目線を変えれば、景色が宝石に変わる【#わかさはっくつ隊員コラムby寺井隊長】
WAKASA発掘調査隊長の寺井です!
今年度の“#わかさはっくつ”では、「調査隊が現地にアポなしで突撃し、地元の方などにお話を聞きながら、地域の知られざる魅力を発掘」しましたが、そのスタイルは3月末でいったん終了。
来年度はまた違ったスタイルでプロジェクトを進める予定です。
そこで、まもなく現在の形の“#わかさはっくつ”が終わるこのタイミングで、僕が感じてきたことをお届けしたいと思います!
WAKASAの申し子?!寺井隊長の生い立ち
僕の父は旧上中町、母は旧三方町の出身です。
現在はこの2つの町が合併し「若狭町」となっているので、僕はハイブリッド若狭人と名乗っています(笑)
両親は若狭町出身でしたが、僕自身は高校卒業までの18年間を敦賀市で暮らしました。
高校生の時の僕は地元に興味がありませんでした。嫌いというよりも、本当に興味がなかった。
「ここにはなにもない。ここではない、どこかへ行こう」
そう考えて、大学は東京へ進学することになります。
東京に出てビックリしたのが、信じられないくらい、同級生達が福井県の事を知らなかったこと。(青山学院大学というそれなりの偏差値の大学にも関わらず!笑)
僕は同級生たちにイジられながら、福井の良さをPRすることになります。興味がなかった福井に、若狭に、敦賀に初めて向き合うことになったのです。
その中で感じたことは、
「あれ?福井ってすごいんじゃない?ってか僕、福井の事好きなんじゃない?」
福井をPRしたいという気持ちを持った僕は「そうか!県庁に入って福井をPRすればいいんだ!」ということで(超単純!)、県庁を目指すことになります。
「目」だけでなく「心」で見るために、そこにあるストーリーを知ろう
卒業後、念願の福井県庁に入庁した僕は、ありがたいことに、最初の3年間は小浜市にある嶺南振興局で観光の仕事に携わり、その後の5年間はブランド営業課で福井県全体のブランド発信をすることができました。
そんな僕なので、嶺南のことは知り尽くしているつもりでWAKASA発掘調査隊に参加しました。
が!!!
……ごめんなさい、全然知らなかったです!!笑
いや、知ってるんです。
レインボーライン知ってるし、ヨーロッパ軒しょっちゅう行くし、高浜の海で泳いだことだってある。
けどね、観光マップに載っていて、ここに行けば間違いないという情報だけで僕は知った気になっていたんです。
WAKASA発掘調査隊で、まちの人たちにオススメのものを聞いていくと、本当に知らないところ、人、食べ物がたくさんありました。
そして、その一つ一つにストーリーがある。
その土地にまつわるストーリーもあれば、紹介してくれた人が持っているストーリーもある。
例えば、小浜市の奥地にある「不動尊の滝水」は杉田玄白が飲んでいたというストーリーや、紹介してくれた小山さんが癒されたい時に行くというストーリーが!
綺麗なものを見たらもちろん「綺麗だなー!」と思います。けど、そこで完結しちゃうんですよね。
でも、そこにあるストーリーを知ると、それは「目」だけでなく「心」で見ることになるので忘れない。そして誰かに思わず話したくなる、シェアしたくなる。
そこにあるストーリーを知ることで、目の前の景色は一変するという体験を数多くしました。
いつまでも冒険心を!
もう一つ大切だと感じたのが『冒険心』。
「もう38歳になった大人がなに言ってんだ」と思うかもしれませんが、旅を楽しむコツは『冒険心』です。
今回の調査の中で僕たちは信じられないくらい、山に登りました。
「また山かよ!」と思いながらも、敦賀の山道をワクワクしながら登る自分がいました。
高浜の終わらない海岸線を歩きながら、「このままずっと道があればいいのに」とワクワクしながら歩く自分がいました。
その先に「なにか」があるはずだから。
正直、その先にあるものが超すごい物じゃなくてもいいんです。
そこに仲間とともに冒険しながら向かうというのが超ワクワクすることなんです。
僕の好きな言葉に「大切なものは欲しいものより先に来た」という言葉があるのですが、まさにそれです。
なにもないんじゃない!少し目線を変えてみよう!
まもなく終わろうとしている“#わかさはっくつ”という旅を通して感じたことは、『高校生の頃の自分にこの体験をさせてあげたかったな』という事です。
「なにもない」と思っていれば、そこには本当に「なにもない」んです。
けどね、少し目線を変えるだけで、ストーリーを感じることで、冒険心を持つことで旅は、生活は、目の前の景色は宝石に変わると本気で信じています。
それは今からでも遅くない。
僕はWAKASA発掘調査隊と出会って、人生が何倍も楽しくなりました。
このブログを読んでくれたあなたにも、この気持ちが届けばいいな。
さようなら、赤スカーフ!
けど、いつまでも心の中では赤スカーフを巻き続けるよ!
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