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高度についての考察

ドローンを使用していると良く高度の話になります。どうやって高さを測っているの? 高度ってなに? 海抜? 相対高度? 実は高度、高さって深いんですよ。プロペラの回転数? いえいえ、そうではありません。高価なセンサー、赤外線や光学カメラを使用したものなどありますが、一般的には気圧を使用しているのではないでしょうか。山へ行く方も身近に気圧計、高度計を使用していると思われます。ではその気圧を使用した高度について、実験してみましょう。使用するのは以下の二つのフライトコントローラーとそれに搭載されている気圧センサーで確認です。

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高度計による気圧の確認、温度や湿度も計測できるものもある

今回使用したフライトコントローラとそれに搭載されている気圧センサー

Holybro Kakute F7 MINI
http://www.holybro.com/product/kakute-f7-mini/
Barometer: BMP280
気圧測定
 範囲:300 - 1100 hPa
 精度:±1.0 hPa
圧力の測定精度が高く、高度に応じて圧力が変化するため、精度±1メートルの高度計としても使用できます。(スイッチサイエンスのHPより)


Pixhawk MINI
Barometer: MS5611
ボード レベル圧力センサの精度 : ±1.5 hpa
450~1100hpa

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PixHawk MINIの裏側に小さな穴が開いています。こちらが気圧センサーの窓と言われています。ちなみに穴を塞いだ状態でのチェックもしてみました。

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ドローンを2台、パソコンを2台用意します。ドローンのフライトコントローラには、ArduPilot Copter V4.1.5のファームウェアをインストールしています。ArduPilotとは、世界中で使用されているファームウェアでオープンソースとなっています。ソースもログもすべてオープンですので、教育や開発機関で良く使用されています。

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2台のドローンをパソコンに接続し、それぞれログを取得しました。

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まずは高度の確認です。ドローンを全く動かしていなくても高度に変化が生じています。最大の変化量が生じたのは、Pixhawk MINIで穴を塞いだものでした。一番高い時と低い時で、1.3mの差が発生しています。ただし、ばらつきが多いのは、通常のPixhawk MINIです。ばらつきが多いのに、高度の誤差が少ないのは、ファームウェアであるArduCopter のソフト側でフィルタが働いているためと思われます。

次に気圧です。

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こちらも、通常のPixHawkで値にばらつきが多いことがわかりました。連続して取得した値で、前後の値の差で0.05hpaの差が生じている時があります。ただしここでも、ArduPilotのフィルタが作用していると思われます。

 今回の結果で、私が使用している気圧センサーには±1mの誤差が生じることがわかりました。屋外において高高度の飛行では問題ないかと思いますが、屋内の狭い範囲での飛行では、危険が生じるかもしれませんね。もちろん各パーツには個体差があり、これよりも優秀な場合もあれば劣る場合もあるでしょう。また、優秀なパーツを使用していても、その性質や形状をわかっていないと性能を引き出せないこともあります。高価なドローンでは下方センサーとして赤外線やビジュアルセンサーを搭載しているものもありますね。ドローンは着陸時が一番危険ともいわれているので、着陸時の安全を確保するには、気圧センサーだけでなく、複数のセンサーを組み合わせるのがいいかもしれません。

 ドローンを飛行する際は、そのドローンにどんなセンサーが搭載されているか、搭載されているセンサーの精度はどれくらいかなど知っていると、より安全に飛行することができますね。

こちらに調査資料を置いておきます。

https://github.com/wagatan/topics/blob/master/%E4%B8%80%E8%A6%A7.xlsx

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