【遊戯王マスターデュエル】デッキ紹介『巡る氷水は瀑となりて』
※12月14日追記
デッキ内容を調整し、展開・採用カードの項を編集しました。
はじめに
こんにちは。葉加鶺鴒です。
今回は、最近のアップデートで強化が入った【氷水】デッキについてお話ししようと思います。新規によって更なる展開力を得たほか、思わぬところからの強化もあり、使っていて非常に楽しいデッキになりました。
デッキレシピ・コンセプト
【氷水】は水属性を主体としたビートダウン型のデッキです。豊富な特殊召喚手段と攻撃デバフ・耐性で攻撃を凌ぎつつ、墓地リソースなどで徐々にアドバンテージ差をつけていきます。
今回のアップデートで追加されたカードは《氷水帝エジル・ラーン》。
氷水か水属性を捨てることで手札から特殊召喚でき、追加で星3のトークンを場に出せます。自身がチューナーであるため、1枚で星10シンクロになれます。最強。これによって、各種サーチカードから持ってくる事でエースである《氷水啼エジル・ギュミル》の成立が容易になりました。
これだけでもシンクロの手数が増えてかなり強かったのですが、同時に”奴”が監獄の檻を突き破って出てきました。そのカードは、
《爆征竜－タイダル》。かつて名を轟かせていた征竜の1体で、水属性と一緒に捨てることでモンスターの墓地送り、おろかな埋葬に相当する効果を使えます。氷水は先述の通り墓地リソースで戦うテーマなので、手札・デッキから墓地送りができるのは非常に強力です。
さらに、氷水デッキではエジルの②効果で墓地のタイダルを蘇生するとターン終了時に手札へ戻ってくるので使いまわしも可能、打点も2600あるのでライフカットにも貢献するなど複数のシナジーがあります。
新規カードの解説は以上です。ここからは、実際の展開例を紹介していきます。
展開
氷水は固定の展開ルートが存在せず、手札次第で動き方が変わってきます。先攻を取れた場合は、エジルギュミル＋α または 結界像or呪縛によるロック の成立を目指して動いていきましょう。
展開ファクター：深海のディーヴァ
本デッキのキーカードであり、展開の中で多用するムーブなので先にご紹介します。（登場カードの効果などは画像参照）
1.《深海のディーヴァ》を通常召喚。
2.ディーヴァの①効果でデッキから《黄魴鮄デュオニギス》を特殊召喚。
3.デュオニギスの①効果で相手のデッキトップ2枚を除外し、②効果でディーヴァのレベルを2上げる。
4.レベル4になったディーヴァとデュオニギスで《深海姫プリマドーナ》をS召喚。
5.プリマドーナの①効果で除外されているカードを相手の手札に加え、デッキから《氷水のエジル》を特殊召喚。
この動きで、1枚からレベル10シンクロの準備を整えつつ氷水の魔法罠をサーチできます。また、プリマドーナをS素材にすれば対象耐性を付与できますね。
展開例① エジルギュミル＋レベル8またはレベル10シンクロ
基本展開です。深海のディーヴァ＋氷水カードまたは水属性モンスター などから成立します。ディーヴァ召喚から始める場合はレベル10、エジルラーン＋竜騎隊でディーヴァを探しに行く場合はレベル8またはレベル10が出せます。
初手：深海のディーヴァ＋手札コスト
1.深海のディーヴァを召喚して、先述したディーヴァ展開を行う。
2.プリマドーナから出したエジルの①効果でデッキから《氷水揺籃》をサーチ。
3.揺籃を発動し、エジルラーンをサーチ。
4.エジルラーンの①効果で手札の水属性モンスターをコストに自身を特殊召喚し、氷水トークンを特殊召喚。
5.氷水トークンを含む2体でエジルギュミルをS召喚。
6.残りの2体で《フルール・ド・バロネス》をS召喚。
エジルラーン＋竜騎隊で8シンクロを行うパターンはこちら。
初手：エジルラーン＋竜騎隊
1.エジルラーンの①効果で竜騎隊をコストに自身を特殊召喚し、氷水トークンを特殊召喚。
2.竜騎隊の②効果でデッキからディーヴァをサーチ。
3.エジルラーンと氷水トークンでエジルギュミルをS召喚。
4.ディーヴァを通常召喚し、①効果でデュオニギスを特殊召喚。
5.デュオニギスの②効果で自身のレベルを3上げる。
6.ディーヴァとレベル6になったデュオニギスで《魔救の奇跡ドラガイト》をS召喚。
どちらのパターンでも無効妨害とギュミルの耐性＆除外を構えることができます。また、後者から普通にプリマドーナを通る場合はエジルのサーチを自由に使うことができます。
展開例② 氷水呪縛ロック
《氷水呪縛》で相手モンスターの効果発動を縛る展開です。エジル（ディーヴァ）＋イニオンクレイドルor呪縛 があれば成立します。
初手：エジル＋呪縛
1.エジルを通常召喚。①効果で《氷水底イニオン・クレイドル》をサーチ。
2.イニオンクレイドル、呪縛をそれぞれ発動。
上記の展開は最低限の動きでロックをかけるもので、エジルが倒されるとロックが解除されてしまいます。そのため、ギュミルを立てたり墓地に蘇生効果持ちの氷水を落とすなど、盤面を維持できるか考えたうえで使いましょう。また、魔法罠除去には無力なので注意が必要です。この展開した時に限って相手羽根箒握ってるから…
展開例③ 結界像ロック
《豪雨の結界像》で水属性以外の特殊召喚を封じる展開です。出す方法としては、召喚権を使わず展開して結界像を通常召喚するか、墓地に落としてから蘇生するかになります。多いのは後者。
特にタイダル＋竜騎隊で墓地に落とすパターンが強力で、ギュミルorバロネスを立てながら結界像も用意できます。
初手：タイダル＋竜騎隊＋手札コスト
1.タイダルの効果で竜騎隊と一緒に捨て、デッキから結界像を墓地へ送る。
2.竜騎隊の②効果でディーヴァをサーチ、そのまま召喚してディーヴァ展開を行う。
3.プリマドーナ・エジル・エジルラーン・氷水トークンの盤面まで来たら、エジルラーンと氷水トークンで《海晶乙女コーラル・アネモネ》をL召喚。
4.プリマドーナとエジルでレベル10シンクロ。
5.アネモネの効果で墓地の結界像を蘇生。
こちらも結界像単体では通常召喚されたモンスターに倒されてしまうので、イニオンクレイドルを添えて攻撃デバフで結界像を守ってあげられると良いでしょう。
おまけ：全部盛り超上振れ展開
展開例①～③は重複して立てられることもあります。上振れればこのような盤面もできますが、さすがに現実的ではないです…
おまけ：後攻捲り展開について
大抵はモンスターによる妨害を中心に構えてくるので、コスモクロアの着地を目指して動いていきます。死ぬ気でイニオンクレイドルを通しましょう。
氷水底さえ建てられればチェーンに乗らない特殊召喚からモンスター効果を封殺できるので自由に展開できます。魔法罠はなんとかして吐かせましょう
採用カード
採用しているカードについて、ちょっとだけ詳しく書いていきます。
メインデッキ
氷水のトレモラ / 氷水のティノーラ
トレモラは召喚権を使わず手札のエジルや結界像を場に出すことができます。深海のディーヴァは「召喚」成功時なので注意。
また、この子たちは墓地に置いておくことで、場の氷水が破壊された時に自身を除外することで復活させることができます。積極的に手札コストにしたり墓地肥やしカードで落としておきましょう。復活させる対象は普通のエジルがおすすめです。
氷水艇エーギロカシス
フリーチェーンで手札・墓地から場の氷水に装備でき、パンプアップを行うことができます。効果使用後のギュミルに装備すると効果破壊・除外が効かず打点が高いので戦闘でも突破しづらい最強の壁が爆誕します。
また、チューナーなのでトレモラの効果で場に出してエジルと一緒にギュミルになれます。
氷水帝コスモクロア
先述の通り、イニオンクレイドルがあるとチェーンを組まずに特殊召喚ができ、さらに場に出てからターンが経過しているモンスターの効果を封じます。先攻で制圧盤面を敷かれた後、イニオンクレイドルをスルーした相手にコスモクロアをぶん投げて妨害を全部機能停止にする瞬間が最高に気持ちいいです。
また、呪縛と合わせれば場で発動するモンスター効果は完全封殺できますし、氷水の戦闘時に追加で1000もの攻撃デバフを撒くので盤面強度も上がります。
氷水大剣現
構築によって採用枚数が分かれるカードその1。書いてあることは超強いのですが、相手の場か墓地にモンスターを必要とするため先攻で使いづらい点が目立ちます。本デッキでは、後攻用または先攻の誘発貫通用として1枚としています。
氷水底イニオン・クレイドル
構築によって採用枚数が分かれるカードその2。本デッキでは呪縛ロック並びに結界像ロックの重要パーツでありつつも、エジルのサーチは揺籃や呪縛に回したいということで3積みとしています。後攻で1回無効にされても2枚目があればコスモクロア着地できるかもしれないし。
使い方のポイントとして、エジルラーンのコストに氷水モンスターを使った場合、後からこのカードを発動することで発動時にコストを回収する無料ムーブができます。また、除外から回収できる点も覚えておきましょう。
手札誘発 / 誘発メタ
実質EXターンの増Gは3枚、こちらも使われたくないので対策できるカードを計6枚採用しています。
うらら1枚をドロバに差し替えているのは、同じ増G対策カードでありつつ抹殺のバリューが上がる・ピュアリィやクシャトリラへの刺さりが良いためです。ただ、こちらもサーチを多用する・増Gと併用できない などデメリットもあるため使用には注意が必要です。
EXデッキ
神・スライム
イニオンクレイドルの効果で攻撃力0になったコスモクロアを変換して出すことができます。打点が3000と高いので主にライフカット要因として使います。素材のコスモクロアをアネモネで蘇生すれば無料です。
深海のコレペティ
2体目以降のディーヴァとエジルで出します。アネモネの素材などにした時、墓地の上級を蘇生できるのでラーンを蘇生し、アネモネでエジルを蘇生して10シンクロ…的な使い方ができなくもないです。
氷結界の龍 グングニール
後手捲り用。ディーヴァ1枚から出すことができ、場のカードを最大2枚まで破壊できます。手札コストを必要としますが、墓地利用ができる氷水ではメリットになる場合もあります。
アクセルシンクロ・スターダスト・ドラゴン / スターダスト・ドラゴン
ディーヴァ展開に於いて、デュオニギスで除外したカードが強すぎて相手に渡したくない時の妥協ルート用です。デュオニギスのレベルを倍にすることでS召喚でき、ディーヴァを蘇生して10シンクロになれます。ただ、エジルにはアクセスできないので注意。
原種スターダストを入れて相手ターンにギュミルへ繋ぐと、そのターンのみですがモンスター効果への完全耐性を付与することもできます。
魔救の奇跡－ドラガイト
ディーヴァから出す択です。ギュミルで防ぐことができない羽根箒などの魔法罠除去や無限泡影を無効にすることができます。
フルール・ド・バロネス
汎用シンクロです。星10シンクロが2体立てられそうな時にたまに出します。氷水トークンがいる間は出せないので注意。
相剣大公－承影
汎用シンクロです。こちらは水属性なのでエジルラーンから出せます。エジルギュミルの除外に反応して追加で2枚除外を飛ばすことができます。このあたりの大型シンクロは対面や状況次第で使い分けてください。
海晶乙女グレート・バブル・リーフ
リンク4はやや重いですが、維持することで置きドローソースとなります。②効果と合わせて打点が高いので維持はしやすいです。
世海龍ジーランティス
有名なコンボではありますが、アネモネの効果を使って水属性縛りがついたターンにジーランの全除外を使うと、特殊召喚は自分が行うので水属性以外の相手モンスターはそのまま帰ってこれないという裁定を利用して全除外カードとなれます。実質アーゼウス。
アーゼウスと違って魔法罠はリセットできないこと、水属性モンスターは問題なく帰還できることは注意しましょう。
本デッキの弱点
・魔法罠を主体とするデッキは苦手です。マスターデュエルはシングル戦なのであまり積みたくはないのですが、【ラビュリンス】や【閃刀姫】など魔法罠テーマの数が増えてきた場合は《ハーピィの羽根箒》や《レッド・リブート》など対策カードを適宜採用してください。
・展開力を得た代償に《増殖するG》が辛くなってしまいました。特にエジルラーンの特殊召喚と氷水トークンの特殊召喚はそれぞれでドローされてしまうので、場合によってはトークンを出さない選択も視野に入れましょう。場のエジルラーンにエーギロカシスを装備すると氷水底の名称を持つので、エジルがいれば通常召喚→呪縛サーチとすることで1ドローに抑えて呪縛ロックまで繋がります。
おわりに
ここまで読んでいただきありがとうございました。
【氷水】は登場初期から愛用していたテーマなのでいよいよ完全体となって嬉しい限りです。相手が除去を行っても蘇り続け、気づけば身動きを封じられている…そんな盤面を支配する戦い方が好きな方には非常におすすめできるデッキとなっています。後攻もかなり抗えますし。
ただしデッキの更新がなくなる訳ではなく、テーマ外からの強化も控えています。見えているところではTERMINAL WORLDで登場した《氷霊山の龍祖 ランセア》が熱いです。エジルラーン1枚から出すことができ、相手の特殊召喚に反応して《氷結界の虎将ライホウ》や《氷結界の交霊師》を出してまた別方面からのロックをかけつつ、除去された後も《氷結界の龍 トリシューラ》や《氷結界の還零龍 トリシューラ》でハンデスや除去返しができます。
また、12期の陰でひっそり追加された《億年の氷墓》は、氷水の弱点である破壊以外の除去に反応してメインフェイズを飛ばすことができます。サーチが効かない分やや使いづらいですが、効果が派手で面白いのでカジュアル構築で入れてみたいですね。あとイラストが超綺麗なので見てください。
ということで、氷水デッキの紹介でした。もし興味を持っていただけましたらぜひ遊んでみてください。それではまた。
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