ECMのこと
基本的に、ただのECM好きなだけなのかもしれない、と最近思う。
そのこととは別にペルトが好きなのかと思っていたけれど、たぶんギドン・クレーメルとキース・ジャレットが好きなだけなのかもしれない、とも思う。
ECMのアルバムを初めて聴かせてもらったのは高校一年生で、『Vienna Concert』と『First Circle』。そのときはたぶんメセニー(メスィーニ)のアルバムの方と、他に別のレーベルの幻魔大戦のサントラ(別のキースさんが音楽担当)を借りて帰ったと記憶している(たしか萩尾望都さんの作品も数冊勧められて借りたのだった)。
少し経って作曲の勉強を初めたとき、和声の先生からnew seriesのペルトのアルバムを聴かせていただき、そこでキースと再会したという具合である。『Vienna Concert』は自分の中で特別だったみたいで、かといって、何度も聴くものではなく、高校のときに聴いてからその後しばらく聴くことはなかったが、不思議と自分の中に何かを刻んだのは間違いなかった。自分でCDアルバムを買ったのは随分後だ。有名なケルンになかなか手を伸ばせなかったのは『Vienna Concert』のインパクトが自分の中で大きかったからだろう。
クレーメルはジョン・アダムスのコンチェルト(レーベルはNonesuch)なども聴いたが、好きなのはアファナシエフとのデュオで、ブラームスの雨の歌は本当に沁みる。こう言ってしまうとチープに響くのかもしれないが、何だか人生を感じるのだ。まあ、こういうのも詳しい人からするとただのミーハーということになるのだろうな、とも思う(ミーハーは死語?)。
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