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ソフトウェア品質技術者・中級に合格しました

ソフトウェア品質技術者・中級に受かったので、体験談をまとめました。

最初に受験を考えた時、「中級の合格体験記」を探してみたのですが、あまりない…。
あっても、知識体系ガイドを普段から読み込んでいるような素晴らしい方だったりして、私の参考にはならず。
少しでも具体的な事例情報を増やしたら、これから受験される方のお役に立てるかなと思い、本記事を書くことにしました。

1.自分について

SEとして15年程経験を積んだあと、品質保証部門に異動して10年目。
SE時代には情報処理試験を受けまくり、2種、応用、セキュアド、DB、システムアーキテクト、システム監査を取得。
品質保証部門に移ってから、ソフトウェア品質技術者・初級を取りましたが、5年くらい前のことなので、当時覚えたことはほぼ忘れている状態でした。
普段は仕事で、ソフトウェア開発プロジェクトの成果物品質をチェックしたり、トラブル案件の品質分析などをしています。

2.教材

  • ソフトウェア品質知識体系ガイド (第3版)

  • 初級ソフトウェア品質技術者資格試験(JCSQE)問題と解説【第3版】

  • JCSQEサイトの「過去の出題内容」

もうこれだけです。「ソフトウェア品質保証 入門」も読みませんでした。
初級の選択問題も含め、すべての過去問をプリントアウトし、全部やりました。

3.勉強方法

3-1.ソフトウェア品質知識体系ガイド

まず、3分の1にぶった切ります。ページが外れないよう、マスキングテープで補強します。
ぶった切ることによるメリットは以下の3つ。

  • もう売れないので、勉強する気持ちがアップ

  • 軽くなるので持ち歩きのハードルが下がり、嫌でも持ち歩ける。そして、通勤の電車内で勉強できる

  • どこまで進んだかがざっくり把握しやすい

蛍光ペンでポイントに線を引きつつ、まずはざっくり読みます。
あんまりじっくり読むと退屈で眠いので、ざっとです。

ぶった切られたガイド
蛍光ペンを引いたり書き込みしたガイド

3-2.問題集

読み終わった章ごとに、問題集を解きました。覚えたらすぐ解く。
間違った問題には正の字をつけ、正答できるまで繰り返します。
問題集の解説のほうが、簡単にまとまっていて分かりやすいので、こちらも線を引きながら読みました。
何度やってもダメな問題には付箋をつけ、受験直前に何度もやり直しました。

解説のポイントに線を引いてた

3-3.過去問

ガイドの主要な内容を読んだところで、過去問を開始。

選択式の問題は、初級・中級の過去問を全部やりました。
こちらも解説がわかりやすいので、しっかり読んで、ポイントはガイドの該当箇所に線を引くなどしました。
とにかくガイドはポイントが分かりにくいので、問題集や過去問の解説は、ポイント把握の役に立ちました。

記述式の問題は、最初は全然解けないですが、頑張りました。
解説にある、「こういうことを答えてほしかった」「こういう答えをする人がいたけどそれは違う」ポイントを、しっかり読み込みました。
資格試験のコツ的な本に、「合格する人は出題者を味方にする」とありましたが、この作業がまさにそれだったかもしれません。

解説も読み込んだ

3-4.ガイドをノートにまとめる

試験3週間前になって、ガイドだけだとポイントが整理できん!と、まとめノートを作り始めました。
結局、最後の章まで終わりませんでしたが、一番重要な箇所は押さえられたので、無駄ではなかったと思います。
ガイドは文章の説明が多いため、ポイントを箇条書きにしたり、ポイント間の関係性や構造を整理。
読むだけでは整理できず、頭にも入らないので、ノートでのまとめは結果的には有効でした。
めちゃくちゃ時間がかかり、手も疲れますけれど…。

まとめノート

3-5.心がけたこと

ガイドを読む時に、過去の品質トラブル事例や、今の課題などと紐づけながら、「自分ごと」として頭に入れるようにしました。
このやり方を適用していれば上手くいっただろうか?改善できただろうか?
今の問題はこの問題点と似ているな、など。
そうすると、ただの無味乾燥なガイドも、何とか読み進めることができました。
時々、ガイドにおっさんのダジャレみたいなキーワードも出てきて、それを見つけた時は、妙にウケました。
小さな楽しみや共感を何とか見つけつつ、頑張りました。

4.勉強期間・時間

2023年11月11日の試験日に向けて、8月上旬に勉強を開始。
ガイドの読み込みと問題集は、片道50分の通勤電車の中で。
時間はかかっていいから「座れる電車」を見つけて、座ってじっくり取り組みました。在宅勤務中心なので、通勤は週に1~3回程度でした。

9月後半からは、土日のどちらかに過去問を解くことに。
自宅でやったり、受験生の娘を模試会場まで送った後、試験終了までの待ち時間に、近くのスタバなどでもやったりしていました。

10月になるといよいよ切羽詰まって来て、土日の午後は2~3時間くらい勉強。過去問を解く、ガイドをノートにまとめる作業をひたすらやっていました。
娘の学校見学の付き添いをダンナにパスし、自宅で勉強していたこともありました。家族の協力に感謝です。

5.試験当日

選択式問題のほうは多分大丈夫、という手ごたえがありました。

記述式は、穴埋め問題が意外にできませんでした。
空欄になってしまったものが1つか2つ、終了ギリギリに思い出して書いたものも。
キーワードを手で書いて覚える時間がもう少し必要だったかもと、反省。

そして、説明・解説の問題、これもかなり苦戦。
組み込みソフトウェアに関する設問もあり、業務アプリの経験しかない私には、スッと答えが出てこない。何度も書き直して、消しゴムかけ過ぎで紙が破れるのでは、というくらいでした。

記述式については手ごたえがまったくよくわからず、運よくギリギリで受かるかなぁ…だめかなぁ…という悶々とした気持ちのまま、2か月以上も待つことになりました。

6.結果

送付された結果です。
選択式:80点
記述式:74点

今回の合格率は15.5%。
システムアーキテクトに合格した時は12.6%だったので、それより合格率は少しだけ高いのですが、今回のほうがしんどかったです。
情報処理のように、たくさんの過去問・問題集・体験談などが揃っているわけではないので、「少ない教材・情報の中でどこまで勉強できるか」という難しさがありました。

私の上司は数年前に中級に合格しているのですが、
日々やっていること、考え方をあてはめて解答できれば、受かるよ
と言っていたのを、信じて勉強しました。
ガイドにある概念・用語をただ丸暗記するのではなく、これってあのことだよね、と過去の経験とつなげて考えつづけたのが、よかったと思います。

品質の問題を検知したら、横展開して、再発防止策をとり、継続的に改善活動を回す。
これらを解答に含めることができれば、大きく外すことはないのかなと思いました。

以上、体験記となります。
今後チャレンジされる方々に、少しでもお役に立ちますように。


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