グリクシスデルバー調整記
はじめに
デルバーデッキを10年以上使っているwakarock といいます。普段はX(wakarock1)でレガシーチャレンジの結果をポストしています。今回は8月17日に行われるBig Magic Open Legacy(以下BMO)に向けて調整しているグリクシスデルバーについて書こうと思います。
なお、本記事はほとんど無料で読めます。最後のサイドボーディングの部分のみ有料にしています。
8/1追記:有料部分にサイドボーディング一覧のスプレッドシートを追加
8/10追記:レガシーチャレンジ結果を追加
8/13追記:レガシーチャレンジリプレイ動画を追加
グリクシスデルバーに至った経緯
さかのぼること少し前、モダンホライゾン3が出る6月までは、探索するドルイドを入れたRUGデルバーを使っていました。
しかし、モダンホライゾン3で出たあるカードによって、RUGを使うことを断念することになります。
レガシーチャレンジの結果を見てみても、探索するドルイドを使っている人は全くおらず、超能力蛙はめちゃくちゃ結果を残しています。
モダンホライゾン3以前からトップメタだったUB Scaminatorに超能力蛙が加わり、トップメタがさらに強化されていました。
これはまずいと思い、RUGはいったん諦め、超能力蛙を使えるデッキに乗り換えることに。
超能力蛙を使えるテンポデッキであるグリクシスデルバーに目を付け、最初はデルバーの名手であるJUJUBEANのリストを参考にすることにしました。
JUJUBEANのリストの細部を変更してMagic Online(以下MO)で回してみたところ、最初のリーグで運良く5-0でき、これをBMOに向けて調整していくことを決めました。
最初にテストしたリストは色マナに不安があり、超能力蛙が3枚になっていますが、カードが強すぎるので自然と4枚になりました。呪文貫きは構える余裕がないこともあり、蛙を除去できる紅蓮破に変えました。
しかし、最初のリーグは5-0できたものの、その後勝率は伸び悩み、80戦した時点で46勝34敗、勝率57.5%と満足いかない勝率となっていました。
そんな時にXであるリストを見かけます。
タミヨウとの出会い
死の影使いとして有名なTrueHeroがタミヨウ4枚入りのグリクシスデルバーでリーグ5-0していました。
タミヨウの存在自体は知っていたのですが、ライフを削るデルバーとの嚙み合いは悪いと思っており、それまで試していませんでした。しかし、TrueHeroのプレイ動画を見てみると、トリプルマリガンからタミヨウで勝っていたりするなど、かなりのカードパワーを持っていることがわかり、物は試しと早速使ってみることにしました。
タミヨウはお試しということで2枚に。代わりにデルバーと濁浪を削りました。元のリストでは除去が稲妻4枚だけだったのですが、盤面を捌きたいタミヨウ型ではここが不安で、邪悪な熱気と紅蓮破を追加しました。
使ってみた結果は最初の2リーグで4-1、4-1とかなり好感触。タミヨウは当初ライフを削る動きと噛み合っていないからどうかと思っていましたが、思っていたより奥義に至るまでが早く、デルバーでライフを削り切るより勝利まで早いことがわかりました。
デルバーが渦まく知識とセットである時など、これがタミヨウだったら2ターン目に変身できるのに…となる場面がしばしば。タミヨウの枚数を4にすることを検討し始めます。
リスト解説
ここからは現在のリストの解説をしていきます。今のところこの形でBMOに参加しようと思っています。
基本パーツ
渦まく知識4 思案4 ミシュラのガラクタ4 目くらまし4 意志の力4 否定の力1
キャントリップ8枚とピッチカウンター8枚はテンポデッキの嗜み。ガラクタはチャネラーやタミヨウとの相性がいいことはもちろん、大事な昂揚要素でもあります。否定の力は蛙との相性がいいピッチカウンターで、特に対ストンピィ後手時にチャリスや月などをカウンターできることに価値があります。
クリーチャー
秘密を掘り下げる者1 知りたがりの学徒、タミヨウ4 ドラゴンの怒りの媒介者4 超能力蛙4 濁浪の執政2
デルバーとタミヨウの枚数を入れ替えた結果、デルバーがついに1枚に。これならいっそ0でもいいかと思ったのですが、濁浪を3枚にするとダブつきによるもっさり感があり、デルバーを1枚残すことにしました。
除去
稲妻3 邪悪な熱気2 紅蓮破1
稲妻は最近除去できる対象が減っていますが、なんだかんだ本体に打てる除去は貴重。熱気は昂揚が不安定なため2枚に抑えました。四肢切断を取っているリストもありますが、個人的には痛すぎると思っています。青くないデッキも結構いるのでメイン紅蓮破は悩ましいのですが、上に行けば青くなるだろうという予想でメインに。蛙を除去できるのが偉い。黒い除去なら致命的な一押しなどがありますが、このデッキはURタッチ蛙だと思っているので、黒いカードは最低限にしたいです。
マナベース
Volcanic Island3 Underground Sea2 島1 フェッチランド8 不毛の大地4
基本ベースはURなので、アンシーを3にはしない方がいいと思っています。島はデルバー4型ならいらないと思いますが、2マナを確保したいタミヨウ型には個人的に必須。1ターン目に島からタミヨウと動くことで不毛されることなく次のターンに2マナが安定して出しやすくなるからです。
サイドボード
サイドは大きく分けると4つに分類されます。
①追加カウンター
②墓地対策
③置物対策
④土地対策
①追加カウンター
紅蓮破3 相殺2 否定の力2 記憶への放逐1
メインサイド合わせて4枚の紅蓮破は過剰に思えるかもしれませんが、蛙が溢れかえっている環境ではこんなんなんぼあってもいいですからね。
相殺は取っていないリストもありますが、UB、ミラー相手に重宝するので今のメタなら取るべきかと。
新顔は記憶への放逐でしょうか。
エルドラージやポストだけでなく、意外とサイドインできる相手が多いです。慣れていないと誘発消せたのに通しちゃった!ということがあるかもしれません。
②墓地対策
墓堀りの檻2 外科的摘出1
2枚のリストもありますが、個人的には3枚あった方がいいと思っています。UB Scaminatorだらけの環境ではこんなんなんぼあっても(以下略)
③置物対策
溶融2
置物といっても実質アーティファクト対策です。赤を取る理由になる得るカード。ウルザの物語のせいでかなり株を上げましたね。このリストだとバウンスがないので出てしまったマリットレイジへの対策がないのですが、そこまで数は多くないので割り切りも大事だと思っています。
④土地対策
発展の代価2
これもエルドラージ対策と言えますが、ポストや土地単、4Cなどにも効くので結構サイドインします。血染めの月や海の先駆けとの比較になりますが、どちらも3マナと重いうえに自分にも刺さってしまうのが好きになれません。デルバーを減らしているこのリストだとライフをそこまで削れないのではないかという意見もあると思いますが、それを差し引いてもPoPの方が価値が高いと考えています。
リストの説明は以上です。
レガシーチャレンジ結果
8月10日に行われたレガシーチャレンジで優勝することができました。リストは上記のものからデルバー1枚を3枚目の濁浪に差し替えたものになります。ライフを細かく削れる仕様になっていないので、デルバーが欲しい展開になりづらかったです。対して濁浪は数回のアタックで相手のライフを削ってくれるので、重いことを加味してもこちらの方が良いと判断しました。
ここまでお読みいただきありがとうございます! 感想や質問もお待ちしています。
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