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小説【219字】闇の峠

『闇の峠』

 険しい山道を進む。写真を撮るため、私は好奇心に駆られてここまで来た。
 峠に差し掛かると、突如として霧が立ち込め、視界が遮られる。不安に駆られながらも、カメラを構える。

 シャッターを切った瞬間、霧の向こうから人影が。慌てて逃げ出すが、足を滑らせ転倒。目が覚めると、見知らぬ部屋のベッドに横たわっていた。

 枕元には一冊の本。開くと、そこには私が撮ったはずの写真が。しかし、霧の中の人影は鮮明に写っており、その顔は……私自身だった。

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