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ボーイスカウト運動 #128 奉仕意識と実践

社会における存在意義を高めるためには、自分のことだけではなく、社会に貢献しようとする姿勢が大切かと思います。

私にとって、社会貢献活動の原点になっているのは、小学3年生当時に入隊したボーイスカウトでした。
一人っ子であった私は、父と母の3人暮らしでした。
お爺さん、お婆さん、兄弟姉妹のいる友人と比べると、他人を思いやる気持ちが希薄であったと思います。
それを察した母が、入団させたのがボーイスカウトだったのです。

ボーイスカウトの活動を通して、人は一人では生きて行けない現実と人は決して一人ではない現実を体験しました。
それは、退団した中学3年生以降でも様々な場面で役に立っていますし、会社組織では特に感じているところです。

ボーイスカウトとは、子どもたちの好奇心や探求心にこたえる活動を通して、心身ともに健全な人材、一人前の人材を育成することを目的とした世界的な規模の教育運動です。

創始者 ロバート・ベーデン・パウエル 卿

その起源は、1907年のイギリスで、創始者であるロバート・ベーデン・パウエル 卿が、20人の少年と共に実施したキャンプとされています。
元々、自身の生い立ちや体験を通し、青少年教育に大きな関心を持ったパウエル卿は、少年たちが男らしさを身につけ、将来社会に役立つ一人前の人間に成長する上で、野外活動における体験は有益であると考えました。
具体的には、少年たちの旺盛な冒険心や好奇心をキャンプ生活や自然観察、グループでのゲームなどの中で発揮させ、遊びを通して自立心や協調性、社会性、たくましさやリーダーシップなどを身につけさせようとしたとされています。

大切なのは、どんなにパウエル卿が声を上げても、一人では何も出来なかったのではないかということです。
結局、その考えに賛同する形で、この活動は組織となって、現在では、世界172の国と地域、5,700万人以上、日本では約9万人もの人たちが参画しています。

ボーイスカウト運動には、世界共通の明確な理念があります。

ビジョン:Creating a Better World (より良き社会を創る)
ミッション:より良き社会人の育成
スローガン:備えよ常に


また、行動指針ともいえる ちかい は、自分自身に対して誓うものであり、おきて は毎日の生活の指針として自分の行動を律するものです。
どのようなときにも、どのような場でも、すべての活動が ちかい と おきて の実践を基盤において行われてます。

これらは、現在の会社組織を統治する、あるいは、日々の大切な習慣としても非常に参考になっています。

人は、社会やコミュニティ、または個人の特定ニーズを満たす上で、一人で成し遂げることができることには限界があります。
そのために何らかの組織を形成する訳ですが、組織の中では、その特有の目的を果たすために、様々な活動を繰り広げます。
その中で重要視されるのが、それぞれが、組織の目的達成に貢献しようとする奉仕の精神であると思います。

そもそも、組織や個人が、自らの利権や効用目的だけで行動することは許されるものではありません。
翻せば、組織や個人の利権や効用が、他の組織や個人に対して損害や危険を与える可能性もあるということです。
つまり、奉仕の精神とは、組織に属する個々が、その組織や属する人たちにとって望ましい行動をすべきという考えです。

ボーイスカウト運動と聞くと、キャンプなどの野外活動をイメージされる方が多いかと思います。
実際、私自身も多くのキャンプを体験することで心身共に成長できたと思います。
しかし、それ以上に、貴重な体験だったのが奉仕活動です。

街頭に立って、声がかれるまで呼びかけた様々な募金活動。
お祭りなどのイベントにおける運営協力活動。
高齢者施設に慰問しての様々な活動。

亡くなった母は、私がボーイスカウトに入団したことに刺激を受け、ガールスカウトの指導者となり、特に晩年は奉仕活動がライフスタイルとなっていました。

奉仕活動は、出来る、出来ないではありません。
無理なく出来ることから、参画することが大切だと考えます。
今後もボーイスカウトの ちかい と おきて を反映させた奉仕意識と出来る限り実践して行きたいと思います。

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