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観察から始まるデザイン「どんとこいフィールドワーク!糸魚川編②」

こんにちは〜!わかぼです!
YUMEMI Advent Calendar 2024 14日目!いよいよ折り返しだ〜!

さてこの記事ですが、全3部を予定していまして、今回は②です。今回が初めてという方はぜひ、観察から始まるデザイン「どんとこいフィールドワーク!糸魚川編①」が導入になっていますので、そちらもぜひご覧ください。

糸魚川探検隊、新潟県糸魚川市へ上陸!

「日本列島を分断する巨大な溝、フォッサマグナの西の端である活断層線糸静線の断面を直接見ることのできる、世界でも珍しい地形の観察スポット」が新潟県糸魚川市にあると知った我々探検隊は、ついにその地に降り立ちました!

やったー!ここまで電車で三時間くらい!

今回の調査の目的地は、フォッサマグナパーク、フォッサマグナミュージアムと、ヒスイ海岸です。大地の割れ目を直に観察して地球の鼓動を感じるぞ…!

調査1日目

新幹線を降りて私たちを出迎えてくれたのは、「ジオステーション ジオパル」。バスケットボールコートの半分ほどの大きなジオラマや、JR大糸線の旧車両と寝台特急トワイライトエクスプレスの再現車両が設置してあり、大人子供の憩いの場になっていました。

トトロがいた!結構自由な感じだね
山口百恵の「いい日 旅立ち」が聞こえる

2009年6月に日本で初めての「世界ジオパーク」として認定された糸魚川市は翡翠の産地としても知られており、さらには2022年に、翡翠は新潟県の石に認定されています。
駅構内では糸魚川市特有の地質構造の紹介はもちろん、日本列島の東/西の文化的な違いについてまとめられた仕掛けボードが展示されており、糸魚川ジオパークの魅力を楽しくわかりやすく知ることができます。

新潟県立海洋高校出身の力士の皆さん(パネル)と一緒

フォッサマグナミュージアム

ジオパルで小さくはしゃいだ探検隊。さてどこから行って回ろうか。
1日目は大雨でした。ちょっと期待してたハイキングは絶望的。明日の天気が少しでも良くなることを祈りながら、フォッサマグナミュージアムに向かうことに🚌

ミュージアムへはバスで一本!100円で乗れます。現金払いのみで小銭を忘れてワタワタしてしまったけど、運転手の方が優しく対応してくれました。(他のお客さんから集めた小銭でお釣りを作ってくれてた、システムを運用でカバーする現場を観測。運転手さんありがとう🥹)

そして、フォッサマグナミュージアムに到着!

ロゴのデザインは岡本太郎っぽいなって思ったけど関係なかったみたい、かわいい!

ミュージアムは、地域の伝説など地質と文化の関連性を示すストーリーから始まり、フォッサマグナの成り立ちを巨大モニターで体感できる迫力ある映像展示やフォッサマグナの発見者であるナウマン博士の生涯の研究や功績の紹介、糸魚川周辺で観測できる珍しい鉱物や化石のコレクションが展示されていました。
「翡翠」など糸魚川近隣で確認できる鉱物が文化の発展や生活に与えてきた影響を知れて、その文化的価値の高さや自然を保護する必要性を学ぶことができました。
この施設で特に楽しかったのは、鉱物の実物を触ったり顕微鏡で拡大した断面を見たりして、その種類の豊富さ、違いを実感できたところ、です。

こんな感じで顕微鏡で見ることができる。鉱石ごとの違いが楽しい!
自然によって形作られた豊かな色彩や形状が観察できて鉱物のことがどんどん好きに!

また、フォッサマグナミュージアムでは、石の鑑定を行ってくれるサービスがあるらしい…!本当はヒスイ海岸で拾った石を見てもらえたらよかったんだけど、今回は断念しました。(気になる方は調べてみてください)

長者ヶ原考古館

フォッサマグナミュージアムの近くに隣接する施設があることを知り、ミュージアムのチケットとセット購入ができたので行ってみることにしました。
ミュージアムを出て、歩いて5分ほどのところにあるのは長者ヶ原(ちょうじゃがはら)考古館。糸魚川市の遺跡から出土したものが展示されていました。

なんとここでは、縄文人のコスプレができます!正直、1日目ではこれが一番盛り上がりました。笑

石斧の似合う素敵縄文人になったM氏

調査2日目

フォッサマグナパーク

2日目、よかった、いいお天気でした…!
フォッサマグナパークは、糸静線の断面を直接見ることのできる観察スポットがあるところです。

大糸線で最寄りの根知駅まで向かいます!

根知駅から歩いて10分ほど、大断層見学地の看板が見えて来ました!ここから山の際に作られた細い道を上っていきます。(大糸線の本数はかなり少ないので、事前に時間を調べていくことをお勧めします)

看板のキャラクターは「ぬーな」よくみると翡翠を持っています

細い山道をさらに10分ほど進んでいくと、見えて来ました!
「あ、ブラタモリで見たやつ〜〜!」と歓声を上げ探検隊は大はしゃぎ。
M氏は東と西、ユーラシアプレートと北アメリカプレートを跨いで反復横跳びをしていました。やっぱり、体育でやるのとは心持ちが違ったね…!

ここで今もぶつかり合って動いているんだからすごい

フォッサマグナパーク、観察ポイントに向かうまでの道のりにも楽しめる工夫がされていました。
「灯油のポリタンクは東日本では何色でしょう?」みたいなクイズが道なりに置いてあるのですが、私たちは西側から東側へ出る方向に進んでいったので、西日本視点での設問になっていて、東から西に戻る時、問いが逆さになていることに気がつき、この施設ならではの体験設計に感動しました。

ヒスイ海岸

実は、宿を海の近くにとっていたので、ヒスイ海岸には2日目の早朝にも行っていたのですが、その時しっかり時間を使う覚悟をしたのでフォッサマグナパークにいった後に立ち戻って来たのでした。

朝の日本海〜〜!太陽の上る場所がいつもと違ってなんだか不思議な気持ちに

ヒスイ海岸に転がるたくさんの石の多くは、地下深く、下層部から隆起して陸上に露呈した岩石の一部が姫川を伝って流れ着いたものです。川の上流にある巨大な岩石がゴロゴロしているスポットは保護地区なので無闇な立ち入りができませんが、ヒスイ海岸に流れ着いた石は常識の範囲で拾って持ち帰ることが許可されています。

水に濡れた石たちが全部綺麗で翡翠かどうかなんて割とどうでも良くなってしまう

地下深くの鉱石は、生成条件が厳しい上に地表に出てくることも稀なので、そこそこサイズの翡翠を見つけるのは本当に大変…!
夕方まで粘ったけど、翡翠は結局見つけられたんだろうか。真相は未だ不明ですが、厳選して色々な模様の石を持ち帰って来ました。

新幹線でお披露目会(利用後はちゃんと拭きました)

こうして探検隊の糸魚川遠征は終わり、再び私たちは太平洋側に戻って来たのでした。

持ち帰った石たち

フォッサマグナミュージアムで見た石の断面がすごく綺麗だったので、拾った石は磨くことにしました。また、これらの石がどの地層でできたものなのか、なんという石なのか、予想してみたくなったため、できる範囲で資料も探してみることに。

元々角がない石が多かったので、大きな加工はせずに紙やすりで艶々にすることにし、新幹線を降りてすぐ、最寄りの東急ハンズに駆け込み荒目のやすりをGET!その日のうちから磨き始めました。

拾った石の中には、ライトを当てると透けるものがいくつかあって、中の結晶の形が見えたりするのが面白かったのでここに記録しておきます。

石英が入ってる石を白いライトで照らしてみた01(太陽光の下では真っ黒に見える)
石英が入ってる石を白いライトで照らしてみた02(正直ヒスイかと思った)
石英が入ってる石を白いライトで照らしてみた03
石英が入ってる石を白いライトで照らしてみた04

次回予告

次回!観察から始まるデザイン「どんとこいフィールドワーク!糸魚川編③」最終章で、意外なアウトプットをクリスマスにお届け!?
今回の活動をもとに得た学びの集大成(?)が出力される予定です。どうぞお楽しみに!


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