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苦手な方をやってみる  507

先日、ページを閉じようとiPadの画面をタッチしたら別のところに触れたらしく、突然動画の再生が始まった。

寝る前だし、電子機器から離れようとしたタイミングで始まった動画。
いつもなら「あぁ…」なんて言葉もないくらいの速さでブチっと切るのだけど、画面に出ていた動画に見たことのある文字が…「ルン・ル」と出ている。

「え?ルン・ル?」

思わず、そのまま動画の音量を上げて見てみると…
今まで、動画が表に出ることのなかったルン・ルが初めて公開されるとのこと。
「え?ほんま?」なんて思いながらそのまま動画を眺めていた。

1時間ちょっとの動画の中の20分ほどの間、音声でしか聞いたことのない「ルン・ル」が会場を歩いている植原先生の姿と共に収録されていた。
「こういう感じで行われているんだ…」と、以前読んだ先生の本の内容をつぎはぎで思い出しながら眺める。


その後続いた質疑応答の内容も興味深かったのだけど、その後の参加者さんの振り返りトークの時の「呼吸」の話に思わず反応してしまった。

というのも、植原先生が言うには
・呼吸は吸うのも吐くのも「鼻」でしないともったいない
・とにかく「長く吐く」ことが大事
ということらしいのだけど、先生の「長く吐く」呼吸を隣で見た方の話では「顔が青白くなるまで息を吐いていて、自分の『吐く』と全然違う」という話だった。
先生の話では「呼吸で人間は死なない」ってことらしいから、そこまでやっても大丈夫ってことなんだな…きっと。


その話を聞きながら、自分の呼吸のことを考えてみた。
わたしは小児喘息もあったからか、以前から呼吸が下手だという自覚はあったのだけど「しっかり呼吸したい」「気持ちいい呼吸をしてみたい」という思いがあって、呼吸の話には興味を持って接していた。

ただ、日常よく「吸えない」状態になることはあるし、口でなら細く長く吐くことはできるようになってきたけれど、わざわざ不得意な鼻で呼吸の全てを行おうとはしたこともなかった。


そんなわたしがこの話を耳にしたということは…
「やってみたらいいじゃない」ということだな…なんて理解し、そのまま動画を見ながら鼻呼吸を始めてみた。

鼻詰まりもなかったから「吸う」のは問題なし。
さあ、次は「吐く」…って、これが両方の鼻からだとあっという間に吐き終わってしまう。

動画で先生の話をされていた男性も「先生の隣で『ふんっ』ってやって『吐き終わっちゃいました』って言ったら怒られました」みたいなことを話されていたけれど、本当にそうなってしまう。

そうなってしまう状態からのスタートなんだ…ということで、出来るだけ長く吐くことをやろうとしてみる。
吐き終わった…と思っても「まだ吐いてみる」「もう一息吐いてみる」「もう一回いフンってやってみる」と色々試してみていると…

意外なことに腹筋がすごく使われていることに気づく。
「え?体って息を吐くのに腹筋使ってたの?」
なんてことに今更ながら気づく。
その上、そのまま「吐く」を重点的にやり続けていると、なんとお尻の上の方まで痛くなってくるから本当に驚いた。

これって…体の使い方がよくないから背中やお尻=体の裏側が使えてないんだ!みたいな気づきのようなもの…吹っ飛ぶよね。
「ちゃんと息してたら全部自動的に使われますよ」ってことだもんね。


この「腹筋が使われているように感じる」とか「お尻の上の方まで筋肉痛になりそう」みたいなことが果たして正解なのかどうかはわからないけれど、この呼吸をしていたら胃腸のあたりがまぁ賑やかで。
これが噂の「丁寧にする呼吸は自分でする内臓マッサージ」ということか…と納得できた。

動かそうと思って動かしていないけれど、結果なんかわからんけど賑やかに動いて、やたらトイレが近くなった…ということは、内臓の動きが活性化したとも言えるんじゃない?なんて思っている。


そんなこんなで苦手だった鼻呼吸にあえてトライしてみたら、思わぬ作用に俄然モチベーションと興味がアップして「今度はヨガの呼吸みたいに片方の鼻を押さえてやってみよう」とか、お試しの作業は続いている。
もう、上手にできないとかどうでもいいことになっているのも…とてもいい。

そうやってしっかり「吐く」ができてくると「ある日鳩尾あたりにあるものがポコっと抜けるよ」みたいなお話もされていたので、それも頭の片隅に楽しみの一つとして置いておきながら、日々の道中を楽しんでみようと思っている。

しっかり吸えて、しっかり吐けるって…本当にすっきり気持ちいいもんなんだ!ってことがわかったことが「呼吸苦手…」のわたしにはとてもうれしい体感だったのでした。




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