まさかの
元気でやっているだろうか。抗原検査の確認終われば通関、そのあと検疫に行ける。犬と猫の渡航は、人間の比じゃないストレスがかかっているだろう。
抗原検査の結果は、用意されたパイプ椅子に座って待つことになる。いつにまにかパスポートに貼られていた自分の番号。番号を呼ばれた人から結果を聞きにいくことになる。一回目のコールで自分の番号が呼ばれなかった。周囲の椅子に座っていた人たちの8割くらいは呼ばれて歩いていった。二回目、呼ばれない。妻も。気づいたら、自分の周囲にいた人全てはすでにいない。おかしい。しばらくしたら防護服を纏った係員の女性が近づいてきたパスポートの提示を求めた。「ポジティブでした」。ネガティブが陰性で、ポジティブは陰性じゃない、そう陽性。混乱した。そして妻も同じ結果。「着いてきてください」。別室に連れていかれた。別室までの間、考えているのは犬と猫のことだけ。
どうなってしまうのだろう。頭の中がくるくる回っているのがわかった。
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