見出し画像

がち母子留学日記:娘、部活やるってよ

2014年8月

子供達の高校がスタートして数日後、3人でご飯を食べていた時だったか。娘が

「そう言えば今日マーチング部入ったみたい

え?みたいってどういう事?なに何?マーチングね?あ、ママも昔ブラバンやったし、夏にマーチングしていたから知ってる〜などと盛り上がった。なぜ『みたい』と言ったのか。入部までの経緯はこんな感じ。

まず、アメリカの高校では音楽や体育の授業を選ぶ時、更に学ぶ内容まで決められる。例えば音楽であれば、オーケストラ、ブラスバンド、ジャズバンド、コーラスなど。特に選ばない場合はコーラスになる。体育であればいわゆる部活にあるサッカー、水泳、陸上、などなど。こちらも選ばない場合は普通に日本の様な体育になる。

私は中学の時テニス部に入りたかったけれど、軟式テニスしか無かったので、友達が入ると言ったブラスバンド部に入った。中々体育会系な強いチームだったので、文系なのに運動部より足が速かったくらい。365日の360日部活だった。それからアメリカの高校に編入した時、これだけハードに練習していたので、ある程度のスキルも身につき、この一芸を持って音楽はブラスバンドを選択した。この時にあるオーディションに合格したら、本格的な自分の楽器が欲しい(ホルン)と父にお願いし、見事合格したのでドイツ製の素敵な楽器を買ってもらった。アメリカの大学では音楽学科を専攻したのに、残念ながら帰国しなければならず、更に体育会系の部活に入ってしまって、残念ながらそれ以来楽器に触れることは殆どなかった。

やがて娘が中学生になった時、同じく音楽の授業を選ぶことが出来る珍しい学校に通い始めた。せっかくだから、私の楽器を使ったらいいやん!と、オーケストラに入ることを勧めた。一応楽器を持っている人が優先で選択出来るので、中々珍しい楽器でもあるし娘は無事オーケストラを選択することが出来た。良かった、私の楽器の活躍する時が来た!まさか娘が吹くことになるとは思ってもいなかったので、本当に嬉しかった。

そしてアメリカ母子留学を決めた時も、きっと音楽は選択出来るから楽器を持って行こう!と決めた。ブラスバンドでもオーケストラでも、友達が出来るきっかけになる。高校生活が薔薇色になるかどうかは、これにかかっていると言っていいくらい。それに音楽は共通の言語。英語があまり出来なくても、なんとかなるもんだ。あ、楽器を一つ持っていくので、スーツケース1人2個までの引越しだったけれど、息子はスーツケース一つでの引越しを強いられた。

高校に編入した際、勿論娘は音楽のクラスでブラスバンドを選択した。子供達の高校ではブラスバンドを選択する生徒が多いので、4軍に分かれていて、何とオーディションがあるということ。どうやらそのオーディションで、指揮者でもある先生にマーチングバンドについて説明されたらしい。

こちら子供達の高校音楽プログラムウェブサイト

「うちの高校はマーチングバンドもあるし、めちゃ強いんだ。良かったら明日夕方5時半にフットボールフィールドまで来たらいいよ」

そう言われたので、とりあえず見に行ってみた娘。マーチングバンドのシーズンは実は夏休み中、入学前の6月から始まる。なので娘は既に入部締め切りした後の、シーズンがスタートしてから約2ヶ月経った頃に練習を見に行った。すると練習が終わった後、いきなりドラムメージャー(指揮者兼部長みたいなもの)が娘を校長先生の朝礼台みたいな指揮者台に上がる様即した。そしてそのまま部員の前で、『新しく入ったメンバーです!!』と大大的にアナウンスしてしまった。エラく盛り上がったそうだ。しかも270人という部員の前でだ。高校の全校生徒は2000人ほどだったので、10人に一人がマーチングバンドをやっている事になる。

こちらはマーチングバンドのサイト

さて、『みたい』と言ったのには訳があった。その時娘は入部するとは決めていなかったし、練習内容や頻度、活動内容、部費などなど、何にも知らなかった。でも先生に言われてフィールドに行ったらいきなり270人の前で新しく入ったとアナウンスされ、帰宅したらFacebookに沢山の友達リクエストが来て・・・もう後には引けない感じになったと。しかも当時それほど英語が堪能だったわけではないので、もしかしたら先生は『入部したければ明日フィールドにおいで』と言ったかもしれないと。あらららら。

画像1

練習しているアメフトフィールド!人工芝

とりあえず、一気に沢山の友達が出来たし、学生の10人に一人が部員だったら、学校で困る事はないだろうし、チームスポーツだし、マーチングはカッコいいし、フットボールゲームのハーフタイムショーやるしええやん!!という話になった。

面白い事に、マーチングバンドは体育に換算される。なので体育の時間が朝に設定されていて、その時間にマーチの練習をする。そして音楽の時間はブラスバンドで、マーチングで演奏する音楽を練習する。

こうしていきなり部活をやる事になった娘。マーチング関連の話はこれからの日記にも度々登場するけれど、この事が私たち3人のその後母子留学生活、いやその後の人生を大きく変える事になった。

教訓:とりあえず沢山友達が出来たのでよしとしよう!

いいなと思ったら応援しよう!

がち母子留学Wakana
あなたのサポートは、本出版の為に使わせて頂きます!(差し支えなければ本にお名前入れさせて頂きます)留学したい方の役に立つようにしたいです!