嵐の中で、自分を愛することを知った話
想定外のことが起きる――それは、突然やってくる。
私がそうだった。
心の中で「こうはなりたくない」と願っていた未来が現実となり、目の前に広がった。
まるで足元の地面が崩れるような感覚。
「これまでの努力は何だったんだろう?」
「私がやってきたことには意味があったの?」
そんな問いが次々に浮かび、心は深い絶望に沈んだ。
励ましの言葉をもらっても、「希望を見つけろ」「そこから学べ」と言われても、正直、そんな言葉を受け取る余裕なんてなかった。
ただ、辛い。悲しい。
それが心の中を埋め尽くしていた。
私はその中で、ただ目の前のできることを続けた。
泣きながら、怒りながら、あるいは何も感じられない日も、日々の中でやれることをひたすら積み重ねた。
その先に何があるのか分からないまま、足を動かし続けた。
そんな中で、私が今伝えられるコトってなんだろう?と考えたとき
それは「自分をそのまま認めることで、笑顔になれるよ」ぐらい。
否定的な自分。怒っている自分。悲しんでいる自分。希望を見いだせない自分。泣き言しか言えない自分。
そういう姿を「こうあるべきじゃない」と否定するのではなく、「それも私だ」と認めること。許すこと。そして、愛すること。
自分の感情を押し込めたり、無理に前向きになろうとしたりするのをやめた。
むしろ、自分の中にあるどんな感情も、否定せずにそのまま受け止めてあげる。
そうして初めて、少しずつだけど、私は自分を支える力を取り戻すことができた。
現実をコントロールする力なんて、私にはなかった。
でも、現実の中で自分をコントロールする必要もなかった。
嵐の中で泣いていい。怒っていい。迷っていい。そんな自分を「それでいい」と受け入れたとき、私は少しだけ笑えるようになった。
悲しみは消えなくても、笑顔と共存することができるようになった。
だから、今ここでこの言葉をあなたに届けたい。
もし、あなたが苦しみの中で、「今の自分じゃダメだ」と感じているなら。
どうか、そのままの自分を許してあげてほしい。
否定的でも、泣いていても、怒っていても、それもあなたの大切な一部。
どんな自分でも愛することを、どうか忘れないでほしい。
この文章が、少しでもあなたの心に触れて、力を取り戻すきっかけになりますように。
私はそう願っています。