見出し画像

遊んで見つけたものを、語って形にしたい【2022年度#わかさはっくつ始動】

こんにちは!
“#わかさはっくつ編集長”の江戸しおりです。

福井県庁  嶺南振興局の「新たな誘客素材活用促進事業」として、今年度も#わかさはっくつプロジェクトが始まります!

そこで、昨年度・今年度のプロジェクトのご報告と、若新雄純プロデューサーへのインタビューでひも解く、プロジェクトの展望などをご紹介します。

【2021年度】アポなし・プランなしで嶺南を発掘&発信

昨年度は、WAKASA発掘調査隊がアポもとらず、プランもなしで嶺南の各市町を突撃取材し、偶然出会った地元の方にお話を聞きながら、嶺南の知られざる魅力を発掘しました。

発掘の様子はこちらのnoteで毎回発信し、約半年で30本以上の記事を公開しました。

公開した発掘調査記事の一覧

▼昨年度のプロジェクト内容はこちら

【2022年度】ツアーの実施&パートナーによる情報発信

2022年度の結成式

今年度は、昨年度のサポートメンバーと、福井大学や敦賀高校創生部の学生さんなどの、嶺南にかかわるさまざまな立場の方を“#わかさはっくつパートナー”としてお迎えします。

そして、パートナーの皆さんには、このnoteで嶺南の魅力や嶺南に関する気づき、思いなどを自由に発信してもらいます。

さらに、昨年度発掘した素材をツアー化し、県内外の方に嶺南を楽しんでいただく予定です。

若新雄純プロデューサーに聞く

#わかさはっくつプロジェクトの若新雄純プロデューサーに、昨年度の感想や今年度の展望などを聞いてみました。

まちの発掘は遊びにすると面白い!

Q.昨年度の活動はどうでしたか?

若新

「昨年は、“何を見つけるか”じゃなくて“どう見つけるか”をテーマに、20回以上にわたって嶺南に行きました。

そして、僕は生まれも育ちも嶺南だけど、地元の人の目的地は職場や学校ばかりで、自分の生活に関係のない道は歩かない。
近くに観光地があっても、地元の人はわざわざ行かないよね。
だから、いろいろ無造作に歩き回りたかった。
だけど、公には言えないんだけど、昨年度の予算、そんなに多くはなかったんだよね」

江戸

「ここ、公の場ですけどね!」

若新

「そっか(笑)

まあ、何が言いたいかというと、『予算に見合う仕事をしよう』と考えてしまったら、あんなに何度も嶺南に足を運ぶことはできなかったよね。
それで僕はどうしたかというと、『仕事ではなく遊びだ』と考え方を変えて、みんなと一緒に楽しむ、むしろ遊びに行きたいという気持ちになれるように、プロジェクトをすすめました。

誰とは言わないけど、県の担当のH田さんに、『何度も来てもらってお疲れ様です』って言われたんだけど、僕はこう言ったの。

『仕事だと思ったらちょっと見合わないんだけど、僕は県の予算で遊んでると思ってます。
地元に遊びに帰るのに交通費までもらっちゃって、ありがとうございます』って(笑)

H田さんには『税金でやってる事業で、そんなこと言わないでください』って言われたんだけど、僕はむしろ、そこがポイントだと思ってます。

大切な税金だからこそ、金額に見合った仕事量を設定するのではなく、もっともっとやりたくなってしまうように考え方を変えてみる、ってこと。

特に、まちの魅力ってどこがゴールかわかんないよね。
それを、金額から逆算してしまうと『こんなもんかな』ってゴールをつくってしまいがち。
だけど、“金額に見合う”という概念を捨てて“遊び”にすることで、もっとやりたいと思えるようになる。
そして結果的として、こんなにも頑張れたし、何度も嶺南に足を運ぶことができて、想定以上のものをいろいろ見つけることができた。

まちに関する活動だけじゃなく、あらゆる活動でこの考え方は大切だと思ってます」

江戸

「若新さんの至極個人的な感想をお答えいただきましたが、それってとても大事なことかもしれませんね。
『まちをよくしたい!』『まちの魅力を伝えたい!』という方は多いと思いますが、現実的に考えると、『お金や時間が足りない』となってしまう。
『じゃあやらない』じゃなくて、『お金や時間の制限を超えてやりたい』と思えるやり方を考える。
まちの活性化に限らず、さまざまな活動に応用できる気づきがありましたね!」

遊んで見つけたものを、語って形にしていきたい

Q.昨年度の成果と今年度のプロジェクトの展望を教えてください

若新

「嶺南は京都の隣で、歴史も古い。昨年度の発掘では、嶺南にはいろいろな逸話があることがわかりました。
お寺や神社といった歴史的な建物をはじめ、パワースポットになりえる場所もあふれているな、とも。

そして、パワースポットって、語られることでパワースポットとしての地位を確立していくと思っていて。
悪く言えば語ったもん勝ちなんだけど、科学的に検証しきれないところが面白くないですか?
だからそれを逆手にとって、嶺南をパワースポットに仕立てて、楽しく周れるようなツアーを計画中です。

それから、神仏習合から原発・エネルギーまで、とにかく学ぶことが多かったですね。

だから、日常生活や普通の旅行をするだけでは知り得ない、ちょっとした教養や雑学なども取り入れて、学ぶ喜びを感じられるツアーにしようと思っています。

いずれも大事なことは、魅力的なスポットを新しくつくるわけではなく、既存のものをどう見せるかということ。
僕らがどのように語ることができるか、にかかっています。

今年度はたくさんのパートナーの方にもご協力いただく予定ですが、それも、語ることに重きをおいた結果です。

語らないと、まちってそうなっていかないと思っていて。
たとえば、いろんな出来事や逸話があったとしても、みんなが『このまちにはこんな歴史があります』って語り続けないと、可視化されないよね。
おおい町の半島の小さな公民館の倉庫の壁にまちの年表がはってあって、これ本当だったらいろいろすごいじゃん、なんでこんな誰の目にも触れないところでひっそりさせてあるんだろう。みたいなこともありましたよね。

はまかぜ交流センター し~まいる・大島公民館にて

嶺南のウイークポイントの一つは、みんなが積極的に語らなかった・語られてこなかった、ということにあると思います。

そこで今年度は、このnoteも活用しながら、地元の人を巻き込んで語り手を増やしたり、それぞれの視点で嶺南を語ってもらったりする予定ですので、パートナーの皆さんの記事も楽しみにしていてください!」


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?