時代によって違うハロウィンの楽しみ方
1990年代だった高校生の時に、アメリカでハロウィンを初めて体験した頃の話。日本がバブルの頃。まだ日本では今ほどハロウィンは有名ではなかった。多分バレンタインとクリスマスくらいが有名だった頃なので、アメリカの高校でハロウィンを迎えた時はとてもセンセーショナルだった。
まず、ハロウィン当日めちゃ沢山の学生がガチで仮装していた。もちろん先生達も真剣に仮装している。そしてランチタイムになると、高校の中庭でファッションショーならぬ、仮装大賞を決めるイベントが開催されていた。そもそもアメリカの高校では殆どが私服なので、何を着ても怒られないし、髪の色も肌の色もそれぞれなので、なんでも自由だった。でもでも、ハロウィンの本気度って言ったら半端ない。当時は携帯なんてものもないので写真がないのが残念だけれども、とにかく衝撃を受けたのを覚えている。例えば高校の先生が、学校のチアリーダーのユニフォームを着てチアーして見せたり、バリバリ血糊をつけてゴーストになりきっている学生、フランケンシュタインなどなど。。。いやぁ〜本場は違う!と。
そしてお楽しみは何と言っても”Trick or Treat"だった。夕方からカボチャの形をしたバケツを持ってご近所を回る。甘ったるいチョコレートや飴を覚えたのはその頃。色も物凄い。そして歯医者さんのお宅に行くと、キャンディーの代わりに歯ブラシをくれたのも面白かった。
ところが、だ。当時高校生は悪ふざけをして、道で出会ったら生卵を投げたりしていた。さすがにぶつけるのではなく、付近に落として驚かせる。ふざけてやっているのは分かったけれど、ある意味サバイバル感覚半端ないハロウィンだった。
時は過ぎて、2014年。もういい歳のおばちゃん。だけれども久しぶりに本場のハロウィンという事で、ちょっとワクワクドキドキ。
初めて大人になってからのハロウィンは市内のパーティーへ!
普通にハロウィン仮装を楽しむのかと思ったら、やっぱり若い同級生は市内のパーティーにいくべきだ!っていうことに。もういい年したおばちゃんだからと遠慮したものの、「絶対楽しいし、今は学生なんだし楽しもうよ!』とのこと。確かに高校生のころは市内のパーティーなんて行ったことなかったので、興味はあった。テーマは無いけれど、絶対にいつもより派手な化粧で仮装してね!というリクエスト。頑張って緑のアーミー調の衣装に合わせて、緑色のウィッグを付けてみた。
若くて可愛い同級生達にエネルギーをもらう
不思議なもので、仮装しているという事、アメリカだという事、日本人は若く見えるという事(30代と間違われる事多々)で、なんだか恥ずかしさもなくなっていた。怖い怖い。でも楽しまないと損!そんな訳で仮装して、市内でなぜかリクエストに答えて和食を食べ、パーティー会場へ。みんなで歌って踊って楽しい夜を過ごした。
子供達も初めてのハロウィンという事で楽しみにしていた。渡米したばかりの時には8月中旬だったものの、既にハロウィングッズは販売されていた。面白い事に、この時期になると空き店舗にできるお店がある。それがSpirit Halloween 。ハロウィングッズだけで、かなりなサイズのお店が埋まるくらい、本気なアメリカが大好き。恐怖系から可愛い系まで幅広く並ぶ。
このお店に何度か足を運んで、コスチュームを購入。きっとアメリカの高校では仮装して登校するはずだから、楽しんだ方が勝ち!っていう私の体験からの話をした。そうして選んだ子供達の初めての仮装はそれぞれこんな感じ。
娘は可愛い系、息子は誰?って感じの仮装
帰宅した子供達は興奮気味に写真を見せてくれた。やっぱり学校では沢山の学生が仮装していた!と。日本も最近仮装して歩く人を見るけれども、まだ学校でやってもいいってところは無いだろうな〜。たまにはこんなにはしゃいで楽しむ日があってもいいのにと思う。
その数日後には、近所でも派手なデコレーションで有名な地区へ向かう。その街について驚いたのはそのスケール!道路を封鎖して、踊っている大人がいたり、あるお宅の前にはなんとステージまであって、ヒーローたちが演劇をしている。ちょっとした遊園地みたいな感じが、突如として街に現れる。
俳優さんを招いてのショーが行われていた
別にこれ、有料でも無い。本当楽しむ為、楽しませる為だけに毎年やっているのだから、本当に凄いとしか言いようがない。
こういうケーキも普通に売られている
こうしてうん10年ぶりの全く違ったハロウィンを楽しんだ。高校生としてのハロウィンと、親になってからのハロウィンは全く違うものになったけれど、それなりの楽しみがある。コロナの今、このようなハロウィンは出来ないけれど、いつかまたこうやって真剣に仮装して楽しめる日が来て欲しい。
教訓:楽しまないと損