレイでとても落ち着く場所でした。


里地帰先生は2017年に、約半年台南に住んだ経験があり、その時に葉石濤さんの小説(中文)から音楽アルバムを作ったという経緯があります。

その作品が↓

豔紅的夢


これは中国語のアルバムなんです。

これまでそんな風に感じた事はなかったのだけど…

この作品を制作するにあたり、日本語と中国語で苦悩する先生の姿と、同じく言語の苦労を強いられた葉石濤さんの苦労とが重なるようにも感じられてきました。

葉石濤さん自身の歴史を知り、
その歴史を辿り作品を作り上げた里地帰先生の想いを感じ、
そしてそれをたどる今回の聖地巡礼企画。

《聖地巡礼は、現地に行く事に意味がある》

と誰かの文章で読んだのだけど、まさにそうなのかもしれません。

YouTubeの撮影地を巡り、その場所を写真に収める、という至って単純な発想でしたが、聖地巡礼って奥が深い…と、改めて実感しています。


アルバム「豔紅的夢」は中国語で歌われていますが、とっても素敵な日本語翻訳付きの歌詞カードも入っています。

改めてその歌詞を読むと、葉石濤さんの人生と、それから里地帰先生がその人生をどういう風に受け止め表現したのか、2人の人生の物語が詰まった作品だと感じられるようになりました。

アルバム「豔紅的夢」も是非是非聴いてみてください。中国語の意味がわからない方にも、中国語が持つ音の美しさを感じられる素晴らしい作品ですし、添えられた日本語の歌詞も艶やかで素敵なのです!(強く推してます!!)

そして聖地巡礼台南編は次回がいよいよ最終回!良かったら(聖地巡礼 その3)にもお付き合いください😊

いいなと思ったら応援しよう!