性知識がないことで引き起こる性被害をなくしたい。
こんにちは!若者力大賞学生実行委員の中村咲里佳です。
今回は第12回若者力大賞ユースリーダー賞を受賞された鶴田七瀬さんの勉強会について書いていきたいと思います。
まずは鶴田さんのご紹介をします。
大学生の頃、友人が性被害に遭い苦しい思いをしていた時、鶴田さんは何も出来なくて、自身のことを恨んだそうです。そのことがきっかけで、性教育を中心とした活動を始めました。
性教育を学ぶため、性教育先進国の北欧をはじめとする外国での留学を経て、一般社団法人Sowledgeを立ち上げます。Sowledgeは、トイレットペーパーやボードゲーム、カードゲームを通じて性について学べる教材を開発、販売しています。
鶴田さんはこれらの活動から「性知識がないことで引き起こる性被害をなくしたい」と話します。
勉強会では、学生の様々なジェンダーや性被害の質問について鶴田さんにご回答頂きました!!
女性専用車両ができた本当の理由は?
最近、女性に対する蔑視や女性の雇用形態などの問題をメディアやSNSを通じて耳にすることが多くなりました。ですが、ここまで「女性が」「女性が」となっていくと【逆にそれは「男性」への差別につながるのではないか】という質問がありました。
鶴田さんはその質問に答える前に、その学生に「女性と男性のバランスの在り方」や「女性の方が上になる動きはどんな時か」の考えを聞きました。この時私は、性教育やジェンダーなど人の心に関する問題だからこそ、自分の考えを一方的に押し付けるのではなく、相手の考えを聞くことがとても大事なことだと考えさせられました。
話題は、女性専用車両はあるのに男性専用車両がないということへ。これも女性だけが優遇されているのではないかと。。
女性専用車両ができた経緯は、京都の電車内で痴漢に会った女性が、その男性に殺害されたという事件が始まりです。その事件がきっかけで、車両内で痴漢に遭った女性が声を上げられないことや、その後の生活でフラッシュバックが起きたりして電車に乗れない、男性が怖い、など生活に支障が出ている方々の声が多く上がったそうです。そのために、女性専用車両ができたようです。
つまり、女性専用車両は痴漢防止のためがすべての目的ではないのです。その先の、被害者の生活までを狂わせているという理由があったのです。だから、原因や経緯をしっかりと踏まえること。困っていたり、改善が必要なときには声をあげる必要があるのです。
鶴田さんは「男性」「女性」だからという考え方ではなく、目指すべきは社会の優劣をなくし、すべての人々が安全に暮らせる世の中にすること。そこに向かって皆が考え、行動する必要があると語ってくださいました。
今後は、地方自治体に性教育トイレットペーパーを設置する場所を増やしていきたい。
最後に、鶴田さんに今後の活動の展望をお聞きしました。Sowledgeの活動として、世界ではなく”日本”で性教育を広めることに注力していきたいと話されていました。昨年は、クラウドファンディングでの多くの方の寄付により、そもそも性教育に関心がない・性教育にお金を出すことができない方が利用する場所や家庭に直接、性教育トイレットペーパーを届けることができました。鶴田さんは、活動を重ねるごとに性教育トイレットペーパーの需要を感じており、今後は、広く普及させていきたいという想いから、地方の予算で地方自治体に性教育トイレットペーパーを設置する場所を増やしていきたいと考えていらっしゃいます。
勉強会を通じて、鶴田さんの性教育・ジェンダーに対する考え方を学ぶことができ、新たな視野の広さを得ることが出来ました。鶴田さん、お忙しい中勉強会に時間を割いてくださいましてありがとうございました。若者力大賞実行委員会一同、更なる飛躍を応援しております。
第12回オンライン表彰式お申し込みは以下から!!!当日、鶴田さんの受賞スピーチを聞くことができます。
学生実行委員 中村咲里佳(えりか)