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続・作品を「公開しない」ということの大切さ(経過報告)
この記事はなに?
「作品を公開しない」というラディカルな方法論を数ヶ月ためしてみた筆者が、実際にどの程度作品クオリティーが改善したのかを実例を挙げて検証します。
はじめに
まずは以下の記事をご覧下さい。
この記事は「作品を公開しない」という、ある意味一般的常識に反した方法をとることで、作品クオリティーの改善など様々な良い効果が生まれることを主張した記事です。
一般論では「作品はどんどん公開するのが良い」とされることが多いので、この主張について疑問をもつ方も多いのではないかと思います。
では、実際にこの方法はどの程度有効だったのでしょうか?
この方法論を約半年間実践した筆者が、生存報告もかねて、その効果を以下の具体例で示そうと思います。
劇的ビフォーアフター
まずはこの方法論をとる以前の作品です。以下は筆者が2024年7月頃に描いたマンガの1ページです。
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悪くはないのですが、なんとなく投げやりな雰囲気が伝わってくる微妙な作画です。
では、ここからどの程度作品クオリティーが改善したのでしょうか。
次に、「作品を公開しない」の実践を半年ほど行った、2024年12月頃の作例を以下に示します。
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みて分かるとおり、あらゆる面で作画クオリティーが改善しているのがわかると思います。
画力の向上も多少はあるかもしれませんが、それ以上に創作モチベーションの向上・回復、という面が非常に大きいと感じています。
「作品を継続的に公開し続ける」という行為は一般に「良いこと」とされる事が多いですが、筆者のケースでは、それによって創作モチベーションや作品の品質に深刻な悪影響があった、ということがはっきり分かった形です。
色々な意味で、目が覚めた、という思いでいます。
まとめ
筆者の生存報告もかねて、「作品を公開しない」という戦略の有効性について検証しました。少なくとも筆者のケースでは、それは創作モチベーションの向上、作品クオリティーの向上、画力の向上、メンタルの改善、等々において、極めて有効である、と結論づけて間違いないと思います。
現在、マンガを描くのがかつてないほど楽しいです。
作品を公開せずに描き続けることは他者承認に汚染されていない純粋な内発的モチベーションを維持出来るため、とても清らかで充実した創作体験をもたらしますが、ほんの少しだけ寂しいので、もう少し時間が経ったら、また新しいマンガ作品を公開するかもしれません。よろしくお願いします。