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男女平等社会??における不妊治療


今回は、男女平等社会であるはずの日本で不妊治療が取り組みやすいのか?仕事との両立がしやすいのか?という疑問から、現状と打開策を考えました。

あくまで私見ですが、それなりの根拠や経験談も混ぜこみました。男性や政府を批判したい訳ではありませんので、暖かい目でお読みいただければ幸いです。

最後には、是非皆で不妊治療を打ち明けやすいものにしましょう!というメッセージを込めてみました。

よかったら読み進めてみてください!


不妊の原因も男女平等?

不妊の原因は女性の問題だと思われがちです。

でも実際は
男性側に原因のある割合
男女両方に原因がある割合

共に全体の1/4程度であるということがわかっており、女性だけの問題では無いのは明白です。

しかし不妊治療となると、実際に治療を受ける立場になるのは、ほとんどが女性です。

不妊治療による通院回数の多さや体のダメージは
、経験のない人には想像以上のもので、仕事や日常生活との両立が難しくなる場合もあります。

不妊治療と仕事の両立については、以下のように厚生労働省も現状を問題視しているようです。

不妊治療を経験した方のうち26.1%の方が、不妊治療と仕事を両立できずに離職したり、雇用形態を変えたり、不妊治療をやめたりしています。

不妊治療という仕事との両立のために
(厚生労働省)

しかし、社会として、あるいは職場としての「不妊治療と仕事が両立できる環境」の整備はまだまだ整っていないのが現状です。

ましてや、先に取り組まれていたはずの「育児と仕事の両立ができる環境」に関しても不十分なままです。



不妊以外は男女平等??

ではどうして、男女平等社会を目指す流れがありつつも、女性は損する役回りを担い続けてるのでしょうか?

ヒントになる記事を見つけました。

NPO法人#YourChoiceProjectさんのこの記事によると、

・東大生にはやはり男性が多いこと
・東大に進学しやすい環境は男性の方が得やすいこと
・女性が進路を選択する際に、自由意志ではなくその他の外的要因(親の期待など)により地元の地方大学を選ぶ傾向がある

などの情報が示されていました。

※とても気づきの多い記事でしたので、ぜひ読んでみてください!

▶︎本も出されているようです!
「なぜ地方女子は東大を目指さないのか」

雇用における男女平等

ではこの外的要因について、もう少し深堀します。

政府は女性の雇用機会について以下のように提言した上で、様々な政策をとっています。

労働者が性別により差別されることなく、また、働く女性が母性を尊重されつつ、その能力を十分に発揮できる雇用環境を整備することが重要な課題となっています。

雇用における男女の均等な機会と待遇の確保のために
(厚生労働省)

ホームページを見るとわかるように、取り組まれている政策については読み切れないほどの膨大な情報が示されています。

しかし、当事者である女性たちの多くは、その恩恵を実感できていないのが実情ではないでしょうか?

なぜ、国として女性が働きやすくなるための環境整備を進めているはずなのに、反映されている実感がないのか?

私が感じているのは、進められている政策と実際の問題との温度差です。

政策としては様々な政策を掲げている一方、会社的には具体的な整備が間に合っていないのが現状で、特にその必要性を理解していない上層部としては、

会社で活躍したいなら「これまで男性が築き上げてきた働き方に近い方法で」働いて欲しい、という姿勢が見え隠れしている気がします。

そうでないなら出世コースから外れたり、誰でも出来る仕事を回されたりと、キャリアを諦めざるを得ない働き方しか用意されていないというのが現状なのではないでじょうか?


女性の職場なら女性は働きやすい?

では女性が多い職場なら制度は確立されているのでしょうか?

実体験から具体例を挙げます。

私がまだ若かりし頃。新卒で入職した病院では、病棟の看護師として働いていました。入職してすぐ、ベテランの先輩2人の妊娠がわかりました。

妊娠された2人は、体調不良などもありながら勤務に穴をあけまいと休まずに出勤しておられました。しかし、2人とも産休に入った後の病棟運営を考えると、深刻な戦力不足が課題でした。

そこで、取り急ぎ当時1年目だった私たちが初期教育を急かされ、早々に夜勤デビューも果たし、「表面上は人数が揃っている状態」を作り上げることになりました。

妊娠中の2人が産休に入ったあとの心配ばかりしている状況ですから、当事者2人の体調や勤務形態にはあまり気を使えない状況です。

ましてや、子育て中のママさん看護師である他の先輩たちは、早く帰りたいなんて言えない状況でした。

そして、当時1年目だった私たちへのプレッシャーも尋常じゃありません。全てのスタッフがピリピリしており、とても「良い看護」の提供を目指せる雰囲気ではありませんでした。

10年以上前とはいえ、女性ばかりの職場ですら、組織全体としての妊娠・出産・育児へのフォローは全く足りていない状況でした。

男性の多い職場では未だにこのような環境になっているのではないでしょうか?


女性が働くということの実態

男女雇用機会均等法は、なんと1985年に制定されています。私が産まれる前です!

仕事と子育ての両立支援策については、2001年の時点で施策が発表されています。

働く女性が昔より増えているのは肌感でも分かるところですが、その実情は「働かざるを得ない女性が働ける方法を探して働いている」というパターンも多いのではないかと思います。

先程の東大に関する記事や、私の10年以上前の経験を踏まえると、女性には働いて欲しいけど、女性特有の事情をフォローする体制は整備しきれない、現場と当事者がどうにかやり過ごせ!という雰囲気が残っているのではないかと感じてしまいます。


女性が求められていること

遠回りしすぎました。不妊治療との関連を整理します。

国としても社会としても、

女性には
・子供を産んで欲しい
・働き手にもなってほしい
・家事も子育ても担って欲しい
などなど

色々な(勝手な)期待が混雑しているように思います。そして、その期待が総合的にでは無く、それぞれの視点で進んでしまっている部分があって、

・不妊治療の保険適応
・女性が出世できる社会
・産休育休や時短勤務の制度

として変換されている訳ですが…。

そのマルチタスクがなぜ女性にばかり求められているのか、なぜそこに男性が出てこないのか…?という疑問がなかなか顕著化されていない訳です。(とはいえ男性でもよく考えてくれている方はいるとおもいます!)

たしかに「昔よりは」環境も良なっているし、男性育休も(一応)取得できるようになっていたり、保育園が利用しやすくなっていたり(自治体による)という部分もあるとは思いますが…。


根強い昔ながらの価値観

これらの問題の根本となるのは、圧倒的に昔ながらの男女の役割分担に関する価値観を、社会がまだ引きずっていることではないでしょうか?

男は外で稼ぐ、女は家庭を守る。「主人」「家内」という呼び方がいまだに流通していることも象徴しているのではないかと思います。(夫婦ともに医者である家庭の方でもこのように呼んでいたのでびっくりしました!)

誰だって聞かれれば「今どきは男性も家事をするべきだと思います」「女性も出世できる組織であるべきだと思います」と答えると思います。

しかし心の奥底では無意識に、家事を仕切るのは妻、仕事を仕切るのは男性、みたいなバイアスに引っ張られている人が多い気がします。

さらに言えば、不妊治療は女性がやること、子どもの急なお迎えも母親がやること、というバイアスが抜けきれず、そこに男性が入っていく想像がつかないままなのかもしれません。

そのバイアスによって、現状を変えようという意識が消極的になってしまっているのではないかということです。



不妊治療の当事者が出来ること

さてそろそろ飽きてきましたね。

不妊治療自体、いまだに男性どころか女性であっても、当事者でなければ触れにくい内容です。

既に社会に当たり前にある「女性の社会の活躍」「育児と仕事の両立」ですら停滞している現状。ましてや不妊治療は理解されずらいのは想像に容易い訳です。

でも、少しづつでも動かないと社会は変わらない。コロナのように一気に社会を変える出来事がない限りは、社会は本当に徐々にしか変わりません。

ですから、不妊治療に関わる当事者が声を上げていくことが大事なんだと思います。私は小さな努力ですが、以前のパート先でも、転職活動中の相談先でも、不妊治療について説明し、理解を仰ぐようにしていました。

どうしても打ち明けにくいことではあります。でもそれを平気そうに語る人が増えなければ、いつまでも腫れ物扱いになるのではないかと考えています。

リアルでは不妊治療中の方と触れ合う機会が少ないかもしれません。SNSなどでは不妊治療に奮闘する仲間が沢山います。そのような人達と交流しながら自己肯定感を上げて、戦略を相談しあって、リアルの世界に発信していくことが小さな1歩に繋がるのではないかと思います。


長くなりましたが、ここまで読んでくださった方ありがとうございました!

今不妊治療に悩んでいる全ての方が報われることを心から願っております。



▶︎他にも不妊治療に関する記事を書いています。

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