ピアノと小さな〇〇ちゃんと、そしてそこにいるのは・・・
小さな頃からずっとピアノをやっている人って
世界中にたくさんいる。
私もそのうちの一人に入る。
そしてそんな私たちにとって
お母さんやお父さんの存在って
とっても大きなものなんじゃないだろうか。
いや、ピアノをやっていなくても
もちろん両親はとっても大きな存在なんだけど。
ピアノという習い事とその性質
環境、先生、お友達
ピアノと過ごした時間
レッスン室まで道のり
どの断片を切り取っても、
「ピアノを習っている私」のそばには
親の影が存在する。
ピアノが初めて家に来た日、覚えてる?
とっても嬉しかったよね。
でも、そのピアノは、誰が買ってくれたの?
ピアノを習い始めたばかりの頃、覚えてる?
一人でレッスン室に行けた?
行けなかったね。
お母さん、お父さんが連れて行ってくれた。
ピアノの練習、
小さい時から自分一人で
自主的にピアノに向かえた?
いつもお母さんが
練習に付き添ってくれていた。
発表会の準備、
おじいちゃん、おばあちゃんも来てくれる!
お母さんは、徹夜をして
ドレスを縫ってくれた。
そして、お父さんは
ビデオを撮ってくれた。
どうして、ピアノを練習したの?
先生がしなさいっていうから?
お母さん、お父さんが練習しないと怒るから?
違うよね。
きっと、大好きなお母さん、お父さんに
「上手だねー!」と拍手をしてもらいたかったから。
私が上手に弾くと
お母さんもお父さんも、喜んでくれる。
笑っている。
そんな喜ぶ顔を、見たかったから。
そう、私たちは誰もがみな、
お父さんお母さんが大好きなんだ。
小さい時は、
それを一ミリも疑っていなかった。
「お父さんもお母さんも大好き!!」
お父さんとお母さんが喜ぶことを
やりたかったし、
お父さんとお母さんが悲しむことは
したくなかった。
それなのに、
時が経ち、
大人になって
いろんなことを経験していくうちに
どうやら私たちは
お父さんもお母さんも大嫌いだ
お父さんとお母さんのせいで私はこうなってしまった
お父さんとお母さんが悪い
etc…
と、どこかで
わずかながらも
もしかしたら気付かないところで
思うようになってしまった。
純粋に「大好き!」だったのに。
大人になったら
純粋に「大好き!」が言えなくなった。
お父さんとお母さんのせい。
こんな勘違いを
いつからか、どこかからか
し始めてしまった。
そして、それって
なかなか剥がれない
鍋の焦げのように
しつこく張り付いてしまった。
でも、小さい〇〇ちゃんは
お父さんとお母さんのことが
とっても大好きでした。
そして、
お父さんとお母さんの
喜ぶ顔が見たくて
一生懸命
ピアノを練習したのでした。
つづく
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