取引会社のAPIを検討する_ラズパイ打出の小槌 其の7 ボラティリティについて
前回のまとめ
前回は外国為替取引について、外貨預金を中心に検討した。1回あたりの取引額が1000円程度から始められる手軽さや、実は手数料がネット銀行の貢献によりかなり引き下げられており、1日あたりのドル資産の変動幅0.7円に比べてかなり安くなっていると点は魅力的だった。しかし、肝心の取引を自動化するAPIがないという点で、今回のラズパイ打出の小槌計画には不向きとなった。
ボラティリティの重要さ
また、今回の自動取引に求める新たな要件として、資産の短期間の変動幅と手数料の関係性が大事であることが発見できた。今回は、日毎短期の売買を繰り返すロジックで自動化することを考えているのだが、そのときに、対象資産が1日あたりどれくらいの変動幅があるのかという、ボラタリティと、売買にかかる手数料を考えることが重要だ。
まず対円に対するボラタリティが全く無い、つまり円を対象として売買したとしても、短期売買なので金利は無視し、売買相手の信用リスクも無視するとすると、得する可能性はまったくない。売買の手数料分だけじわじわと損が積み重なっていくだろう。
一方で100円に対して、日々1円程度ボラティリティがある資産を短期売買したとすると、高いときに買って安いときに売る、またはその逆などの可能性が生まれ、損も得もし得るようになる。
このとき、売買手数料×売買回数が期間中の日数×ボラティリティに対して安ければ、売買ロジックが良ければ、得を得ることを夢見ることができる。
もちろん手数料は安ければ安いほうがよいが。
さて、あらためて、短期売買による収益目的でラズパイで自動取引をするのに適している資産が備えていて欲しい性質について書き直してみる。
・管理画面を利用せずにプログラミング可能なAPIが用意されていること
・一取引あたり1万円以下、できれば5千円以下で取引できること
・価格のボラティリティがあり、売買によるリスク・リターンが期待できること
・売買手数料が0円に近い、または売買スプレッドが0に近いこと
・買いからだけでなく売りからもエントリーできること
次回は、外国為替取引としての外国為替証拠金取引、つまりFXと、そして仮想通貨取引について、性質を満たしているかどうか調べていく。
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投資日数: 83日
投資金額:404円
評価損益: 76円
実現損益: 15円