マタイ福音書における七十人訳…でのやらかしと訂正

具体的には19:4-6の箇所。
19:4、創世記1:27にあたる場所はほぼ一致してないと書いてしまったのだが、よく見たら「ἄρσεν καὶ θῆλυ ἐποίησεν αὐτούς」が完全一致していた。「男と女とに造られ」の箇所である。

一方でイエスの側も結構大きなミス、あるいは捏造をやらかしているっぽい事も判明。
「それゆえに、人はその父母を離れ、ふたりの者は一体となるべきである」
の『べき』はヘブライ語の元々の聖書には存在してないのだが、七十人訳で混入し、イエスもこの混入を理解せず、もしくは分かっていて間違ったままの形で使っているのである。

その6で書いたように、ナザレのイエスは離婚と再婚に妙に厳しい。モーセが許可しているにも関わらずダメと宣言している。しかしその論拠となる「一体となる」は本来『べき』という意味はなかった。…さて誤訳から論を立ててしまったのか、我が意を得たりとした箇所が誤訳だったのか、あるいは個人的な事情を捏造で押し通そうとしたのか。

という事でpdfを差し替えた。noteの無料版もboothの有料版も修正済。

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