新人賞の受賞のための、添削の効率的な利用法
私は作家で、小説の教室や添削をする会社の代表者です。添削を利用してくださる方は何種類かいらっしゃいます。
1.小説はイコール自分自身。自分を賞賛してほしい。承認欲求を満足させたい。
2.小説が上手になりたい。
3.新人賞を受賞したい、プロになりたい。
1の方の応対は弊社ではできかねます。ココナラでよくある、褒める感想サービスをご利用ください。弊社の添削サービスは良いところは褒めますが、弱いところの指摘や、弱いところの克服方法、現在の流行に合っているか、投稿先などをアドバイスします。弊社の添削サービスでデビューされた方も多いですよ。
2の方も歓迎します。楽しく小説を書いて、上達してほしいと思っています。
このエントリは、3の方に向けて書いています。新人賞を受賞したいのなら添削をうまく利用してほしいからです。
1.応募規約を読んでください。応募規約を守ってください。
添削を依頼される方の中には、読むまでもなく落選という方がいます。
枚数が規定の倍ほど多い方や、ジャンル違い、カテゴリーエラーなどです。そのレーベルの本を一冊も読んでないんだろうな、という方がいます。
応募規約違反は選考対象外です。一生懸命書いた小説が誰にも読まれずゴミ箱行きなんて悲しいじゃないですか。ルールを守ることからはじめましょう。
2.カテゴリーエラーはもったいないですよ。
弊社では添削にとりかかる前に、一行あらすじをお聞きしています。
この一行あらすじで「読む前から不採用だ」とわかる方がいらっしゃいます。そういう方には、理由を説明して、添削を辞退させていただいています。
3.技術面の指摘は聞いてください。
視点、起承転結のバランス、文法、頻出文字、冒頭、描写。
小説のチェックポイントはいくつかあります。技術面の指摘は聞いてほしいです。
神視点が多いので指摘したら、「銀河英雄伝説ではこういう書き方をしてある。小説には客観的視点が必要だ」と持論を展開した方がいらっしゃいました。銀英伝が書かれた42年前と今では小説の書き方が変わっています。
プロ作家が技術面の指摘をしたときは、素直に聞いてほしいです。
4.添削者の好みや偏りによる指摘は無視してもいいです。
添削者には、どうしても好みや偏りがあり、添削の向き不向きがあります。
本格時代小説の作家さんはWeb小説の添削は向かないし、男性作家さんはBL小説の添削は向きません。
弊社では、なるべくそのジャンルに明るい作家さんに添削を依頼していますが、それでもやっぱり好みは出ます。
私は京都小説が苦手です。京都を美化している場合はまだ良いのですが、京都の汚いところを露悪的に書いてあるとムカついてしまい、京都はそんなところじゃないと言いたくなってしまうのです。なので、私は京都弁チェックだけをして、他の先生に添削をお願いしています。
添削者が自分の好みを押しつけてるなぁ、と感じる場合は無視してください。
5.添削者の指摘が古くさいと感じるときは、添削者のキャリアを調べ、今の流行と違うときは無視してください。
弊社の添削者は全員が作家、それも現役の作家です。ご依頼者には作家さんのペンネームをお伝えしています。
作家は、編集者から言われたことを自分の中に落とし込み、自分をチェーンナップして小説を書いています。
添削者が指摘する内容は、過去に編集者から言われ、取り入れたことです。その過去がいつなのか調べてほしい。
小説はどんどん新しくなっています。流行は変わります。ベテランの作家ほど、古い方法論を覚えている場合があります。
弊社では、現役の、お若い作家さんに添削をお願いしています。
6.混乱したときは、自分の好きに立ち返ろう。
プロットチェックを何度も依頼してくださる方がいらっしゃいます。小説を書く前のプロットのアドバイスは効果的ですが、プロットばかり書いていても小説は書けません。
そういう方は「混乱してるときは、自分の好きを考え直すといいですよ」とアドバイスをして、プロットチェックのご利用をお休みするようにして頂いただいています。
7.セカンドオピニオンは効果的
予選通過したさいに貰った講評がよくわからない、という理由で、弊社にご依頼された方がいらっしゃいました。私は講評を読み解く形でアドバイスさせていただきました。その方は、次に執筆された小説でデビューなさいました。セカンドオピニオンとしてのご利用は効果的です。
小説教室、添削等の詳細はこちらから。
わかつきひかる小説教室 | わかつきひかるは小説家です。作家と一緒に小説を書いてみませんか?プロになりたい方も、楽しみのために書きたい方も歓迎します。 (wakatukihikaru.com)