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『僭主(せんしゅ)』と『デマゴーグ』~古代ギリシャから変わらず扇動される人々



過去100年、200年という近代の歴史の中で、「民主主義」というものが台頭してきた裏側には『僭主(せんしゅ)』へ至らんとする「資本家」による思惑があり、それは「王政」「帝政」などから権力を奪い取るための手段として、古代ギリシャから存在した「民主主義」というものを推し広めた。

そして、その手段として用いられた方法も古代ギリシャから存在した『デマゴーグ』による「大衆扇動」によって『民主主義』が「正義」であるという錯覚を「扇動」によって植え付けて、人々の意識を変えて来た(洗脳してきた)のである。

近年で最も有名な『デマゴーグ』は「マリーアントワネット」を断頭台へと向かわせた『デマゴーグ』であり、彼女が「言ってもいない」ことをあたかも真実のようにデマを流して、民衆を扇動して『王権』を剥奪させることに成功した。

そして、『民主主義』というまるで民衆の意見が反映されるような錯覚を『デマゴーグ』により起こさせ、『民主主義』という心地の良い響きを纏った『資本主義』が誕生し、そしてそこに君臨するのは『資本主義』であるから当然『資本家』なのである。

そうやって資本家は新たな権力者である『僭主(せんしゅ)』『僭王(せんおう)』となり現在に至るわけである。


古代ギリシャのプラトンが「懸念」していたものであり、それをうまく利用して中世から続く「権力の座」を資本家は奪い取ったのである。


日本の総理大臣が就任後の「所信表明」を行うときに、わざわざアメリカに渡り「デイビッド・ロックフェラー」の巨大な「肖像画」の前で行うのは、『誰が僭王であるか』ということを如実に物語っている例である。



デマゴーグとはー
ー民衆の不満に同情し、その願望に賛同するようなふりをしながら、人々を煽って自分の野心を満たそうとする人のことをポピュリスト(大衆主義者)とかデマゴーグ(大衆扇動家)とか言います。ー
ーポピュリスト、デマゴーグは、事実の片鱗を使って大きな嘘を作り上げ事実であるかのように見せつけます。ー



近年の日本で行われた『デマゴーグ』の選挙で最も有名なのは【郵政選挙】であろう。
国会で郵政民営化を「否決」され、いかにも「民意は民営化を望んでいる」という扇動を行い、そうして衆議院を解散し「総選挙」をして「民意を問う」としたものである。
『デマゴーグ』により扇動された民衆は「郵政民営化こそ正義」と錯覚し、扇動されるままに郵政選挙で『民営化』を後押しした。
そして郵政は解体され、郵政が抱える膨大な資金が「外国へ流れる」という結果をもたらし、日本の「不景気」に拍車をかける結果となった。


当時、郵政民営化の「旗振り」をしていたのは竹中平蔵氏である。
そして彼は現在『維新の会』の顧問であり、彼の会社「パソナ」は淡路島に本社を移している。
なぜ淡路かというと、同地に「僭主一族」が居るからであり、「僭主の番犬」のようなものなのだろう。

僭主の代理をする「管理者」の一人なのである。


今現在行われている「兵庫県知事選」が如何なるものなのか?
言わずもがな・・・である。


ープラトンは主著『国家』において、デーマゴーゴスを (貧乏人/没落者/落伍者を出自とした)「針を持った雄蜂の一群」に喩え、彼らが富裕層から金と権力を奪取し、民主制を生み出すのみならず、そこから更に暴走して僭主制を生み出すことになる仕組みを説明し、その危険性を指摘している。ー
(Wikipediaより)



昨今、「移民」の問題が深刻になっているが、なぜ彼ら『僭主』はこの移民を推進しているのか?

「文化」「コミュニティ」の破壊・・・
当然そうなるだろう。
では、その時人はどういった行動に出るか?
追い出そうとするだろう。
その前に、心の中では「嫌悪」や「憎しみ」が生まれるだろう。

そう
この「嫌悪」「憎しみ」の感情を生み出すために行っており、やがて「追い出そうとする」行動を『起こさせる』ことまで想定している。
つまりは「追い出す行動」を起こさせるために「移民」を推進し、人々の感情を『逆撫で』しているわけである。

「平等」などと嘯(うそぶ)いて人種差別はいけないなどと言い、LGBTQを強引に推し進め、平等の名のもとに人々の感情をここでも『逆撫で』しているのである。

一体何のために?

そんな「マッチポンプ」を行っている理由はただ一つ・・・

国家間の対立、人種間の対立、コミュニティの対立、個人間の対立

人々を分離し対立させ、より凶暴な「感情」を引き出させるためであり、そこから生まれる対立感情の渦を起こし、やがて『戦争』へと発展させるための『下準備』に過ぎない。


平等をうたい、正義をうたいながらも、人間の尊厳、人権、命はどんどん「軽く」なっている。
感情の高ぶりによる「視野狭窄」に陥った民衆は、いとも簡単に「扇動」されゆく。

人々の冷静さを奪い、忍耐力を奪い、より衝動的な行動を起こさせる『仕掛け』で世界は動いている。


『パンが無ければお菓子を食べればいいじゃない』
マリーアントワネットが語ったと吹聴された『デマゴーグ』により、民衆は正義の名のもとに王妃の首をいとも簡単に切り落とした。

先般の「パリオリンピック」で現れた「首を持ったマリーアントワネット」は、彼ら「僭主」が『世界の王』であるというアピールそのものである。


それを見せつけられても尚人々は『デマゴーグ』に扇動されゆく。


彼ら『僭主』たちは『世界』を手中に収めるまで続ける。
そのための、恐らく最後の仕掛けが『戦争』であろう。

そのために「煽られ続けた」人間の悪感情は、より「攻撃性」をもって表出し、それが更なる「悪感情」を増幅させ、より大きな渦へと育て上げられてゆく。

その装置として存在するメディアであるSNSというネットメディア。

そこには「人の悪感情」を増幅する『毒』が溢れており、そこに集う人々は知らず知らずのうちに毒され、自身の『悪感情』を日々増幅させゆく。


罠にハマった子羊たちは、自ら抜け出す術を知らず、日に日に毒され日々悪感情を鋭利に研いでいる。

自らの攻撃(口撃)が人を傷つけることを知った人々は、武器を持った人のように「狂気」に憑かれ、それを『使う』ことに陶酔し、まるで「血を見る」ことで陶酔する狂人のように、人の心が「傷つく」ことで悦楽を味わうようになった。

それが「当たり前」となるように仕向けられたSNS界隈のインフルエンサーと呼ばれる者たちの『論破』という『自己陶酔』が、多くの民衆に伝染し、口撃で傷つく人を見ては悦楽を味わう『ケモノ』へと堕ちていった。

「正義」の名のもとに「人を傷つける」ことを『正当』とした時点で、すでに『狂気』に取り憑かれた『ケモノ』でしかないのである。


彼ら『僭主』たちの思惑通りである。

かつてプラントンが言った「針を持った雄蜂の一群」そのものである。


もはや「気付ける」だけのゆとりはなく、「感情」に振り回される心に広い視野は望めない。


そして、やがては『僭主』すらもコントロールできない事態へ至ることだろう・・・・・・
自ら生み出したシステムが作り出す「渦」に、『僭主』たちも呑み込まれてゆくのである。





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