見出し画像

No.174【《よりあい処つしまへの運営費補助》補正予算案に対する質疑応答及び修正動議の臨時議会再放送日程のお知らせ】

No.171でも取り上げていました標記補正予算案についての質疑応答及び修正動議を含む令和4年第2回対馬市臨時議会の再放送日程は、冒頭の写真の通りです。ご高覧賜り、ご意見ご感想をお寄せ頂けましたら幸甚に存じます。

対馬市一般会計補正予算(第8号)参考資料

結論から申し上げますと、小職は臨時議会での理事者説明に納得がいかず、修正動議(提出者脇本、賛成者小宮議員)を出しましたが、賛成5名(上記2名の他は、糸瀬議員、入江議員、小田議員)に対して反対13名で修正案は否決されました。修正案に対する質問も、反対討論もなく否決されたのは、大変残念です。ご賛同賜りました4議員には改めて厚く御礼申し上げます。

さて、質疑応答は、私の質問能力不足もあるかと存じますが、質問に対して的外れな答弁が多く、噛み合いませんでした。

黒字あるいは補填するほどの赤字でもないのに、運営費補助を支給する訳にはいかないので、令和2年度と令和3年度の《よりあい処つしま》の決算については質問すると、財政課長を通じて事前に通知していました。しかし、担当部長が決算資料を持参していない、その上後日提出するとの答弁には開いた口が塞がらない。直ぐに取り寄せるよう要求すると、「不可能」との全く理解できない答弁がありました。結局、休憩をとって資料の提出されました。令和2年度は市からの補填約1000万円があり、黒字になっていたことが報告されました。

また、月額200万円(年間2400万円)の家賃全額は対馬市が支払っていることも、産業建設常任委員会所管事務調査では資料の提示があっていましたが、(全議員に対する)今臨時議会では説明がありませんでした。

通常一民間企業に運営費補助金を支給することはあり得ず、公益性の濃淡について慎重審議を要し、それが最大の焦点となるが、よりあい処つしまへの商品納入業者は47事業者であり、公益性が高いとの理事者の主張には少々無理があると思います。

また、宣伝効果等目に見え無い効果があるとシンクタンクからもお墨付きを頂いているような答弁がありましたが、よりあい処つしま及び対馬市福岡事務所を現地に必ず設置しなければ得られない効果であるかどうかは、全く別問題であると思います。

その他詳細は、動議原稿に譲ります。なお、議場での動議朗読では多少の追加がありましたが、動議原稿は以下の通りです。

《修正動議原稿》
令和4年度対馬市一般会計補正予算案第8号について、修正動議を提出致します。

具体的には、同補正予算案第8号中、新型コロナウィルス感染予防対策事業の一部である『情報発信拠点施設運営支援事業5,000千円』のみを皆減するための動議であります。従って、歳入は15款国庫支出金2項国庫補助金5目商工費国庫補助金1節商工費補助金(新型コロナウィルス感染症対応地方創生臨時交付金)108,065千円のうち5,000千円を、歳出は7款商工費1項商工費2目商工振興費18節負担金、補助及び交付金『対馬市情報発信拠点施設運営維持支援助成金』5,000千円をそれぞれ減額するものです。

減額修正動議提出の理由は、以下の通りです。
支給の理由として、コロナ禍の影響で業績不振、エネルギー(電気代ガス代の高騰)、仕入れ価格の高騰等をあげていますが、それは対馬市内の事業者も条件は変わらないと思われることから、公益性の濃淡が補助金支給の妥当性判断の基準となると思われます。

例えば、ウクライナ情勢の影響で燃油高騰が続く中、九州郵船㈱や㈱ORCへ燃油購入費用を補填することで、燃油サーチャージを抑制するとしたら、広く浅く受益者があり、ある程度の公共性・公益性が認められると思われます。

一方で、《よりあい処つしま》は、福岡市で対馬の物産を販売するテナントショップ及び対馬の食材を提供する事業を展開しており、公益性が全く無いとは言えないが、受益者が限られており、代替手段も充分考えられます。

また、コロナ禍でも時短協力金等公的支援を受けたことから、令和2年度は黒字決算であり、令和3年度の赤字を差し引いてもまだ黒字となっています。

《よりあい処つしま》は、令和2年4月に、博多駅近くから現在の店舗へ移転しており、業績不振の原因の要因が、移転に伴うものなのか、コロナ禍によるところが大きいのか検証も必要でしょう。

ちなみに、(一財)対馬市農業振興公社の《伝承館》や《あがたの里》には、令和2年度から運営費補助は皆減されています。

とにかく、今与えられている資料からは、一民間企業に500万円もの運営資金補助を支給する妥当性を見出だせないと私は思います。

それより何より、対馬市が《よりあい処つしま》の将来像をどう描いているのかが、最も重要ですが、そのビジョンも明示されているとは言い難いと、私は感じています。

物事を判断する際には、「意義、要件、効果」を考慮することが重要です。
当該助成金予算案においては、支給する意義が高いとは感じられません。また、今後も他の感染症によるパンデミックが生じた場合、どのような要件に当てはまれば支給対象となるのかの要件も曖昧です。更に、当該助成金を支給することでどのような効果が生じるのかについても疑問が残ります。

この際、月額200万円もの高額な家賃を支払ってまで、福岡市内に《よりあい処つしま》及び《対馬市福岡事務所》を継続させる是非について改めて検討する必要があると思われます。

議場にいらっしゃる議員各位におかれましては、以上の減額修正動議の主旨をご高察賜り、動議にご賛同頂ますよう衷心よりお願い申し上げます。

以上

参考までに、11/23日経新聞の記事によれば、対馬市民の一人当たり自治体借金額は全国ワースト3位です。

借金による自転車操業は慎む必要が他の自治体以上に求められています。今までやって来たからと漫然と継続するのではなく、単なる費用ではなく投資的要素つまり予算の効果を見極めた施策の展開が益々求められていると思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?