2024年5月の良かったケーポップ
5月分も書きましたよ〜
私ずっと気にしていることがあるんですが、この一連のnoteのタイトルを「○月の良かったケーポップ」にしてしまったので、文中でもケーポップという表記を使ってるんですが、特にこの表記をする拘りとか別にないし、K-POPって表記した方が絶対良いと思うんですけど、やめ時が無くなっちゃってるんですよね。引っ掛かる方もいると思うんですが、とりあえず現時点では大目に見ていただいて…
The Wind - ♩Sirius Part.2
今年も「H!-TEEN」など素晴らしい清涼アイドルソングをリリースしてくれた今一番清涼なナムジャグループ、The Windによるデビュー1周年記念楽曲です(デビュー前に発表していた「Sirius」の再編曲のよう)。
今回も澱みの全くない、王道清涼アイドルソングど真ん中!デビュー1年記念の楽曲ということでキラキラで多幸感いっぱいで祝祭ムードのサウンドです。イントロとかサビ前の「Living in dreams〜」の壮大な展開がたまんないですね。
こういう曲調と頑張って歌ってる感のあるボーカルの組み合わせが少年らしさ全開でいいですよね。少年性の強いコンセプトってやらされてる感があると厳しく感じちゃうんですが、このグループ中途半端でなく徹底してる作品作りをしているので惹かれます。自分たちの色を確立出来ているグループだと思うので今後もこの路線で活動続けて欲しいですね〜。
Kep1er - 「Kep1going」
♩Straight Line
9人体制ラストとなるKep1erの日本シングル表題曲は、印象をガラッと変えてクールで大人に。皆のビジュアルが大人っぽく洗練されててMV初見時に「あれこの子達こんなに綺麗だった!?」と驚きました。
公式によると「70年代〜00年までのファンク、ディスコ、R&B、ヒップホップなど様々なジャンルが混ざったミックス・ポップ」とのことで、確かにちょっと懐かしさを感じる雰囲気ですよね。個人的にサビはBoAの「VALENTI」的なバイブスを感じました。サビのブラスとかスクラッチ音とかが心地良い。
個人的にKep1erは収録曲とかで好きな曲はあったんですが、ガチャガチャしたり急に落ち着いたりと軸になるコンセプトに迷走を感じて…というかWADADAの後に何をすれば良いんだという気もして、なかなか難しいグループだなと思ってたんですけどここに来て正解が出た感があって外野ながら安心しました。
現体制終了間近に「方向は変えない走ってStraightLine もう止められない」って歌詞はなかなか残酷だなあと思います!
ATEEZ - 「GOLDEN HOUR」
♩Blind
コーチェラでの圧巻のパフォーマンスを経て、更にグローバルな地位を確立しているATEEZのカムバックより、収録曲です。
曲の構成や歌唱、ラップの雰囲気はアチズらしい派手でアツい感じなんですが、そこを残したままアチズ流のタンゴ楽曲に仕上がってます。このグループはもうどんなジャンルでも乗りこなせそうな技量がありますよね。ラテンなドラムの音色やサビ後に大暴れするバンドネオン(タンゴっぽい楽器)など他のグループの曲だとなかなか聴けない音が鳴りまくってます。ラストの展開も演奏も派手になって皆んなで歌う所とかは完全にラテンで最高です。これ聴いてカルディっぽいな〜とか思ってたんですが、カルディのBGMはタンゴではなくサルサのようです。学び。
ARTMS - 「<Dall>」
♩Air
MODHAUS所属の元LOONAメンバーによるARTMSの初のアルバムリリースです。人間の眼で観るように作られていないMVが話題の表題曲も素敵ですが、私のお気に入りは「Air」。
というのも、この曲は昨年ARTMS内ユニットODD EYE CIRCLEの「Air Force One」での特徴的な「ダラダラダッダッダダダ…」のフレーズがセルフサンプリング的に多用されています。ジャージークラブ!5つ打ち!なスタイリッシュな原曲に対して、こっちは甘さっぷりでメルヘンで可愛い仕上がり。雑貨屋とかで流れてて欲しい。打ち込みと生音だし、同じフレーズが使われてる以外はかなり対極な存在になってるのが面白い。対極だけど片方が好きなら両方好きになれるはず、お得。
アルバムは全体的にLOONAのプロデューサーのチョンビョンギが手掛けているだけあって、LOONAっぽさがありつつもその「っぽさ」が更に濃厚になって癖が強くなってるのが面白かったです。
Jay Park - 「Jay Park Season 2」
♩Taxi Blurr(Feat. NATTY of KISS OF LIFE)
客演にキオプのナッティを迎えたジェイパークの新譜。キオプはジュリーもナヨンのソロアルバムに参加するなど業界での快進撃が止まらないですね。流石。
切ない生音系のR&Bかと思いきや、サビからビート感の強い2stepに切り替わってどんどんダンサブルになっていく展開がすっごくクール。よくあるムードの曲だと思ったら一気に引き込まれちゃいました。どんどんラストに向かって盛り上がる展開が素晴らしいし、本当にこういうカチャカチャいってる曲が大好きなんです。
そしてジェイパークらしい色気たっぷりの世界観にナッティが余りにも似合いすぎている!新人アイドルという括りにするには大物すぎるナッティですが、ジェイパークの隣にいても一切埋もれない存在感の強さは流石です。歌声は勿論、MVでのナッティの表現やジェイパークの色気が素晴らしいので是非観てください!
NEXZ - 「Ride the Vibe」
♩Ride the Vibe
Nizi Project season2よりデビューのJYP日本拠点グループ…と思いきやNiziUとは異なり最初から韓国ないしはグローバルに売り出していく方針?全編韓国語詞かつCDも韓国で発売されていて日本グループというよりスキズの直属の後輩として扱われている感がありますね。
プレデビューの「Miracle」も独特な空気感の名曲でしたが、今回はさらに何倍も変態的!デビュー曲なのに。縄跳びダンスしないんだ。
全体的にローファイなサウンドで、加速したかと思えばサビで急にふわふわしたり変則的な展開が何度も繰り返される、実に落ち着かない楽曲。でも覚えやすくて癖になる、取っ付きづらい雰囲気なのにキャッチー。この感じなのに聴きやすくまとまってるの凄い。この絶妙なバランスの楽曲をデビュー曲に持ってきたり、プレデビュー曲からの一貫した不思議な音像も哲学を感じます。
似てる訳じゃないけど、この独特で飄々としたサウンドがGOT7っぽい雰囲気をちょっと感じちゃうんですよね〜。アガセなので日本のGOT7としての活動を期待しています(?)
LEO - 「COME CLOSER」
♩One Look ♩Come Closer
B.I主催の131レーベルよりデビューした、元HYBEの公開練習生(Trainee A)としても知られるLEOのデビューEPです。
グループデビューも期待されていた彼ですが、ソロデビューでリリースした作品はアーティスティックなR&B。抜け目ないクオリティの高さで、アルバム通して聴いてて気持ち良い作品。浅い感想ですがMVも含め全体的に洋楽っぽい洗練された空気を感じます。
「One Look」はラテンなリズムとすーっと流れていくようなメロディが心地良い。勝手に身体が動く感じで本当聴いてて気持ち良いです。表題曲「Come Closer」も同様に踊りたくなるような心地よさですが、よりエモーショナルでセクシーなテイストに。
こういった才能のある存在がしっかりとした事務所で良いプロデュースを受けて素晴らしい作品をリリースしてくれるの、ありがたいです。
SOOJIN - 「RIZZ」
♩MONA LISA
スジンのソロ2作目ミニアルバム表題曲です。デビュー作「AGGASY」も良かったんですが、今作はさらに私好みな曲を出してくれて有り難い…。P NATION時代のヒョナみたいなオーラを感じて初見時にすぐ「あっ、これ好きなやつだ…」になっちゃいました。民族的なサウンド、煌びやかだけど妖しい映像、大量のバックダンサー…とか。(ヒョナみたいなネジが外れてる感じは無いですけどね。)
レゲトンのリズムと甘いけど芯の太い歌声の組み合わせや、ビート感のある地帯と歌い上げる浮遊感のある地帯のメリハリが、煌びやかで美しいけど絶対に触れてはいけないようなゾクゾク感を演出しています。ソロ女性アーティストはやっぱりこう派手に世界観を構築して頂けると最高ですね。
MVのキラキラの衣装とか、極彩色の羽根が生えるのとか、儀式っぽいシーンとか…結局こういうの絶対好きになっちゃうんですよね、抗えない。
DXMON - 「HYPERSPACE 911」
♩Gilrs, Love Boys, Love Girls
とんでもない髪型のメンバーがいることで強烈なデビューを飾ったDXMONですが(KCONのオープニングアクトで出てきた時、恐らく初見の観客がざわめいてたのが面白かったです)、一転今回は清涼制服カムバック!MVはニュージーンズ後のトレンドを感じる外ロケ、しかもロケ地は日本!あの髪型も奇抜な髪色もいません。CG盛り盛りで熱くて重いプレデビュー曲「Burning Up」から、流行の可愛い軽いサウンドに舵を切ったのが凄い高低差で笑ったんですが、デビュー曲の「SPARK」は若干爽やかな雰囲気もあったのでこういう路線もさせるつもりで元々組まれたグループなのかな〜と更に興味が出てきました。
曲的には、本当に今流行りまくりな2stepや5つ打ちを取り入れたミニマルで軽快なな打ち込み系ダンスナンバー。私が1月にMVPだと思っていたPOWの「Valentine」に音も雰囲気も構成も似てて、例に漏れずこちらも私の好み。男性ボーカルでこのキュートな音楽をやってくれるの嬉しいんですよね〜。これもどっちかが好きだったらもう片方も好きになれるはずですが、こちらはサビでは拳を突き上げながらラップする熱さがあるのが差別化ポイントです。可愛いけど前作で見せたやんちゃさは健在。
ビジュアルの話題だけじゃない奥が深いグループ、更に今後の作品も期待してます。
tripleS - 「ASSEMBLE 24」
♩S ♩Girls Never Die
遂に揃った完全体tripleS。ここに来て売上やチャートも爆発しているのを見ると時間を掛けて24人を集めプロモーションしてきた事務所は流石だなぁと感じてます。そして24人いても全員にソロパートを与えて、しっかり24人のコレオを付けて、24人で音楽番組出演したのも流石です。
そんな完全体での「Girls Never Die」は大人数の少女たちだからこそ表現できる説得力があって素晴らしいです。思春期の葛藤や傷や孤独を受け入れつつ、強い意志で背中を押してくれるようなメッセージソング。トエスは青春のキラキラだけでなくその裏にある影を描き続けているのが素敵だなと思っていたので、ここに来てダークサイドにぐっと寄った作品が出たのが大正解すぎて感動しました。ただメッセージ性が有るだけじゃなく、曲自体の中毒性も高いしMVも美しいカットばかりで最高です。欅坂46が好きだったので、人数だけでなくこういった若者の苦しみを表現したようなコンセプトを韓国のアイドルで観れるとは思わなくて衝撃的でした…。
で、「Girls Never Die」が素晴らしいのは勿論なんですがイントロの「S」からの流れもヤバいですね。トエスは毎回アルバムにイントロが入ってるんですが、これが毎回表題への導入として最適で素晴らしいんです…(Access→GenerationとかBefore the Rire→Risingとか)
今回の「S」の仰々しいコテコテギターサウンドは日本の女性アイドルグループで用いられる所謂overtureみたいな興奮を煽る曲調でたまらないですね!こういうとこも日本のアイドル好きを刺激してくるのが本当にずるい。
他、収録曲だと「Heart Rider」「White Soul Sneakers」もお気に入りです。
HyunA - 「Attitude」
♩Q&A
お久しぶりのヒョナのカムバック!待ってました!
恋愛やプライベート関係での話題も絶えないヒョナですが、この感じで音楽活動も意欲的でリリース頻度も地味に高いの意外で面白いですよね。P NATIONからAT ERAに移籍後は初となる「Nabillera」以来の久々のカムバック。今回はPネ時代の原色ギラギラ奇抜な危険なお姉さん路線のコンセプトから、オトナでセクシーで落ち着いた色調に路線展開。音楽的にもここ数作はシンギングラップ的な歌唱が多かったですが今回は久々にしっかり歌いあげてます。ヒョナの楽曲は大好きな私ですが、若干Pネの路線も慣れてきたな〜と感じ始めたタイミングでのイメチェンが見れたのがとっても嬉しいです!ちょっとCUBEのソロ時代っぽい雰囲気かも。
これからの季節に似合いそうな涼しげな2stepサウンドで始まりサビでは(一時期めちゃくちゃ多かった)歌わない系のEDMになる、流行を抑えつつも分かりやすく盛り上がれる展開で良いですね。オーケストラヒットが要所要所で鳴るのも好き好き。音はキラキラしてるしサビも爽やかなEDMなんだけど、ヒョナの少し粘度のあるボーカルのせいか全体的にセクシーで切ない空気が漂ってるのが彼女らしい。胸を締め付けられるような曲の終わり方も印象的。
彼氏ととにかくイチャイチャし続けるヒョナを美しく映し続けるMVも、ヒョナらしさを残しつつ新しいアプローチで素敵です。
★spotifyでプレイリストにまとめてます