心地よい言葉
おはようございます。和香です。
日本語が好き。いろんな言葉を勉強したけど、日本語が好き、心地よくリズムを刻める音がすき。結局、音に戻ると気付く今日この頃。
日本語という言葉が音として心地いいのに気づいたのは、もう10年近く前の高速上で聞いたラジオきっかけ。ポエトリーリーディングという分野らしい。そんな名前なんてどうでもいいくらい引き込まれて、ラジオで紹介されたアーティスト名だけ覚えて、次のパーキングエリアで検索して、オンラインでCDを購入してた。小林大吾の「オーディオビジュアル」。
今でも無性に聞きたくなる時があるのは、一人になりたいとき。空っぽになりたいとき。面倒なことが起こったけどリセットしたいとき。
一番好きなトラックが、ラストの「テアトルパピヨンと遅れてきた客」。あの独特な世界観は聴いてもらわないとわからないと思うのだけれど、小刻みに繰り返される音の一節によって、あっという間に主役が音楽から言葉になる。常に詩を楽しむためのリズムとして音がある感覚。
男の子がマジックを見に来たのにもう終わってしまっていて、店じまいをしていた男性が男の子にまたの来店を促す。それだけの話なのに、あまりに見事に描写される、マジックで彼が出す蝶たち。初めの1枚の紙が蝶のように言葉ひとつでいくつも増えていき、あたり一面に広がったように見えた。
言葉とリズムの調合。
オペラとはちょっと違う手法だけど、私も挑戦してみようと思う。