【AIコーチと人間コーチの二馬力コーチング】人間や生成AIコーチとの間のちょうどいい関わり方 6選
コーチングは「目標を達成するため、本人へ支援すること」。
目標とは「自分が得たいことや状況」のことです。
なので、「目標」が自分の目標でなく、「主体性」や「結果の責任を引き受ける気持ち」がないクライアントへコーチングはできません。
クライアントが、Human Doingの「Do」のやり方・進め方、得たい結果・得られる結果をイメージして持つのは、どのようなコーチングにも共通します。
そしてクライアントには、そのテーマについてのHuman Beingの「Be」があることが前提です。
(「Be」とは、自分が望んでテーマを選び、自分の責任で、主体的に行動している自分。自分らしく振る舞えている)
クライアントが求める関わり方とコーチの種類
クライアントが求める「関わり方(6種)」と「コーチの種類(3種)」別にどのような傾向があるかを比較しました。
コーチの種類として、セルフコーチング、生成AI,コーチ、人間のコーチで比較しています。
コーチングだから、行動計画を具体化することがメインの「目標達成のためのコーチング型」だろうと最初は考えました。
でも、実際には「気がかりなことを話す」「これまでやってきたこと・考えたことを認めてくれる人が欲しい」など、多様な要望がありました。
これまでの経験を整理して、「6つの関わり方」に整理しました。
これらはすべて、「主体的に取り組む人」を対象にしています。
1.目標成分多め型(コーチング)
目標達成欲が高い。
計画づくり。
実行して目標に達成するためのモチベーションを確認する。
[セルフコーチング] ○
[生成AIコーチ] ○
[人間のコーチ] ◎
・セルフコーチングは、
①すべて自分の意志で行う。
②大きな困難が伴わないテーマで使える。
③緊急にその場で判断すべき時に使う。
④「コーチの視点」と「実行している人」の視点で厳しく
討論できる客観性と、実行時の高い集中力が共に必要。
・「セルフコーチング」「生成AIコーチ」と比べ「人間のコーチ」では、途中で止めてしまうことが少ない。途中段階で、小さなことでも何らかの成果を出す傾向が強い。
2.癒し成分多め型(セラピー)
承認されたい(認められていない、周りが敵ばかりなどの状況)。
孤独を癒されたい。
[セルフコーチング] ×
[生成AIコーチ] ×
[人間のコーチ] ◎
・特に最初の計画時のサポート。途中、ゴール到達後の精神的サポートが必要。
・周りの人に気づかいしすぎの人、無理しすぎの人、感情を正直に出せない人のサポート。
・傷ついているが周りに気づかれていない人へのサポート
・本音を語れる、安心・安全の場が必要。
3.伴走者成分多め型(ペースメーカー)
時計役。
F1のピット(メンテナンスと現在地の確認と保険的安心)。
[セルフコーチング] △
[生成AIコーチ] ×
[人間のコーチ] ◎
・主に、行動途中の管理のサポート。
・セルフコーチングでは、巡礼の「同行二人」と同様で、心の中に想定する。
4.指導成分多め型(トレーナー)
ゴールとそのための方法には同意している。
実現のために自分が何をどのようにするか、途中の達成度を測るところも含めて委ねたい。
[セルフコーチング] ×
[生成AIコーチ] 〇
[人間のコーチ] ◎
・主に、目的のための行動の計画と途中の評価。
・セルフコーチングでは、自分を客観的に評価できない。
・生成AIコーチでは、到達点の情報を多く入力して判断を仰ぐ。
5.情報提供成分多め型(コンサル、コンシェルジュ)
必要な情報が欠けている不安を感じている。そのため、行動をはじめられない。
確かな情報がどれか、判断する能力に不安を感じている。
必要十分で的確な情報提供を委ねたい。
[セルフコーチング] ×
[生成AIコーチ] ◎
[人間のコーチ] 〇
・主にスタート前の準備段階。
・実行途中や達成時の評価時も、判断基準の情報を多く求める。
6.自己と対話型(リフレクション)
一人で思索し検討することを好む。
呼吸が合わない人とは、本音を開放した会話ができない。
時間がかかる、タイミングが突然やってくるなど、ほかの人に協力してもらうのが難しい場合に多用される。
[セルフコーチング] ○
[生成AIコーチ] 〇
[人間のコーチ] △
・決断した時、結果が出た時に、人の「承認」をほしい。
・セルフコーチングは、本音を開放できる。評価するときに、客観性を持たせる工夫が必要がある。
・人間のコーチは、安心・安全の場となるよう、呼吸が合うコーチに依頼する必要がある。
まとめ
「適切な かかわり方 と コーチ を選びましょう」
何より大切なのは、目標を達成すること、「自分が得たいことや状況」を実現することです。
一覧の表を見ると、「生成AIコーチ」と「人間のコーチ」を組み合わせたら、どの関わり方を希望した場合でも対応できそうです。
コーチングは、安全・安心の環境で心をリラックスさせて、本音で語る方がより大きな成果が得られます。なお、コーチングではありませんが、理性で判断するだけでも、堅実な成果は得られます。
関わり方によっては、有料になったり、「いつでもすぐに」という訳にいかないので、選ぶには躊躇する関わり方があるでしょう。
持って生まれた性格の傾向以外にも、子供のころからの家庭のしつけや学校の先生の指導、受験勉強、部活での関わり方などから、「人との関わり方」を学び、「人はこういうもの」と決めつけていたり、あきらめていたりもします。
そういったことにこだわって「コーチングの関わり方」を選ぶことなく、最善の方法と考えるものを選んでください。
私のこれまでの経験上、見聞きしていたことから考えると、
5.情報提供成分多め型(コンサル、コンシェルジュ)
(とにかく情報を知って、その通りやったらいいから。)
(同業の人じゃないと理解してもらうまで手間がかかる。)
6.自己と対話型(リフレクション)
(自分のことを他人に話したくない。信用できない。)
(これまでも、これからも「できるだけがんばる」でいい。)
を選ぶ人が多いだろうと推測しています。
その理由は、もうコーチングではないのですが、
「自分がやりたいことに、責任を持って自分から取り組むことに、ピンと来ていない」
のではないか、と感じています。
職場でのコーチングなどを通じて、そんな普通のことを取り戻してもらえたら、と願っています。
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