雑感:にぎわいとコロナの狭間

 どうも!おはようございますからこんばんわ!まで。

 中国由来と言われている新型コロナウイルスが日本国内でフォーカスされたクルーズ船での集団感染から約2年半を経過し、今年の夏は国家があ~せぇ~こ~せぇ~と言わない夏でしたが、あちらこちらで大変だぁ~なんだぁ~というトーンがまだまだ続いています。今回は、ここ最近のコロナに関するあれやこれやを書いてみたいと思います。

1.人込みとコロナ

 3年ぶりに開催された徳島県の名物阿波踊りです。徳島新聞のYouTubeチャンネルからの引用ですが、なかなかな賑わいですね。しかし、この阿波踊りのグループ(連)から新型コロナウイルスの集団感染者が出たとニュースになっています。8月19日付配信の毎日新聞によると、陽性者は10~50代の25人で、関係者は「どこでどうやって感染したのか分からない」と困惑しているとのことです。

 ネット上の専門家と呼ばれる医師は阿波踊りでの密集が感染者を出していると指摘していますが、本当にそうでしょうか?。

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 上段の図は内閣官房HP掲載の8時(黄色),15時(黄緑),21時(青)時点の徳島駅・歓楽街:徳島秋田町の6月24日~9月6日の人流の比率、下段はNHKのHP掲載の徳島県内における1日毎の感染者数(6月24日~9月6日)を表しています。引用した毎日新聞の記事で判明した8月19日時点における感染者数は2196人でその日以降で一番多かったのが8月24日の3196人でした。一方、人流の推移については阿波踊りが開催された8月12日~8月15日は夜間も高い傾向にありましたがそれ以外は日中も同等の推移をしています。つまり、阿波踊りが感染者増の要因になったと断定できるか?と考えるのは早計だということです。

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 上記画像は同一出典元(内閣官房HP,NHKHP)の岩手県版(上段グラフの観測地点,盛岡駅北周辺、歓楽街:盛岡大通)のグラフです。岩手県でも3年ぶりに盛岡さんさ踊りが開催され、日程翌日8月3日の感染者数は1038人でその日以後一番多かったのは8月21日の2017人です。また、人流もさんさ踊り前後の夜間以外は推移傾向にあります。

 これを見ても、イベントやお盆による帰省等で生じる人混み,賑わいが感染者数の増加と純粋にリンクしているとは断定しがたいと思います。

2.空虚な誰かのために

 賑わいは経済にとっては欠かせない要素であり、人々の心の充実感にプラスとなります。しかし、3年ぶりに開催された阿波踊りやさんさ踊りをはじめとした密集の場となるイベントが開催されつつある最中でイベント前後とそうでない日の感染者数の推移と波を考えると、この言葉が空虚に見えます。

あなた(自分)と大切な人を守る

 ネットスラングで言われている反ワク(反ワクチン)の人達も、重症化対策としてのワクチンを否定していません。しかしワクチン2回目接種が9割近くで世の中がマスクをパンツの如く毎日つける風潮にある中で、波はあるにせよ感染者数が全国規模で20万人近くでる状態を考えるとどう考えても不特定多数の大切な人を守るためにワクチンを打つことを同調圧力の如く打つ空気感は疑問であり空虚に感じます。この構図は、オリンピック招致の際のキーワードとなった「ニッポンには夢の力が必要だ」というフレーズを日本ではなくニッポンを用いて国民みんなというアプローチ手法に似ている気がします(参照:『紋切型社会――言葉で固まる現代を解きほぐす』武田 砂鉄 (著)pp36~pp39)。

3.おわりに

 コロナは今変わり目を迎えています。この変わり目でどういう変化が表れるかで、これからの日本国内の社会や空気に大きな影響を与えると私は見ています。皆さんはどうですか?。


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