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夢絶えて/十月経て 三鷹駅前のびのび句会2024年3月、4月回
三鷹駅前のびのび句会 2024年3月
事前句
夢絶えてまくらと髪に匂ふ梅
地下道に鳩の紛れて春うらら 特選1票、平選1票
スキップはしない梅が香はつデート 平選1評
雪の果てGODIVAの箱は売れにけり
席題「白紙」
雲雀野や里のたよりに涙する
事前句
— 梶間和歌 (@WakaKajima) March 7, 2024
夢絶えてまくらと髪に匂ふ梅
地下道に鳩の紛れて春うらら 特選1票、平選1票
スキップはしない梅が香はつデート 平選1評
雪の果てGODIVAの箱は売れにけり
席題「白紙」
雲雀(ひばり)野や里のたよりに涙する#三鷹駅前のびのび句会 2024/3#haiku #俳句 pic.twitter.com/SeaBUmJQuw
参加者さんA「入った結社が『客観写生しかダメ』というところで……ここに来ました」
— 梶間和歌 (@WakaKajima) March 7, 2024
参加者さんB「私は自分の内側にあるものをのびのび作っていたら数年で限界が来て、『そこからは客観写生よ』と言われ……」
深い。
席題「白紙」→「遣唐使」→「安禄山の変」→「春望(国破れて山河在り…)」
— 梶間和歌 (@WakaKajima) March 7, 2024
と連想、
「別れを恨んでは鳥にも心を驚かす」
「家書萬金(ばんきん)に抵(あた)る」
から雲雀野の句を詠みました。
二句を「国は破れて」としたのでは引用そのままかな、とずらしましたが、ずらしすぎたかしら。
「まくらと髪に」は、俊成卿女
— 梶間和歌 (@WakaKajima) March 7, 2024
風かよふ寝ざめの袖の花の香にかをるまくらの春の夜の夢
の本歌取り。
もとは梅の花を想定して詠まれたが、『新古今集』入集時に桜の花として配列された、
というエピソードのある歌を踏まえました。
「夢覚めて」でなく「夢絶えて」としたのは、定家の
— 梶間和歌 (@WakaKajima) March 7, 2024
春の夜の夢のうき橋とだえして峯にわかるるよこぐもの空
また、俊成卿女のほかの作ですが
思ひ寝の夢の浮橋途絶えして覚むる枕に消ゆる面影
も連想させたかったからです。
これは評が入らない想定で作ったものなので、ゼロ票でOK!
三鷹駅前のびのび句会 2024年4月
事前句
十月経て桜と気づく通勤路 平選1票
補助席に覗く黒髪飛花落花 平選1票
新社員ひだりの眉に角度あり 平選2票
口紅をすこし明るく春深し 平選1票
席題「団欒」
天ぷらのうどに海塩夫の家 平選2票
事前句
— 梶間和歌 (@WakaKajima) April 18, 2024
十月(とつき)経て桜と気づく通勤路 平選1票
補助席に覗く黒髪飛花落花 平選1票
新社員ひだりの眉に角度あり 平選2票
口紅をすこし明るく春深し 平選1票
席題「団欒」
天ぷらのうどに海塩夫(つま)の家 平選2票#三鷹駅前のびのび句会 2024/4#haiku #俳句 pic.twitter.com/TUnUY86U5g
実際には生々しい夫も子どももいないからこそ、“夫”や“家族”のイデア、“子”のイデアのまっすぐ表現できる部分があるか、
— 梶間和歌 (@WakaKajima) April 18, 2024
と思うところはあります。
すぐ隣に生身の家族がいたとしたら、それに引っ張られがちになり、本意(ほい)を捉えるのも難しそう。
「口紅を」は、「くちびるを」のほうが良かったかな。
— 梶間和歌 (@WakaKajima) April 18, 2024
いくらかは宣伝になっていたようで
句会へのお誘い
吉田裕子さん主催「三鷹駅前のびのび句会」へのお申し込みはこちら
会場に来られない方の参加も可能です。
梶間の俳句アーカイブ記事を見てのびのび句会に参加された方が、梶間が主催かと勘違いしておられたようですが、主催は吉田裕子さん、私はいち参加者です。
少しでも宣伝になっていたようで、うれしかったです。
和歌と俳句についてあれこれ
俳句を学び始め、和歌との違いをおもしろく感じています。
ブログ記事もお楽しみください。
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