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男の世界が羨ましかったりする「Uボート」 映画忘備録①
50歳で英語力ゼロで始めたカナダ暮らしも10年目。今年めでたく還暦のWakeiです。
さて、今日は久々に観た映画「Uボート」の忘備録です。
この映画、かなり評価の高い映画であることは知ってましたが、その通りでした。皆さんにも是非おススメしたいです。
戦争を左右する科学技術
舞台は第二次世界大戦中。戦闘に出たドイツの潜水艦の乗組員たちの様子を描いた話。
ドイツの潜水艦の総称であるUボートは、第一次世界大戦では強さを誇ったものの、第二次世界大戦になると連合国の対潜水艦の科学技術や戦術も上がり、死亡率の高い部隊となってしまいました。
映画では、軍事力の差・科学技術の進歩の差が、モロに戦闘の優劣を決定づけるかが、よくわかります。
VRで見るのは危険かも
映画の始まりの乗艦前の緊張感のない状態から、不便ながらも潜水艦内の平穏な生活、緊迫するする敵との遭遇、戦闘、攻撃、精神の疲弊、錯乱、艦長の判断力・経験・リーダーシップ・意志力、戦場の第一線にいないものとの温度差、上部からの無慈悲な命令、絶体絶命のピンチ、乗組員が一丸となって打ち勝つ奇跡の生還、そして戦争の非情な結末。
是非この映画でUボートに乗り組んだ気分を味わってみてください。映画はほぼ潜水艦内ですが、映画を観た皆さんが感じているように、ハラハラしたり、ドキドキしたり、笑ったり、人を恋しく思ったり、絶望感したり、閉じこめられていることに耐えられなり、息苦しくなったり・・・・
観ている側もいっしょうに感情が大きく揺すぶられます。
もし、この映画がVRで見たら、観た人はトラウマや精神や体調に異常をきたしそうです。
運命を共にしても本望
そして、この艦長は無茶苦茶カッコいいです。冷静で最後まで異常とも思えるくらい取り乱しません。戦場に出たら、こんな人に自分の命を委ねたいです。
艦内は環境の悪さ、トラブル、危機的な状態が続きますが、なんか男の強さと愛嬌と結束力がとても魅力的です。ちょっと憧れます。
なぜ戦うのか
そして、やはり最後に思うのは、
「なぜ彼からは命と人生をかけて戦っているのか?」
「なぜ同じような立場の敵を殺さなければいけないのか?」
「なんのために誰のために戦い、負傷し、死ぬのか?」
という疑問です。
多分、戦争中の人たちは誰もが一度は持った疑問でしょう。でも世の中がそうなったら、考えるよりも戦って仲間を守るしか、選択がないのです。
精一杯生きた証と自分の手の中にある命
この映画の中で一つだけよかったと思えるのは、この悲惨な戦争の中でこんな仲間やリーダーと最善を尽くして死ねた乗組員たちは少し幸せだった気がします。
無能なリーダーの下、無駄死にした兵士も多かっただろうし、人生を長く生きても達成感も生きている恍惚感、仲間への信頼感もなく死んでいく人もいます。それだけがせめてものこの映画を観た私の慰めです。
ありきたりですが、自分の置かれている状況は楽でなかったとしても、自分でコントロールできる人生って、それだけでも幸せじゃないですか?
たまには「Uボート」のような映画で、自分の手の中にある幸せを確認してみるのもいいかと思います。
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