一生初心者マーク

ここ最近、ずっとどこか遠くを見つめているような気がする。勉強をするたびに頭がおかしくなっている。震災当時、日直だったので帰りの会をしようとして教卓の前に立ったら天井にぶら下がった蛍光灯がグラングラン揺れていたのを見つけた。他のみんなは帰りの準備をしていたので多分、クラスで一番最初に地震に気がついたのは私なんだろうなと思った。11年も前のことだが、その部分だけ記憶がはっきりとしている。今日も心が狭い。

昨夜父と散歩に行った。通りかかった牧場にいた真っ黒な牛がいまにもこちらに向かって襲いかかってきそうで、なんだか恐ろしいように思えて父の腕にしばらくしがみついていた。この牛もいずれ、あっという間に人間に食われるんだろうなと思った。

大人っぽい顔じゃなくて赤ちゃんのようなあどけない顔。ダイエットが一生停滞期。極力お金を使うのをやめたら余計に人生がつまらなくなった。受験は戦争だが、編入試験は情報戦だ。目薬が目にしみて気持ちいい。かっぱ寿司でサーモン軍艦を食べるのを忘れた。ロードスターのドアが閉まる音が至高。一生初心者マークをつけて車を走らせる。三白眼。赤い自転車。セーラー服。パンケーキ。ヘッドホン。カップ麺の蓋の裏のねこ。

はやく海になりたい。