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小さな発見は、大きな発見
本記事は、#わかさはっくつが企画したモデルコースのモニター参加者による記事です。
「歴史・文化の玄関で学びの旅 若狭小浜美浜編」に参加させていただいた、敦賀高校1年の森野です。私が、今回の旅で感じたことを紹介します。
「小さな発見」と「大きな発見」は一見すると、全く違うものです。しかし、よくよく考えてみると…
「小さな発見」の観光
普段、皆さんが観光をするときにどんなところに注目するでしょうか。有名な観光地、有名な店舗など多くの人が集まる場所に惹かれて行くのでは無いかと思います。しかし、「小さな発見」をすることにこそ観光の真髄があると思います。そこに、他とは違う、ディープで、興味深い世界が広がっているのです。
「小さな発見」が何故「大きな発見」に?
「小さな発見」が何故正反対とも思える「大きな発見」に繋がるのか。それは、小さくて目立たない発見でも、見方によってはとても興味深く、面白いものになるからです。今回の旅でも、私は多くの発見をしました。どれも目立たないものばかりですが、とても面白いのです。それらを深く調べていくと「大きな発見」に繋がるのです。
小さな発見①「権現さん」と「白石神社」
![](https://assets.st-note.com/img/1679203731391-ZBs3tgZAF3.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1679203792433-RYnMRvfhuf.png?width=1200)
これは熊川宿にある「権現さん」と「白石神社」の写真です。
写真の通り、権現さんは昔あった15回もの火事によってできた神社です。そこには白い石が火の神、水の神が御祭神として祀られています。この権現さん、少し奥まったところにあり、苔むした石段に囲まれた神秘的な場所で素晴らしいです。
そして「白石神社」は少し離れた場所にあるのですが、白い石が御祭神として祀られている「権現さん」との関係を疑わずにはいられません。
小さな発見②雲浜獅子の看板
![](https://assets.st-note.com/img/1679205663063-WqYnYa8moO.png?width=1200)
これは熊川宿の家屋の壁に貼られていた看板です。
雲浜獅子とは、小浜市に伝わる演舞のこと。
寛永11年(1634年)に旧小浜藩(現在の小浜市周辺)の酒井忠勝が、現在の川越(埼玉県)から小浜藩に転封されたとき、この演技者も召連れてこられたことに始まるそうです。
そのようなものが書かれた看板が熊川宿にあるというのは不思議ですが、下にお店の名前のようなものが書いてあることから、熊川宿の宿泊客に向けて伝統芸能を見せる団体があったのではないかと考えられます。
伝統芸能の広告があったというのが、文化活動が盛んだった昔を示しているなと思います。
熊川宿
福井県三方上中郡若狭町熊川宿
http://kumagawa-juku.com/
小さな発見③上中古墳群
![](https://assets.st-note.com/img/1679214737902-DNNvPgq0zP.png?width=1200)
これは上中古墳群から撮った写真です。
普通に見てみると山々が連なっている、美しい景色が広がっているという風に感じると思いますが、何故この場所にこの土地の君主がお墓を作ったのかと考えるととても興味深いです。
実際にこの場所に立ってみると周りには田畑が広がっており、都会であったとは思えません。しかし、真ん中に大きな道路が通っているのがポイントなのです。
ここにはずっと昔から主要な道路が通っていたため、多くの人が必ず通らなければならない場所、つまり、多くの人が必ず君主の前にお目見えすることになるのです。だからここにお墓を作ったのだと考えると、面白いのではないでしょうか。
上中古墳群
福井県三方上中郡若狭町脇袋周辺
https://www.town.fukui-wakasa.lg.jp/soshiki/rekishibunkaka/gyomuannai/3/1/2/918.html
まとめ
普段、意識しなければ気付かないところにこそ、面白く、興味深いことが隠されています。観光をすれば、有名所に目を引かれてしまうのは勿論ですが、そういうディープな所も見てみるのも面白いのではないでしょうか。
今回、様々なことを教えてくださった皆様、本当にありがとうございました!
編集後記
by #わかさはっくつ編集長 江戸しおり
今年度の#わかさはっくつnoteは本記事をもって終了となります。
今年度は、嶺南にご縁のある方、興味がある方にもnoteにご参加いただき、合計24本の記事を公開いたしました。
今年度もやっぱり、
「嶺南には『一大観光地』のような目立った場所はないけれど、
だからこそ、当たり前にそこにある何気ないものが、
1人1人の心の中でさまざまな解釈をされて、魅力に昇華される場所なんだな」と感じることが多かったです。
執筆者の数だけ、嶺南の魅力がある。
つまり、嶺南にかかわる人が増えれば増えるほど、嶺南の魅力も増すのではないでしょうか。
今年度はモデルコース造成も行ったので、来年度以降のさらなるパワーアップを楽しみにしていてください。
今年度もありがとうございました!