素敵なものに出会うたびに

素敵なものに出会うたびに死にたくなる。

それが手に入らない、触れられないものであれば、どうして私は生きていなくてならないのかわからなくなる。そして、大概は私の手には届かない遥か遠くのもので、その憧れがなくなるまで私の希死感はなくならない。これが非常に辛い。

素敵なものに出会わなければよいのだが、出会ったら私はどうしたらいいのか。

嵐が去るのをじっとまた待つ待つ待つ。そして、平穏な暮らしに飽きてきて、また素敵なものへの固執の嵐が過ぎるのを待つ。また待つ待つ待つ待つ。

これを寿命が来るまで繰り返すかと思うと更に死にたくなる。

薬はまだない。

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