グラスハート《新装版》特典ペーパー再録【無料記事】
グラスハート《新装版》シリーズ（幻冬舎コミックス刊バーズノベルス）
『グラスハート』『嵐が丘』『いくつかの太陽』『熱の城』の発売に際して作った特典ペーパー４種の再録です。
無料公開です。
※都合により予告なく公開終了することがあります。
file.01 藤谷直季
藤谷直季（フジタニ・ナオキ） ２月２８日うまれ
・《テン・ブランク》リーダー、ベーシスト、キーボーディスト、ボーカリスト、作編曲担当。
・けっこうどこでもコートを着ている。ポケットに財布と鍵を入れっぱなしなので。
・靴を履くのはあまり得意ではない。「まれに靴紐が凶器になる」のでスニーカーは避けて革靴。
・近視用の眼鏡を所持。裸眼だと視力は０．４くらい。
【藤谷君に、１０の他愛ない質問】
Ｑ１．花粉症ですか？
Ａ「そうでもないです。え、そんなピンポイントな質問ばっかりされるの？」
Ｑ２．自分は、まわりが思っているより○○だ。○○に入る言葉は？
Ａ「意外ときれい好き？ というか、意外と、お風呂が好きです。温泉も好き」
Ｑ３．一人称「僕」と「俺」の使い分けは意識してやってる？
Ａ「自然の流れのままに。じゃなかったら、あざといでしょ」
Ｑ４．初恋はいつですか？
Ａ「秘密。なんでだろう。無難に幼稚園の先生だとか言えばいいのにね」
Ｑ５．好きなお菓子は？
Ａ「チョコ。キットカットとか」
Ｑ６．弱点はどこ？
Ａ「つむじは触られたくない」
Ｑ７．好きな言葉は？
Ａ「スフォルツァンド。いきなりビックリさせる感じが好き」
Ｑ８．もし神様になれたら何をする？
Ａ「高岡君の寿命を延ばす。なんか、僕のせいで一年くらい縮んだって言われて、不本意だから」
Ｑ９．自分をサファリパークの動物にたとえると？
Ａ「ええっ？ ……どれも似合わないなあ。人間でいいよ」
Ｑ１０．バンドメンバーに質問したいこと、またはお願いしたいことは？
Ａ「……質問は思いつかない。皆さん、身体を大事にして長生きしてください」
file.02 坂本一至
坂本一至（サカモト・カズシ） ２月６日うまれ
・《テン・ブランク》のキーボード、ドラム（たまに）、ギター（滅多にない）、作編曲担当。
・都内の進学校（私立祥英高校）中退。中等部からの持ち上がりで、高等部にはほとんど通わなかった。
・視力は０．１以下。眼鏡使用。コンタクトは嫌いだが、使い捨てレンズを作ったことはある。
・普段の所持品のなかで最も重要で高価なものはヘッドホン。
【坂本君に、１０の面倒くさい質問】
Ｑ１ まず人生哲学について語ってください。
Ａ「嘘でしょ？ 藤谷さんにはそんな質問しなかったよね？ すごく些細なこと訊かれるつもりでいたから困る。基本的に人生とか充分に伝わるように語れるほどの人間じゃないから、哲学はない」
Ｑ２ あなたにとって音楽とは何ですか？
Ａ「……なんで俺には好きな食べ物とか質問しないの？ ……音楽は……音楽なんて語ると身も蓋もなくなるから……。だから、つまり、俺にとって音楽は、言葉では語れないもの」
Ｑ３ あなたにとってテン・ブランクとは何ですか？
Ａ「……テン・ブランクは……テン・ブランクは、土台の元凶の部分が藤谷さんで、ねじれの位置に高岡尚がいて、リズムの核が西条で、それをいかにして全力で破壊して再構築していくかという戦いの場」
Ｑ４ あなたにとっての理想の音楽をモビルスーツでたとえてください。
Ａ「…………。理想って時点で既に難しいのにわざわざモビルスーツで難易度あげていいの？ 俺はディジェとか、すごく好きだけど。ディジェって要するにリック・ディアスの系譜なのにアムロ・レイが乗ってるという理由だけでガンダムっぽいオーラ出してくるところが卑怯で絶対無二の存在だと思う……。こんな話、だれかにちゃんと通じるの？」
Ｑ５ 最近、あなたにとってエポックメイキングだった出来事は？
Ａ「とろろと納豆は同じカテゴリに分類しなくていいと悟ったこと」
Ｑ６ あなたがシンセサイザーに対して感じることを教えてください。
Ａ「この機械が発明されてなかったら俺の人生は完全に違ってたんだけど、この世にシンセがなくても、どのみち音楽には手を染めてたと思う」
Ｑ７ 音楽以外で興味があることは何ですか？
Ａ「……そもそも自分が音楽に興味があるって堂々と言える人間なのかどうか知らないけど。興味があるのは、色彩心理学とか、経済学とか。マーケティング理論っていうと金儲けの手段みたいだけどそういう動機じゃなくて、集団心理は怖いし気になる」
Ｑ８ バンドメンバーに対して望むことは何ですか？
Ａ「ない。望んだって無駄っていうことが多いし……。あと、逆説っぽくなるけど、本質的には、不満足なこともあまりない」
Ｑ９ 野望を三つ教えてください。
Ａ「本格的なオーケストラ・アレンジを勉強したい。ゲームのサントラを作りたい。もっと味のある演奏をしたい」
Ｑ１０ どうしてキーボーディストになったんですか？
Ａ「そんなの自分でわかるわけない。神様にでも訊いてほしい」
file.03 高岡尚
高岡尚（タカオカ・ショウ） ９月１７日うまれ
・《テン・ブランク》のギター全般を担当。たまに作曲もしている。まれにベースも弾く。
・弟が二人いる。実家の蕎麦屋は、上の弟が継ぎます。下の弟は、小劇場の劇団員をやってます。
・私生活を隠匿する理由は「たいてい泥沼で恥ずかしいから」。
・サングラスの用途は「主に照れ隠し」。普段の所持品のなかで最も重要なアイテムは携帯灰皿。
【高岡君に、各関係者から１０の質問】
Ｑ１ 最近どうよ？（質問者・上山源司）
Ａ「うわ、答えにくい。最近ねえ……。昔も今も、変わらずギター弾いてますよ。この『各関係者』って表現、クセモノだな。不吉な予感しかしない（笑）」
Ｑ２ 音楽関係以外で、好きな人物は？（質問者・坂本一至）
Ａ「西行、明恵、ロバート・キャパ、渡辺謙」
Ｑ３ 犬派ですか、猫派ですか？（質問者・西条朱音）
Ａ「西条朱音派です（笑）。愛玩するならでしょ？」
Ｑ４ 正直な話、僕のことをどう思っていますか？（質問者・藤谷直季）
Ａ「正直も嘘もなく、常に包み隠さず言っていますが、たいへん厄介だなと思っています」
Ｑ５ 好きな音楽家を教えてください。ジャンル不問で。（質問者・藤谷直季）
Ａ「ジェフ・ベック、ボブ・マーリー、ブラームス、シベリウス、久石譲。……ちなみに、こういうときに身内の名前は出しません。あからさまに期待されても言いません」
Ｑ６ いつ結婚するんですか？（質問者・藤谷直季）
Ａ「知りません。不確定な話はしません。もし万一そんなことが起こったら、藤谷君には事後報告します」
Ｑ７ じゃあ、おおまかに好きな女性のタイプとかでいいから教えてください。（質問者・藤谷直季）
Ａ「おまえは俺の何を知りたいの？ 傾向としては、ギターを弾かない子とのほうがうまくいきます。ギタリスト同士だと、やっぱり喧嘩してしまうので」
Ｑ８ どうして僕には恋愛の相談をしてくれないんですか？（質問者・藤谷直季）
Ａ「相談されたいの？ あなたの手に負える？ そもそも、俺の場合はギターが本妻のようなものですから、本妻の目の前で愛人の話はできないの。マナーとして」
Ｑ９ 高岡君にとっての幸せって何だろう？（質問者・藤谷直季）
Ａ「現状におけるそれは、『藤谷君以外から質問されること』じゃない？ 藤谷君は、とっとと隠れ蓑を脱いで出てきて俺とサシで話しなさい」
Ｑ１０ テン・ブランクって、どうですか？（質問者・西条朱音）
Ａ「ああ……。基本、つらいんですけどねえ……。にもかかわらず、血湧き肉おどるので、困るよね」
file.04 真崎桐哉
真崎桐哉（シンザキ・トウヤ） １１月１２日うまれ
・《オーヴァーサイト・サイバナイデッド・クローマティック・ブレイドフォース》のボーカル、作曲、作詞を担当。編曲とプロデュースは、有栖川シンと共同名義。
・作曲時に使う楽器は、ピアノ、シンセ、ギター。ステージで、時々ギターとブルースハープを演奏。
・各種のバイト経験あり。そこそこ続いたバイトは、犬の散歩代行と、美容院のチラシのモデル。
・こだわり……服は黒、指輪は銀、ピアスは赤、下着は白（笑）。
【真崎桐哉に、西条朱音から１０の質問】
西条「あのう、まず、『これは訊かれたくない』ってことはありますか？」
真崎「ない。オマエそんな質問で俺の貴重なＱ＆Ａの一割を消費って、なめてんのか（笑）」
西条「え、いまのが一問目になっちゃうんだ？ そんなズルイのありかなあ」
真崎「ある。ほら、質問二個終わった」
西条「終わってないです！ じゃあ二問目は、黒い服が好きになったきっかけは何ですか、で」
真崎「きっかけはない。黒い服が似合うから着てる。俺がカラフルなアロハなんか着たら、チンピラだろ」
西条「そうかなあー？」
真崎「油断するとユニクロのパジャマも着るけど（笑）カリスマ様だから他人には見せねえんだよ」
西条「カリスマ様なんだ。ええと、三問目。自炊はしますか？」
真崎「滅多にしない。外食。屋台も好き。だいたい仕事中は、あんま食う気にならねえし」
西条「いつも仕事してるんだから、なるべく食べてください。四問目。定番のデートコースを教えてください」
真崎「登山。落としたい女は、富士山の山頂に連れてく。そしたら鉄板でいける（笑）」
西条「ええー。嘘だー（笑）」
真崎「いま思いついた。でも、俺とつきあえる女なら、富士山くらい登れる女だろ」
西条「あーそっか、すごい体力ないと無理なんだ……。五問目。趣味は何ですか？」
真崎「映画。ゲーム。スポーツジム通い。ドライブ。スノボ。買い物。ＤＪの真似事。兄貴のウォッチング」
西条「最後のは趣味って言っていいんですか。六問目。有栖川さんのことを教えてください」
真崎「なんで俺が有栖川の情報を握ってる前提なんだよ」
西条「だってオーヴァークロームだし」
真崎「有栖川なあ。なんかあったっけ。……じつは、本名はマヒロ」
西条「それはけっこう有名なんじゃ？ どうしてオーヴァークロームでは『有栖川シン』なんですか？」
真崎「あいつ名前をマサヒロって読み間違えられるのがキライなんだよ。いちいちキレるのが面倒くせえから、最初からニセの名前にした。これ七問目な」
西条「八問目。有栖川さんに言いたいメッセージ、何かありますか？」
真崎「ぜんぜんない（笑）。メッセージなあ……。あれだ、野菜を食え、偏食を減らせ」
西条「野菜食べないんだ」
真崎「ロールキャベツの中身だけ食ってキャベツ残すのが、本気で許せねえ。だったらハンバーグかミートボールを食え！」
西条「よく一緒にごはん食べるんですか？」
真崎「喧嘩になるから一緒に食わない。九問目、終わり。次でラスト。いい質問しろよ」
西条「ええっ。そしたら……自分の歌について、どう思いますか？」
真崎「天職。歌しか能がねえし、歌うの好きなんだよな」
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