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ADDな自分と仲良く付き合うこと

若旦那です。

突然ですが、自身の抱えていた「特徴」についてお話をさせていただこうかなと思います。

カミングアウトみたいになってしまうようになるのですが、どうやら僕はある特徴をもっているようです。

それは ADD (注意欠陥障害) というものです。

「障害だ」とは自分では思っていないので、この表現方法がキライなのですが、結構周囲の人に迷惑をかけてきたのではないかと思っています。

実生活に大きな影響を及ぼすほどではありませんが、大きく特徴が不利に働く際には凹んだりします。

特徴として代表的なものとしてこんなことがあります。

1 よくモノをなくす。忘れる 

しょっちゅうモノを置き忘れます。傘の置忘れ、かけていた眼鏡の置忘れ、備忘録をつけているノートの置忘れは日常茶飯事で、先日は「マスク」を飲食店に置き忘れ、一緒に食事をしていた方のストックをいただきました。

仕事をしているときで、荷物の積み込みを終え、出発した時に自分が納品書をすべて忘れていることに気が付いて倉庫へ戻るなんてこともありました。

怖いのはスケジュール忘れ。最近はスケジュール長を持ち歩きこまめに記載するようになったので少なくなりましたが、ダブルブッキングもしばしば起こしてしまい、無理くり組み替えたりしたりすることもありました。

2 整理整頓ができない

訓練をすることによって意識したり、習慣化することで解決できたところもありますが地力は低いどころか全くダメです。

学生時代は自分自身でも呆れてしまっていたために教科書類はすべて学校のロッカーに預けて自宅へはほとんど持ち帰らないようにしたくらいです。

服も一人暮らしをしているときは無造作に脱ぎ散らかしてしまっていました。
これも選んだりしまうのが面倒だったため、プライベートでは同じ服を着るようにして乗り切っていました。できるだけ服は持たない方がいいやつなんではないかと自覚しています。

3 周囲に気が散って集中できない

最近はだいぶ良くなりましたが、音に敏感です。人間観察をするような場合は非常に役立つスキルなのですが、集中したいときに周囲に人がいると全く落ち着きません。

スポーツをする際など、サッカーやバスケなどの時はいいのですが、例えば草野球をするとき、ボーリングをするときなどは「集中するモード」ボタンを自身で入れないとヒドイものです。

例えば、野球で外野を守っているときに足元でぴょこぴょこしているバッタが気になったり、「しまっていこーぜー」とあちこちで声掛けをしているのが気になって、上書をするような大きな声で「しまっていこーう」など声を張り上げることで打ち消していました。

他には優先順位をつけることが苦手、とか うまくいかないと癇癪をおこしてしまう、とか実は順番を待つことが苦手だったりします。

実際に高校時代のゴルフ部合宿中の最終日。ラウンド中に雪が降ってきてプレーが身体的にも環境的(インフラ的)にも出来なくなってきたんですよ。

18ホールのコースで残り4コースくらいだったのかな。もう放棄しました(笑)玉すら打たない。

「え?許されるの?」

ローカルルールですが、ギブアップというのがあって規定打数の3倍で成績登録されます。部活の合宿で推奨されるものではありませんが。

「こんな環境の中にいたら風邪ひいちゃうじゃん。白いボールも積雪で分かり辛いし。はやく引き揚げて風呂入って帰ろうよ」という批判覚悟の断固たる決意がありました(笑)

どこかで意識していたんでしょうね、心を整えることに感銘を受けて高校生の時から相田みつを美術館にあしげなく通い、禅の教えを学んだりしたりもしました。

おかげさまで、自身の特徴を意識してコントロールできている最中はかなり穏やかでいられるようになってきたと思うし、スケジュール帳をつけるとか日記を書くなど見返せるような習慣を取り入れることによって症状が表立って影響を及ぼすことは少なくなりました。
それでもしばしばやらかしてしまいます。

ただし、「障害」という表現がキライな理由として、有利に働くスキルもあります。ただし読んでいただけると分かるかと思うのですが、「性格」じゃないの?ってことばかりです。

1 興味・関心のあることへの記憶力は高い

先生が嫌だなとか思ったことはあるけど、勉強をすること。学ぶことについて嫌だなと思ったことは一度もありません。だから成績は総じて良かったんじゃないでしょうか。関心のあることについては。

純粋に学ぶことが多い小学校の時は、ほとんど100点でした。自慢話ではありませんでしたが、授業中のインプットだけでだいたい理解できてしまっていました。

大学ではABCD評価でDが落第評価(単位がとれない)になるのですが、僕の場合はほぼAとCでした。AについてはAプラスだったこともしばしば。

2 あんまり人見知りしない

自己肯定感の問題かもしれませんが、基本的に人見知りしません。
好きか嫌いかは別として初対面ということに対する抵抗はありません。なので、接客業や営業職には向いていると思います。ただし新規開拓については。

大変ありがたかったことに、今でもかわいがってくれている取引先の担当の方たちは薄々「あいつ、しょっちゅう忘れるよな」と感づいていながらも許し、お付き合いをしていただいております。ホント、感謝してます。

3 他人の悪口や陰口を言わない

これは大きかったです。欠陥があるという自覚がありますので他人をとやかく批判したりすることが生理的にキライでしたし、今でも嫌いです。

カッとしやすい特徴も持ち合わせているので建設的な話が出来なさそうなところには足を運ばないように気を付けています。

ただし人間観察は好きなので、一人で居酒屋にご飯を食べに行って隣の席の女の子たちやサラリーマンが彼氏や会社の上司の悪口とか話しているのを「観察」しているのは嫌いじゃなかったりします(笑)

昨年、とある秋田の蔵元さんのインタビュー記事を読んでいて自身がADDであることをお話しされていて、「あ、同じじゃん!」と驚いたことでやっと「謎」が解けた感じがしたのと同時にホッともしたんです。

「僕は頭がおかしいんじゃないか」とか「普通じゃない」ということに少なからずコンプレックスを抱いていたこともあり、「しっかりしろ」「社会人としてなっていない」などと怒られることもしばしば。

そつなくやれることが僕にはできないから、もがく。

だけどそんな自分だからこそ社会をよりよくするために何が自分にできるか考えることもできる。

僕がそうだったように同じ悩みを引きづり続けている人も多いんじゃないかと思うんですよね。

また、自身の子供がADDと診断されて苦しんでいるお母さん、お父さんも。

だから伝えたいんです。個性を愛して欲しいって。

「障害」って言葉に惑わされないでって。

むしろ特徴と捉えて「仲良し」になればきっと大きな力になるはず。

少なくても僕の中ではそう自身の内側でお互いに励ましあっていますよ。

上中康成&上中康成より。




埋もれてしまっている宝石がたくさんあるように思います。文化だったり、製品の場合もあるけれど一番は人間の可能性です。見つけて、発信してよりよい世界を共に生きましょう。