隠蔽町(3/5)

第6話「暗都、狙いは玲音に」

外を憧れ、外に広がるものは未知だろうか、変わらぬ光景か。
一つ言えることは、それが人生の歩く意味なら止められない。
悪用と脱走と掟。

その日は急にやってくる、玲音は気がつくと牢獄へといた。
いや確か変なところで意識を失っただろうと見覚えのない壁を見て思うのだ。

玲音「……ここは…」
すると突如として玲音がまるでもう一人いるかのように振る舞う。
玲音「暗都、隠蔽町の地下の町。罪人の監視とコア管理の役割を持つ。」
玲音「地獄に落ちたのね。覚悟が足らなかったのかしら?」
玲音「人間を装ってたらそうならぁ。それと警戒不足か。」
玲音「悲しいわ、暗殺でもすればよかったわけ?」
そんな戯言を傍ら来るものがおる。
花鳥「それは困ります、まだ都市伝説を人間にしていませんので。」
それは反論をする花鳥だ。
玲音「??どうゆうこと?」
花鳥「?貴女には言いましたよ?妖怪を人間に変えているって。」
玲音「へー、人間に変える意味ってある?」
花鳥「一ついうのであれば噂に敏感なのは人間よりも妖怪である。噂があるからこそ生まれて死んでゆく、しかしその噂が忘れられてゆくと消える。
存在していたものが消えてゆくんですよ。人から広まった噂が風説を無効と化して消される。同胞が消えるのは腹が立つ。」
玲音「??日本語喋っている?」
花鳥「!まぁ、人間が作り出した存在を無責任に否定され始まったんです。母数が少ないとはいえ。」
玲音「ほうほう、わかりました。じゃあ帰っていい?」
花鳥「そういえばそうでした。目的を忘れそうで……能力の行使はしたんです?」
玲音「……そういえばしてなかったわ。」
1によし
2によし
最後は瞬間移動……使えない?
そう瞬間移動は封印された。
玲音「どうゆうこと?」
花鳥「さぁ?封じる何かがあったんじゃあない?」
誤魔化す気か、目は逸れずとも玲音を直視しているわけではない。
玲音「じゃあ、私をこの牢獄からあんたが出してよ。」
妙な間をあけてから口開く。
花鳥「白昼玲音。非常に残念ながら、お知らせよ。2\7午前…1時にて秘密裏の処刑をします。」
玲音「え?」
ついてゆけない、ついてゆけない。話し方やトーンはいつも同じように振る舞いなんだかんだ許してくれると外に出る行為に必要なエネルギーを取ること…この町の結界の触媒から得るのは罪だろうか。
(この町には結界があり結界には維持するためエネルギーが必要なのだが……)
玲音はそう思っている。
当然だ、自分が気持ち良ければいいし特に結界がなくなる可能性があるだけで害はない。
だからこそ余計にこんがらがる、一体玲音は何をしてきたというのだ。
その自問の静寂中
来るのが囁き。
「私だ、私の責務であり共犯を望んだはずだ。一部私が直々に動いた。」

現実に戻されるように花鳥が続ける。
花鳥「つまりは12…時間後だ。以上……質問はある?」
玲音「……手紙は書ける?」
花鳥「書きたいなら書け、届けるとは確約はしないが。」
玲音「ペンと紙をくれってこと。」
花鳥「それくらいは持ってくる。」
そういい花鳥は去ってゆく。後ほどペンと紙が届くので、それで玲音は暇を潰していた。
その暇つぶしの最中に声をかけられる聞いたことのない澄んだ声の女の子であった。
少女「やっと去ったか、なぁ、話をしようぜ。白昼さん?」
澄んだ声的に姉貴って感じだろうか。
玲音「誰よあんた?」
少女「私か?私は藤宮。隠蔽町に団子屋があっただろ?そこのおばちゃんの孫だ。」
玲音「孫?初耳ね。そんな子が牢獄生活?」
藤宮「いやはや、影の女の子がいてさそいつにボコられて。ここにいるのさ。」
玲音「?罪状は?」
藤宮「?ない、ここにいる理由は特にない。」
玲音「じゃあ出れるじゃあないの?」
藤宮「なんだろうな、あっちは出すつもりはないんだろう。私はただ単に外の空気を吸いたいだけなのにな。」
玲音「そう、なら脱獄するなりできるんじゃあない?」
藤宮「いや、通気口以外に穴がなくて流石に骨が折れる。」
玲音「え?食事とかできないの?」
藤宮「うん。まぁ。別にいいし。どうせおばちゃんの孫さ。簡単に死ねない。復活するからな。」
玲音「そう。生き地獄な訳?」
藤宮「うん、マジマジ。目標があるつぅのにここで足止めくらってまいったもんだ。」
玲音「よかったら協力しましょ。」
藤宮「そうだな。じゃあどうすればいい?」
玲音「私が処刑の1時間前に貴女のところに粘着性爆弾を設置し起動するから、そこから共に行動をする。ok?」
藤宮「ok!」
そのような会話をし玲音は手紙を書きに書きまくる。何度かミスした奴を丸めたりするが。
もはや隠す気はない玲音の能力は生命、植物系の能力が徐々に進化してゆくのである。その能力で牢獄の外に手紙を投げたら植物が勝手に動きだし手紙がどこかへとゆく。
やることが終わったら後は暇か、玲音は仮眠を始める。

その頃である。
そう、寿司屋以降娘が行方不明になった親というものは内心焦るものがあるのか、突如いなくなったことで嫌な予感が働き、神亡と共に捜索といったことを行う、神亡はなりふり構わずに色んなところに行方不明だと説明し協力を促す。
知りませんか、行方は知りませんか。
この話が広まって住人に行き渡る。
村長にまで話が入り、村長も同意するかのように捜索が行われる。
そこに神亡が紅目 緋依の屋敷にいる時の話だ。
そこでとあることが起こる。
神亡「ということなんです。」
緋依「それは困りましたね。白昼さんがいなければ誰が私の欲を満たすんでしょうか。」
神亡「へー、玲音さんって貴女にとって良き存在なのですね。」
そんな会話をしていると神亡の足元に手紙が落ちていた。
神亡「ん?これはなんでしょう?」
拾い上げてみると神亡は目を開く。
書いた人が白昼玲音と明記してあるからだ。
思わず、早くひらくと内容はこう、
『誰が見ているのか知らんけど、紅目 緋依が読むものとしてこれは書く、私は暗都と呼ばれるこの屋敷のマンホール下の施設にて囚われ明日の午前1時には殺される。
そこで緋依ならば私を助けに来ていただきたい、貴女の欲がそこで叶うからだ。しかしながらすぐに救出ということはしないでほしい仲間を着実に集めて欲しい。ただ迂闊に情報をばら撒くと敵も集まってくるから今からあげる名前以外は特に声をかけないでほしい、躑躅森、神亡、小雨、愛理、卯月そして私の母。
私は私で深夜0時に逃げ出すよう立ち回る』
と書いてある。
読んでみた感想は神亡がショックを受けていた"迂闊に情報をばら撒くと"というところに、ノーガードのように聞きまくった作戦は敵の方にも流れてゆくのだから。
神亡「どおしましょう!??!、!!わ……私、玲音さんに関係しそうな人に片っ端から…」
緋依「なら、逆転の発想で玲音さんとは関わりの低いであろう私の師を起こします。」
神亡「え?…北幽さん…でしたっけ?その人長らく眠っているって聞いたんですけど…。」
緋依「まぁ、眠ってますよ。でも簡単に起きるんです、困った時に起こしてたりもしてますから。」
その一言で二人は北幽の寝室へと向かう、そして扉を開けると驚いたことに既に北幽は目を開けて紅目の方へとみていた。
北幽は冷静な声で紅目へと話しかける。
北幽「おはよう、緋依。」
緋依「おはようございます。すみません、起こしたみたいですね。」
北幽「気にすることはない、それよりも予測を確かにしたいからその手紙いい?」
神亡はその光景を静かに見ていたが、手紙を渡す役割になり大人しく渡す。
北幽は手紙を読み出すと、紅目の方へ向く。
緋依「これはどうすればいいのでしょうか。」
北幽「まず、真実を伝える。村長が玲音を殺すという指示をしたこと、ここには書いてないが仕組み的にはそう。そして村長は玲音が脱獄することを前提で見越している。なぜなら暗都には強い能力を持った人がいるから。」
神亡「え?」
北幽「いい?神亡。村長はね。白昼家の飼主なの。飼い犬をリードなしで歩かせないし外には同行なしに出さない。これは自然。それを人にしただけ。」
神亡「信じられないです…」
つまるところ電気代とかガス代、土地に関する支払いなど優遇されているというのはそうゆうことだ、餌と一緒。
北幽「で、どうするか、それを聞きにきたということでいい?」
緋依「はい、お願いします。」
北幽「三つの味方がいる。一つ、玲音のお知らせ通りに呼ぶ。
二つ、私のフォロワー……関係者を呼ぶ、そして無関係ながら有力な候補者がいるということ。」
緋依「はい。全部呼ぶのですね。」
北幽「そう、あと敵という判定になる人も集めた時に言う。」
緋依「呼んでくればいいんですか?」
北幽「いや、私が呼ぶ。一瞬だ。」
指パッチン、そう、その刹那に神亡と紅目は暗転し気がつくと屋敷の玄関前と階段の間の広い所に椅子で座っていた、そして他に人が来ていた。
玲音の母である白昼先子、小雨真琴、愛理、秋木おちは、桐山怜華、赤城 舞、卯月幽落、長谷部焼香、永間酉遊、辰巳花、蒼炉
が集まった。
三人以外は途端に呼ばれたためか何事なのか、状況理解のため周囲を見ていた、そして一点へと集中する屋敷の玄関の前に長方形の机に座っている北幽がいるからである。
北幽に対しての反応は知ってるものと知らないけどこいつが招集したんだなと察するものもいる。
ひとまず率先して発言を始めたのは先子であった。
先子「起きたんだな、北幽。……それで、この集まりの理由ってまさか…」
北幽「勘がいいな、そうもう耳にしてる白昼玲音の失踪、そしてそれが村長によって処刑されることをここに集まっている皆には伝えておこう。」
一部のざわめきと動揺を確認される、そんな中で手を挙げながら発言をする赤城である。
赤城「あ、あの…自己紹介からいいですか?」
北幽「了解した、私は北幽。ある種の創造主として覚えれば結構。これでいい?院長。」
赤城も周りの人達の動揺は隠せない。不思議でしかないことに反応をしてゆく。
赤城「?初対面ですよね?」
北幽「確かに初対面だ、しかし私は創造主と自称した。つまりは全ては我が手中である、当然把握している。」
桐山「私のことも、例外なく?」
北幽「そうだとも孤児院の事務員さん。」
緋依「でもあれですよ、これから同じ目標に目掛けて行動するんですから、自身で紹介したほうがいいとは思いません?」
北幽「……確かに。ならよろしくお願いします。院長から順に。」
赤城「えーと、赤城と申します。色々と気になることはあるけど。よろしくお願いします。」
桐山「桐山です。よろしく。」
次は卯月である
卯月「卯月よ。今回は遺書の通り。託された指示に遂行するので。よろしく。」
長谷部はちらっと腕時計を見てから続ける
長谷部「パターン9です。治療します。」
沈黙そう、沈黙
永間「初めまして、私(わたくし)は永間酉遊(えいまゆうゆ)と申します。以後よろしくお願いします。」
辰巳「花、そう花。」
蒼炉「…蒼炉。」
蒼炉は落ち着いたクールな声色で言葉数も減っている。
先子「探偵!以上!」
小雨「…一部適当な挨拶になってきてんな。ちゃんと挨拶できる子はすくないな?」
愛理「という名前?」
小雨「違う!小雨真琴だ。とにかく集まった以上は頑張ろう!」
愛理「愛理ね。よろしく。」
秋木「こ、こんにちは!秋木です。店やってます。よろしくお願いします。」
紅目「紅目です。お願いします。」
神亡「神亡紗凪です!救出しましょう!」
北幽「はい、次に進みます。ここに集めなかった能力のあるものは敵と思ってください。」
衝撃の言葉だ、まさかのまさか。
赤城とかは少なくとも怜華夢彩、音憂乃は違うのか気にしてはいたが桐山が冷静に否定をしている。
しかし白夜もそうなのか?
そして躑躅森鶯もそうだと北幽はいったのと同義になる。
本当なのか怪しいが。
北幽「そうそして、動くのは夜ということになる、そう玲音から手紙が来たからだ。」
卯月「なんて書いてあるの?」
北幽「暗都と呼ばれるこの屋敷のマンホール下の施設にて囚われ明日の午前1時には殺される。
しかしながらすぐに救出ということはしないでほしい。
深夜0時に逃げ出すよう立ち回る
ということを書いてある。」
小雨「なるほど、暗都に囚われているんか。」
愛理「妙な納得ね。」
小雨「うーん、自分の能力での話だからな。行ったところか会った人が通った道しか情報は得られないからな。まぁ、納得したよ。」
愛理「そういうことね。」
北幽「ひとまず、時間までご自由に。よろしくお願いします。」

ここから流れ的に各々が喋り出す。
自然に。

先子「北幽、さっさと行くっていうのは?」
北幽「……まぁ合わせてあげなよ。」
先子「珍し。」
北幽「…気が付いてないか。」
先子「ん?」
北幽「空間使いが潜んでることに。」
先子「あぁ、あいつか。言って大丈夫か?」
北幽「このメンツを一人で殺すには難しい。それをわかっているのさ。」
先子「それもそう。」

卯月「長谷部さんって戦闘とか出来るんですか?」
長谷部「ゆーちゃん、私も戦えるの。」
卯月「どんな武器なんです?」
長谷部「説明が難しい。…もしくはまだまだ分かってないの。」
卯月「え、そんな複雑なものなんですか。」
長谷部「少なくとも雑魚の一歩手前と思ってちょうだい。」
卯月「…なんと申し上げれば…」
長谷部「気にしないことよ。友は先に天へと昇り。生きる意味を失った私の最後の一縷の希望。
そんな人の言葉。痛くもない。ただ導くだけ。」
卯月「そんな侮蔑とか罵りとかそんなことは…かといって強いとか安易にいうのもどうかと…」
長谷部「どうも。」


秋木「初めまして、永間さん。ちょっと気になったんですけど今まであんまり見かけたりとかしてなくてどんな感じに生活されているのかってよろしければ聞いちゃってもよいですか?」
永間「秋木さん、こんにちは。私はあまり人の通りがない所にいるんですよ。」
秋木「なるほど、でもやっぱりこの町で全然見かけないのも、少し気になるんですよ。色んな人の話を職場上で色々と聞くんですよ。でも永間さんはここに参加するにしてはよくわからないんです。噂とかも聞かないほどなんで。」
永間「あぁ、そうですよね。簡潔にいうのであれば北幽様は私の母でもありますからね。」
秋木「え!それは納得はいきますね。」
永間「風説というのはご存知ですか?」
秋木「いわば、噂ですよね?」
永間「そう、それで妖怪は風説によって生まれる。」
秋木「はい。」
永間「風説の元の現象って例えば自然が起こしたものとされていますよね?」
秋木「それはそうですね。それを目撃されたのを北幽さんが、妖怪化させたとか?」
永間「じゃあ故意的に作られた風説は?」
秋木「ん?どういう事ですか?」
永間「信じ込ませ存在すると刷り込む。欲しい人材を故意に作らせる。例えば私の場合ですと、死者の行方を知るために境界を越える者がこの世に存在すると噂して誕生させた存在、その故意に作った存在の名前に十二支が含まれているんだけど、私の場合は酉。さらに北幽が関わった事によって…てところですね。」
秋木「それはそれは感慨深いものです。私もそんな感じだったので。」
永間「出自が違うだけなんですね。」
秋木「そうですね、永らく旅を…」

作戦という作戦は特に持たず。遊撃か。北幽は指示はしない、協力を仰いだだけだ。
そして皆も納得しているものの敵に身内がいるだけで少し辛いくらいだ。

不思議と屋敷へ皆入ってゆき、時間を過ごすつもりか、秋木が食材を持ってきてまで会食のように始めた。

午後11 時50分

空模様は雲に覆われて星は見れない。
それでいても空を見る蒼炉、マンホールの近くで立っていた。
蒼炉「目は見えずとも感じ取れる。まもなく見られる…」
辰巳「何をおしゃってるの?」
蒼炉「独り言よ。気にしなくともじきに分かる。」
辰巳「独り言ね。私も少しこぼれそうな独り言とかあるけど問題はない?」
蒼炉「聞いてないから問題はない。」
辰巳「老妙が助けを呼んでいる。老妙は人の寿命を伸ばしている。そして育った。だんだんと強力になって。」
蒼炉「…まぁ頑張りましょ。」

そんな会話をしているうちにぞろぞろと人が集まってくるわけだが。皆もマンホールから入る準備は整っている。順番は特にないが
入る前に北幽は永間に声をかける。
北幽「永間、少し残ってくれる?」
永間「わかりました。」
そして皆は入ってゆくのである、しかし殿となった北幽と永間は入らずにいた。そう。二人は体が動かなくなっているのである。
既にここは二人に近づいてくる白夜が支配している空間であるからだ。
白夜が一人でに北幽の方へ近づく。
片手に鋭利な刃物を持って攻撃の意思を見せる、するとそこで永間の方から何やら黒いモヤが発生しだした。
白夜はその事に永間を狙うことが適切ではないと思い北幽の方へ近づくと気がついた時には後方10Mまで下がっていた。
白夜「?風子様?」
そう後ろに下げていたのは風子が素早く下げていたからだ。
風子は動かない二人に告げる。
風子「無効化されてますよね?さっさと動いてくれないですか?」
二人は固まって動けないふりを解除し話しかける。
北幽「……やはり他の入り口から入ったのね。」
風子「なんの話です?」
北幽「二人だけが地上の勢力ではないでしょ。なら地下に行ってるわね。」
風子「そうそう、別に動いているんですよ。……ところで不思議だ、北幽さんが起きてまでして彼女を救うということに…。」
北幽「語ってほしいわけ?高く付くけど喋って欲しいのならいいわ。」
風子「…どのくらい?」
北幽「風子が3秒動かない。」
風子「そうですか。…うーんじゃあ3秒は動きません、だからどうぞ…。」
北幽「そうね、忠告を含め言っとくわ。あの子をやるのは早い。罪を先に消すべき。」
風子「…罪は一人が居なくなってもどうにかなる。それに飼主の掟を破る行為は見逃すことができるほど村長は生きていない。」
北幽「玲音が死んだら道連れとしてもう二人ほどだめになる。」
風子「そう。なら。どっちの意見がいいのか。やってみるしかないね。」
北幽「引かないのね。もしかして私を侮っている?」
風子「そう。」

その頃永間は白夜と見合っていた。
永間「えーと、対戦よろしくお願いします。」
白夜「よろしく。」
永間「……もしかしてですけど命令で動いてます?」
白夜「勘がいいのね。その通りよ。」
永間「実は私もなんです。」
白夜「そうなのね。……まぁ頑張りましょ。」
永間「なんか、敵から言われると変な気分ですね。」
白夜「……そうね。敵でしたね。」


その頃地下へと行くものたち。
先に伝えておこう、マップは上層道、集合住宅地、コア、牢獄&ゴミ処理となっており全四層で本来ならば直通で一層目から四層に降りれるのだが塞がっているということである。



屋敷からのマンホールを数分かけて降りるとそこには広い道が続いていた。その広い道がまるで意思があるかのように湾曲してるし、ルートが変わっていくような感覚に襲われる。
神亡「あれ?事前に聞いたルートじゃあないですね。」
長谷部「変えられたのよ。一人そんなことができる子がいてね、厄介な事に既に織り込み済みというね。」
卯月「天倉想子…」
先子「壊すわけにもいかないな。」
小雨「……能力を使って強行突破はできそうだな…」
桐山「ま、罠は仕掛けてそうね。どうせ強行したらしたらで生き埋めを狙ってくる。」
そうこうしていると四方の交差点のように道が分かれている。
秋木「正解はどちらなのでしょう?」
赤城「うーん…まっすぐが北だったら東だな。」
愛理「根拠、あって言ってる?」
紅目「まっすぐです。迷わせる為に道がありますから。」
蒼炉「左手の法則で。左から。」
辰巳「迷路だと言いたいのね。」
小雨「思ったんだが考えても仕方ない。相手が相手だ。もしかして集団で動いているから足止めをしているという事だ。分散して一刻も早く玲音のそばにいればなんとかなる。私の能力があるからな。」
既に小雨の能力によって、位置が把握しやすい事になっている。
先子「なるほど、ならば、各自行きたいように行け!そして再会を目指せということだ。」
神亡「シンプルですね。」
各自相談することなく進み始める内訳はこうだ。

まっすぐ
紅目、小雨、愛理、卯月


赤城、桐山、辰巳


蒼炉、秋木、神亡

戻る
先子、長谷部

一部が偏りもあるがそんなこと気にしない感じに突き進んでゆく。

まずは右のメンバーからだ、

右へと曲がる赤城、桐山、辰巳の三人はまっすぐの一本道であるとともに視線のその奥にコロシアムのような大きな円形の広場が見えてくる、そこに色んなものが置いてありそこに鎮座する女性がいた。
赤城は桐山に目で合図を送る、桐山はため息をして、辰巳に話しかける。
桐山「辰巳さん…で合ってる?」
辰巳「何のよう?」
桐山「院長、タイマンする気満々だから、私と君はあいつを無視しようというわけ。」
辰巳「問題ないわ。」

そのように了承すると二人は端っこに沿って奥へと進み出そうとすると適当に置いてあった家電が二人に向かって飛んできた、家電は瞬時に飛び出る植物が掴み横へずらす。
女性が何か言いかけるが赤城が攻撃を開始する
赤城「悪いなタイマンを強制させてもらうよ。」
張り手でその女性へと当てて20Mほどぶっ飛ばす。
その隙は奥へと進んでゆくのに問題はないほどである。
女性は立ち上がって喋り始めた。
女性「これはサービスだ、最初で最後の攻撃を受けいる。」
赤城「ほう、力自慢だね。じゃあ言葉通りにしな。」
女性「…貴様に名乗るだけの慈悲だけ見せよう山畠申奈(やまはたしんな)全ての責務は西側にある。そう私の目先。」
赤城「やはり、能力があるって…退屈はしなさそうだ。」


次にまっすぐ
まっすぐへと進んでゆくとただ単に広い道が続くだけであり、敵影も見えない。
迷わず駆け足で進んでゆくが、ただ単に進んでいないような感覚だ。下へと続く階段がまるで階段の方から離れてゆくように、長く長く感じられる。
小雨「……ハズレ引いたな。どうする?」
愛理「そうね…足止めが主な動きをまずしてくるということなら本体を狙うしかない。」
すると卯月は天井に向けて銃を取り出す。
三人は黙るかのように耳を塞ぐ。
発砲音…鳴り響く共鳴に、卯月はすぐさま左の方の壁に向かって三発撃ち込む。すると、壁が急にボコっと開いたかのように見えてその一部の壁が避けたように思える。
しかしやがてその壁は人の形へと変わってゆき姿があらわになる。
黄色と緑色のオッドアイの少女に思える。
少女「バレましたか。一体どおして?」
卯月「…聞きたい?」
少女「ええ。」
卯月「なら他の人は先に進んでも構わないよね?」
少女「対価ですか。いいですよ。」
卯月「よかった。だからあんたらは行きなさい。」
小雨「いいんか?」
卯月「優先順位を履き違えない、私は優先しているの。ずっと。」
小雨「分かった。」
三人はさっさと奥へと進んでゆく。
卯月「まずはそっちの好きな時間稼ぎの為の挨拶でも…卯月。能力は簡単。あんたを倒す為の能力!」
三発発砲音が鳴る。
しかしあたりなどしなかった。
少女「よろしく、卯月さん。私廿楽小冷眼(つづらこさめ)既に貴女は見られているの。」
卯月は冷静にリロードをした。

お次に左。
左は特に何があるとかないとかそんな描写するほどに何かあるというわけではないが、唐突に後方から冷蔵庫が飛んでくるということだ蒼炉か神亡が大きなものが来るたび蹴りで止める。
進んでゆくうちに、かちりと音が聞こえた。
幾度なく進んでも変わらない。進んでいるのか。
すると突如として秋木が立ち止まる、不思議そうな表情になる。
神亡「秋木さんどうしたんですか?」
秋木「いや、は、は。違和感がちょっとありまして。ここらへんから。」
蒼炉「ー調べてみる?」
こっちでは調査が始まるようだ。


12……いや0:00かな?
そう玲音が動くとき、瞑想をしていた彼女は目を開けて立ち上がる。
玲音は懐から鍵を取り出す。
玲音「どう?蘇った?」※瞬間移動の件
玲音「解除は手間どるんですわ。」
玲音「一部でもいいから。」
玲音「わーた。」
簡単に牢獄からは出られる、檻は無い。
この先から一歩は命の保障はない。しかし動かなくともそのはず、死ぬわけだ。もう怖くないというマインドだ。
生成したその鍵で開ける。
廊下があるのででてから左方面に27歩移動して右に見える四方に囲まれた、壁のようなものに迷わず手から粘着性爆弾を生成する。
そう、割と自然な表情で。
下側につけて爆破する、すると吹っ飛んだ木片とそこには藤宮が立っていて、容姿がすごく綺麗だ。かっこいい女。そんな感じだ。
藤宮「よ、待ってたよ。」
玲音「さっさと上へ登るよ。」
少し移動しながら聞きたいことを聞く。
玲音「そういえばあなたって団子屋の孫なのね?」
藤宮「そうだ。」
玲音「能力は?引き継いでる?」
藤宮「なんだぁ、おばあちゃんは能力見せてたかぁ。」
玲音「まぁね。火つける時は手から出してたからね。」
藤宮「そうか。まぁ、引き継いでるよ。能力は火だ。」
玲音「ならこれ燃やしてくれない?」
丸まった紙を見せてくる。
藤宮「それくらいならいいよ。」
紙を燃やし灰になること確認して灰を袋にしまう。
玲音達は瞬間移動が封印されているため、足での移動になる。大きな物音を立てた為、ひとまず距離を稼ぎながら隠密に行動をする。
今の玲音の能力はとても万能に進化していて、相手の位置すらも感知ができるのだが、今、後方に二人いるのが分かっていて、安心しながら進んでると突如として玲音の足が地面とへ埋まる。
玲音は汗を流す、冷や汗の方だ。この現象に見に覚えがある。そう対面ではなく味方として見ていた攻撃。
藤宮はその光景を見て警戒をした、
玲音「あら、あらあら激しい出迎えね。さっさと帰りたいからはやくしてくれる?鶯。」
藤宮「友か?」
玲音「そう、親友だから攻撃はしないで。」
藤宮「おう。」
鶯が姿を現す、そう対面で。
彼女の表情は暗く重い顔をしていてまるで葬式のように玲音を見ていた。
内心と信頼が今の玲音に襲いかかっているわけだが後者の方へ貫く。
玲音「?寂しかった?私が行方不明になっ……」
手を差し伸べるように左手を出していたのだが中指と薬指が吹っ飛ぶ、そう物理を無視したパチンコ玉のような大きい銀の玉の2発が指を狙い途中で解除、能力の特性上解除された物理が復活し二つの指の中の組織を消し去りまた物理の無視をさせ、あたかも別の方法でやったかのようなふうに見せているかもだ。
玲音は絶望したかのような凄みのある顔へとなる。信頼は潰えたのだろうか?
玲音「なに?してるの?」
その言葉を聞き躑躅森鶯は大粒の涙を流しながら泣き声で喋る。
鶯「どうか…どうか安らかに…」
今度は投げる所作が見え、藤宮は玲音を庇うかのように頭あたりを抱きつくのだが、躑躅森鶯には関係のない話だ。
玲音は頭から血を流し口からも流す。
二つの投擲が脳と心臓を殺したのだ。
玲音はそのまま倒れ、動かなくなる。
藤宮は心外なのか、動揺しながら、躑躅森へと片方で手から炎を放つも、当たらずにいる。
しかし狙いはそっちではない、もう片方で玲音の埋まった床の一部を局所に焼いて床を剥がし足を引っこ抜き、担ぎ上げて猛烈にダッシュである。
走りながら足の方から炎をばら撒き真後ろから襲われないように対策はするものの追手が鶯なので関係…あるが追われる。
藤宮「……何だなんなんだ!あの子は!」
すると左足が急激に攻撃を受けまたもや大きな銀の玉によってバランスを崩して転倒する、当然玲音の体も藤宮から離れ少し遠い位置へと転がる。
するとまたも彼女が出現する、左手の人差し指と親指が火傷していて一部分攻撃をきちんと受けているということは藤宮は確認はできるが負傷の箇所が末端が過ぎるため、有効打が悩ましい。負傷した箇所が再生し始める。
鶯「……ねぇ、玲音の体どこに持ってゆくつもりなの?」
藤宮「…仲間の元にだ。」
鶯「それは駄目。彼女には永眠が一番なんだ。それしかない………」
藤宮「だったらなんだ私を殺すか?」
鶯「私は殺さない。でも他の人はしないとは限らない、でもそのまま玲音の体を置いていかないのであれば、貴女には気絶は免れない。」
藤宮「……正直に言ってみると、今の君をどうにかしようという気持ちあれどいい方法がないボードゲームでいう王手やチェックメイトでの詰みさ。しかしここは少し抗ってみるさ。」
鶯「……それ貴女がすぐさま気絶させられる負けセリフにしかならないじゃない?温情でまだしてないけど。」
藤宮「それは感謝感激だ。ところで玲音は何処に行った?」
鶯はその言葉にハッとさせられ周囲を見回す、玲音はいない既に他の仲間が来ていたのか………いや、そんな報告は…
そんな思考を巡らす鶯の背後に玲音が拳銃を持ち狙いを定めていた。すぐに発砲されるがその時玲音の体の向きが唐突に後ろにあった牢屋の方へ向いてしまう。
それにより弾丸は鶯に当たらなかった。
鶯はすぐに振り返り玲音をみる、やはり逃れらない現実か。向いているから見えずらいとか言い訳はできない傷は、回復していた、
そう胸と脳までも。
そして玲音の向いている方向にやってくる一人の女性。そう躑躅森燕…死んでいた鶯の姉である。
燕「これはこれは初めまして…白昼…玲音さん。それとも老妙と呼んだ方がいいのかな?」
玲音の目はただ単に黒目がなく白目の部分のみに成り果てて燕を見ていたが、さっきの言葉で銃を構える。
燕「玲音の心を蝕む青い木、心苦しいけどやるしかないのよ鶯。」
鶯「はい。」
玲音はすぐさまに燕の方へと発砲するがあたりもかすりもしない。
燕「今、もう既に私の能力は発動している。当てるなと。」
玲音はすぐに振り返らず全力のバック走行を開始し、燕と玲音の間に鶯を挟むように移動するが燕は走ってゆきずらすようにする、鶯もそれは分かったようなので、移動を開始するが燕の方に炎が舞ってくるが鶯が燕に無視をさせ回避をさせる。
燕「ありがとう。」
燕は少し困りながらも続けて発言をする。
燕「宮!宮!」
そうするとあたりは暗くなり、黒色の液体が藤宮へと襲いかかる。
藤宮は回避のため瞬発的な炎を出して回避する。
宮というのは二宮だ。
ここへと閉じ込められたわけだが、今はこうして玲音の敵である。
二宮「よぉ、ずいぶんと集団でかかってきたな?お前の母がいる地点で恨んでたからな。」
燕「何言っても無駄だと思うけど?」
二宮「……そうかもしれんが言いたい事は言いたい。」

その頃桐山と辰巳は下の方へと到達し、あたりは集合住宅街のように建物がたくさんあり、人が少なくとも五十人は収まるが今はただ静かな空間が広がっているだけだ。
少なくともそう感じる…というわけではない二人、静かにしながら姿勢を低くし歩行する。
そして他に聞こえる足音、二人は内心、ここのエリアでは戦いを絶対に避けたいような存在がいるという事だ。
見つからずに隠密で次の下の層へと下がってゆく。

その頃地上では、戦い始まって数分。結構な密度であるが現状を述べるなら
北幽、永間の優勢である。
北幽と風子の勝負は風子は見えない速さでの移動をして常人では目で追いつけないほどはあるが、淡々と回避しながらカウンターとして拳で殴っていることから北幽は最適解な動きで風子をここで止めているのだ。

永間の方はこれから描写しよう。
白夜が指を鳴らしてこの空間に出現するのは何も見えない吸い込んでくる渦を生成し飲み込まれずに永間は白夜の方へ走ってゆく。
そしてその渦が無色であったが徐々に黒色へと変色し、やがて渦はなくなる。
白夜はこの情報で永間を同業者のような能力だと感じながらも次の手をうつ。
試しに酸素を充満させよう比率を50%ほどにという感じに永間と白夜の戦うところの酸素濃度を上昇させ、白夜は上空へと空間の支配をさせ浮上する。
永間はその時酸素を吸わないよう口元あたりがなくなったかのように存在がしないようにまるっきり見えない…切り抜かれたかのような感じで口元も見えない。
白夜はそしてそのまま点火しようとして空間に火の効果を付与しようとしたが特に変化などはない燃えあがらずに永間が白夜に距離を詰めようとただガン見をしている。そうして白夜が宙で不発の事を後回しに直接爆発を起こそうとしているその時、永間を背後からぶん殴られ地面へと接触した。
白夜は流石に混乱した、あれ永間を目から離してないのに永間に殴られた?空間系で、人を生成したのか?ホログラム…虚影なのか?
再びみると永間は一人しかいない。
そんな感じに疑問そうな表情だったので永間は手を止める。
元に戻った口で自身を語る。
永間「もう一人の私に来ていただいたの。私は渡航者、境目と境目そして間の渡航をしているの。」
白夜「えげつないわ。それは。それで口がなくなった原理は説明つくのがわからないよ。」
永間「何も全身だけじゃなくともいいじゃない?一部だけ渡って一部ここにあるそれのみ。」
白夜「ありがとう、優しいのね。」
永間「慈悲ですよ。今の状況で負ける状況はありませんから。」
白夜「む、ムム」
永間「?む?」
白夜「…いい挑発ですね。」
永間「それはそうですね。みるからにお疲れのようですし。」
白夜「ふふ。」
余裕そうだ。
永間「?勝機がまだあるのですか。」
白夜「ええ、それはそれは間違いなく。」
白夜の疲弊した表情はなくなり、次第に活発な状態へと戻り。
親指で何かを飛ばし、永間の肩へ命中し血を流す。
白夜「反撃の時間ね。」
空間と空間に線が見え始める。そう、わかりやすいほどにくっきりと永間にその線が嫌でも体に映り込む。
永間はとんでもない事をしそうと移動をして能力によるあっち側に肉体を移したとしても意味ないことに気づく。
そう追尾してくる、大掛かりの能力発動であると思ったと同時に永間は線に沿って肉塊へと変貌するだけであった。
何十にも分割したその姿はまるで解体後を思わせる。
白夜は倒したと同時に膝から崩れ落ちるのである。能力の酷使の激しい戦い方が主流になっていると非常に長期的に戦えないのであるが、しばらくすると回復し立ち上がる。
そして肩に少し重みが……この重みは手であることがわかる白夜であった。
、……?手?
そのような疑問と同時に白夜は気がつくと屋敷の壁へと衝突し、そのままバリっと音を鳴らして止まる。
それはまだ死んでいないバラバラとなった永間がパーツとパーツが接合しながら立っていて白夜を見ていた。
白夜「……この町、不死身だらけなのね…」
永間「そうですね。色んな種類が集まりますから。炎、灰、人魚、木、空気、聖(ひじり)、間(はざま)……確認ができるのは今のところこれらですね。」
白夜「いったいどおして?」
永間「命の…寿命の克己したい欲を叶えたといことでしょうか。少なくとも私の立場では既に死んだ体を現世で動かしている上で人体の再構築をしているから不死身に見えるといえなくもないですね。」
白夜「ありがとう、おかげで貴女に対しての勝利の道筋ってのができた。」
永間「閉じ込めるのは私には効きませんよ?」
白夜「あ、そうね…」
ひとまず言えることは白夜はピンピンと元気なまま立ち上がるその姿勢にある。永間も永間で不思議な感覚だ、既に白夜には2、3回も決着がつくような攻撃を浴びせたり、体力切れが何回も起こしているのにまだ動くという点だ。
永間「……エネルギーのストック?」

桐山、辰巳は降りていったのだが、桐山は途中に扉のような出入り口があるものの塞がっていることに違和感を覚えていた。
桐山「はぁはぁ。はー、コアの入り口というのがおそらくここなんだけど…ふぅ。スゥーはあー」
辰巳「…体力少ないのね。」
桐山「ふぅーー。どう思う?」
辰巳「主を探すまでコアに主が居ぬ限りどうでもいい。」
桐山「そう、なら……」
二人は気がついたら落ちていた、そう地面がなかったかのように。
落下中の二人はお互いに確認するかのように目を合わせて下に向かって指す。両者頷いて
着地直前にお互いに落下の勢いを打ち消すように桐山は空中で停止し、辰巳は蔦が全身に一瞬でも絡まって勢いはなくなり地面へと着地する。
辺りの景色はただの殺風景が広がっておりただの羽虫が飛んでいるだけだ。
桐山「………冷静に対処されちゃった。」
辰巳「あそこに立って話をしてたらそれは対処されるでしょ。」
桐山「ちょっと失礼。」
懐からハサミを取り出して辰巳の近くにいる羽虫に向かって投げる、するとその羽虫が急遽、爆発四散し辰巳に羽虫の死骸がぶつかる。
桐山「ふぅ。しんどいわよ。ここから。」
辰巳「……あの子か。」
ふっとしたその刹那にかのものは登場する二人の姉妹である
夢彩「…そっち?桐山さんはそちら側なの?」
桐山「そう、殺すという意見に納得はしてないからね。」
夢彩「悪いけどあの人には死んでもらうよ。」
桐山「……動機は?もしかして、協力とか?」
夢彩「鋭いわね、一度交わしたものなの。でも今は少しだけ違う、もはや私たち二人だけでやろうということではない。この世界にはあり続けてほしい。」
桐山「重要な真実が見えたの?」
夢彩「白昼玲音、もはや厄災なの。」
桐山「なるほどこのままほっとくと世界は終わる。それを防ぐために今動いているのか。」
夢彩「そういうこと。」
桐山「ならこのまま戦うことになる。私は北幽の言葉を信じている。だからさっさとあなたたちには孤児院に帰ってもらうわ。」
夢彩「敵うと?そういうこと桐山さん?」
桐山「やってみないとわからない。」
四人の戦闘は今始まるのである。



降りる音、迫り小雨とその一向は
集合住宅地へと着く。
そうこの層に大物がいるという気配を少なくとも三人は感じる、そしてまた同じくも隠密にして進みたいところだが紅目の正面に氷柱が飛んできてそして刀により切断され被弾はしない。
紅目「これは……敵!」
小雨「それくらい分かるだろ。まさかまさかだな。」
愛理「今度は通り抜け不可かもね。」
そう現れてくるのはちょうど三人だ、一人は見覚えがあるだろう氷桜と女性が二人だ一人の女性は170cm越えでもう一人が白と真紅の服を着ていて尚且つ頭にダンボールが丸被りしているのである。
氷桜「おっす、小雨ちゃん!」
小雨「どうも、最近どう?」
氷桜「うーん?ぼちぼち。それでさ、小雨ちゃん。」
小雨「?」
氷桜「帰らないよね?」
小雨「帰れって言わないのか?」
氷桜「無駄かなって?」
小雨「一回だけ聞いてみればいいじゃないか?」
氷桜「そう?じゃあお引き取りください。」
小雨「断る」
氷桜「じゃあ、痛い目あってもらいます。」
小雨「承知した。」
氷桜が小雨に氷柱を飛ばし、それを弾く見えぬ壁が生じる。
すると背丈の大きい女性が人差し指を銃口のように向ける。
三人はその人を警戒し、大きく走り出す。
実際その判断は正しく、放たれたものは一センチくらいの光弾で、元々、小雨がいた後方の壁が大きく消し飛び通路が遮断される。
もう一人のダンボール娘が手のひらをこちらへ向けてまたもや光弾を放ってきたので、紅目緋依が抜刀し剣を飛ばすを光弾を途中で接触したので刀あたりから周囲10メートルは爆風共に地面までも抉る。
小雨たちはやがて住宅を盾に話をさらっとするを
小雨「タイマンか?協力か?」
紅目「タイマンにさせてください。大きい子落とすんで。」
愛理「自分は相性的に氷桜がいいわ。」
小雨「どうやって剥がす?」
愛理「こっちがバラで動け場合だけよ、進むべき道はまだ三ヶ所ある。」
小雨「集中型かも」
紅目「ならそれまでです、私に集中した時だけ構わず進んでください。」
そうこう会話すると何か音が聞こえる気がするので移動を再び開始をし、光弾の回避を行う。当然の如く、住宅が消し飛ぶ。
よし、紅目はもう一本の刀を抜いて備える。
三人は議論の余地なく三つの方向へと向かう。それに気づいた氷桜は発言をする。
氷桜「一人は落とす。あの刀女からだ。」
ダンボ「いいんです?奥に行かれますよ。」
氷桜「追いかければいい、なんなら玲音の所まで行って処刑をするかだね。」
高「それはあり!…なんで刀女から?」
氷桜「強い奴はどこまで行っても強いから先に潰したほうがいい。それだけ。」
高「りょかーい。」
紅目は下へゆく道へ駆けて行くが入ろうとする瞬間に光弾がその道にめがけて飛んできたので跳躍し回避する、被弾はしなかったが道はまたもや封鎖される。
そして三人が紅目の見えるように現れる。
紅目「あら?あらら、まさかの三人釣り。」
氷桜「刀のねぇーちゃん〜さっさと〜眠ってねー!」
氷柱をばら撒きにばら撒くら乱雑に精度を無視した拡散をする。
紅目は回避ではなく弾いて弾く。弾きまくる。
その隙を狙うかのように二人は光弾を放つ、紅目はその中で前進を始める。
氷柱を切り捌き光弾だけには当たらないように回避をして、しかしながら近づけば近づくほどに氷柱と光弾の精度は上がってゆく。
氷柱を放ち、光弾の繰り返しを一人で凌げているという事実に苛立ちを覚える高身長の女。
高「やっぱ、さぁ、通常よりも抑えめじゃあだめだめだな。やっていい?」
氷桜「そうちゃんに聞いたら?」
高「サイちゃんサイちゃん、伝言伝言!ブッパ!ってそうちゃんに言って。」
通信機のようなものは見かけはしないがあるかのように振る舞い、ダンボールを被った女性も特に反応するわけではないサイちゃんではないようだ。
しばらくすると背丈の大きい女性は反応をする。
高「よし、30秒ね。」
すると二人の女性は光弾を放つ事を停止しそれで高き女性の方に発光を始めた。
その言葉が紅目にまで届いたのか急に後ろに下がってゆく。
氷桜「意味なしー!意味ない!」
高き女性がギンギラと輝きあと十カウントだ。

高き女性が片腕の手のひらに光弾が肥大化し、その輝きは眩しくそして侵食するチリチリと聞こえるような気がしないものを止め、紅目はただ壁を背にして来るものを弾くまでである。

高き女性が目を瞑り肥大化は続く。

紅目が何かの拍子に刀が震え始めるも本人は冷静で足も震えずに堂々と氷桜を捌く。

紅目は首を上下に振る。

高き女性は深呼吸し目を開く。

肥大化した光弾が少しづつ縮小してゆく。

紅目が捌くのに遅れ氷柱が左足の太ももに擦れて当たる。

やがて光弾は見えないくらいのサイズへ急速に縮む。

光弾は不安定な挙動となりぎょろぎょろとしている。

その光弾に何かが接触したのか暴発のような感じに周囲に光を浴びせる。

三人は「あっ。」みたいな感じでやらかしたかのような表情へとなりゆくが
ダンボールの被った女が高き女と氷桜に光を見せ、三人はその場からは消滅。紅目は刀から引っ張られるかのようにギュンと動き出し
その高き女性の光弾を回避する。
それでいて光弾は大きな破裂音と、過度な温度上昇を一瞬だけなったが元の温度へと戻り紅目がいたところは酷く焦土となり瓦礫がより増えた印象だ。
落ち着いたところで紅目はもう一人の人に感謝をする。
紅目「ありがとう愛理さん。」
紅目は一人ではなかった、そう愛理が残っていたのである、愛理は糸を使う、決して人が視認できるレベルではない、特別なものだそうだ。。それを紅目の刀へ遠距離から結ぶことができるのである。
先ほどのカウントの時にあえて伝えてなかったです。
愛理「いえ、問題ないわ。見るからに殺意が高いし、お遊戯レベルでもないなら無視はできないわね。」
紅目「ただ、あれで死んだとか倒れたというわけではないと思います。」
愛理「それはそうよ。もしそうだったら、もっと楽だったということね。」
紅目「はい。」
愛理「ところで、能力は使う隙がなかったの?」
紅目「そうですね、捌くのに必死でしたから。」
そうこう話していると氷柱が二人に飛んでくるが途中で落ちて、二人には当たらない。
来るのは氷桜、少し戸惑っている。
氷桜「何がどうなっているんだ?」
ダンボ「もう一人の女でしょ。仕掛けはわからない。しかし何かはしている。」
高「なるほど、そうなると私の全力は死を意味するんだな!」
氷桜「もう、やらない方がいいわね。火力で無視するには時間がかかる。それにそうちゃんのところバトってるし。」
ダンボ「まじでか。」
高「誰があそこに辿り着いていくんだ?」
氷桜「それは…」


コア
そうそれはこの隠蔽町(※結界街)の結界の心臓であり、それは神秘的な空間にエネルギー源とされている誰かの足の小指によって供給されている。
結界というのはその指定した空間を閉じこめて外部から安易に出入りを封じるということである。
エネルギーは当然、結界、電気などに変換される。
そしてそのフロアは現在、誰にも通ることも入ることもできない完璧に封鎖をしているのである
それもそう能力によって地形を変化させているからである。
フロアには二人の女性、
天倉想子
箸を取るためだけに能力で土地を傾けさせた女。
もう一人が俗にいうケモ耳の生えた尻尾があり、左腕が見えるものは人の手からかけ離れた存在がある獣そのものがそこにはいた。
耳があり口があり鼻はある。しかしながら手足はない顔だけがそこにはあった。
うねりにうねっている。
名を戌咲  紅。

天倉「油断もできないわね。雲雀ぃぃ、ダメって言ってんだろぉ!ふぅー、めんどくさ。B-3だっけ?」
戌咲「はい。」
天倉「よし、Eは?」
戌咲「まだやってる。」
天倉「……さっさと殺ればいいのに。」
すると戌咲は別の反応をする
戌咲「接近二名……長谷部と先子。」
天倉「はぁ?無理ゲーと無理ゲーじゃん、雑魚を屠りたかったのに…」
封鎖していたところからちょうどのタイミングでこじ開けられ、全力疾走にて天倉に来る玲音の母…白昼先子が来ていていた、天倉は先子と距離をとるため、地面をずらしてまるでエスカレーターで逆走しているかのように位置を戻してゆく、先子はそのことに気づきおもいっきりしゃがんで跳躍をし高さ20Mある天井に足をつけるように体の向きを変えて天井に足をつけるのだが、天井が唐突に先子の足を囲むように隆起する…が意味なし。
思い切り地面を蹴り囲んだ部分を破壊して天倉の方向へただゆくのみ、みたいな感じで迫ってくる。
天倉は仕方ないので、地面をずらして逃避する。
しかしそれだけで先子は終わらないなんと今度は空中で空を壁のように蹴り上げ天倉のいる方へと軌道修正をした。
天倉「はぁ?」
天倉はもはや迎撃するしかないと地面から柱を作り出し先子の方へ飛ばす。
先子はその柱を片手の拳に思いっきりぶつけて破壊をする。
天倉はそのまま地面から生成した土性の剣を先子に振りかざすがそのまま彼女は回避をせずに命中するものの肉体を傷つけられずそのまま殴られそうになるがその拳に戌咲の獣の腕が噛みつき、そのまま持ち上げ背負い投げのように投げ地面へと先子を叩きつけるがどれも無傷。
戌咲が投げた直後にて発砲音が鳴り戌咲の方に激痛がはしり、ついでに先子が戌咲の膕の方を倒れている状態で全力で殴り膝を粉砕骨折する衝撃を与える。一瞬にして戌咲は攻撃を受けて崩れ落ちる。
発砲音の正体はもう一人長谷部の攻撃であり、ゴム弾を使用しているが普通に痛いということは留意してほしい。
先子は攻撃の余韻を最小限に抑えながら立ち上がる。
その時には既に逃走を図る天倉がいる。
先子「止まれあほんだら!」
その威嚇に従うべく天倉は止まる。
先子「私はな、この子に何にもせずにお前と対峙するか、この子になんかしてもいいだよ?仲間意識はなくとも考えてみろよ、私は尋問…をしてな、北幽の指示を全うするだけだ。そうしたらどうなる?」
天倉「こん……の…クソアマァ」
震えながらもその声は抑えめの怒号ともいえる。
先子「よしお前に責任は負わせねぇよ。」
先子の踵蹴りが先ほどの粉砕骨折させた箇所を狙う。当たった時には本当に使い物にならないくらいに
戌咲「う!っっーーー!」
天倉「てめえ!それが探偵のすることかぁ!!」
先子「娘殺しの神輿を担いでいる奴に慈悲を
かけてやるほどの情があるなら私がなぜあんな奴(元配偶者)が生きていないだろうな?」
天倉「そういう鬱憤の晴らしかたは大元にやれよそれはよぉ?末端を叩いて楽しいか?あ?」
先子「ちげぇなおめえ、私はさっきから不変だ、あんたらが娘を殺すのに協力してる地点で全員ゴミクソやろうって言いたいの。だから達成のための道中に道徳なんていらない。大切なものはうるせえ外野より玲音とその友。それに限る。」
長谷部「はぁ内心、やめてほしいわね、治療は可能だけど負担ってのがあるじゃない。」
そう言い戌咲を結束具で拘束をする。
先子「それはすまない。手加減ができないもんでな。」
長谷部「話を逸らさないの。追加攻撃は意味ないじゃない?」
先子「なんも申開きはない。」
長谷部「……あんまりするもんじゃありませんからね?」
先子「そうだな。でーーー、だ!天倉。どおする?情報を吐くでもよし、戦うでもよし。逃げるもよし。
しかしながら貴女の立場は複雑だ。こっちには人質が絡むからな。長谷部の能力は分かるだろ?既に戌咲の骨折させた足については治療済みということがどうゆうことなのかを考えるように動け。」
天倉は少しの沈黙をする。
考えていることは何を知りたいのか、天倉的には落としたい奴の居場所を聞くために先子は聞いているのだろう。
天倉「仕方ない。ぶっ潰す!」
剣を再び構えて先子に振りかざす。
先子はかわして続ける。
先子「長谷部、拘束を解かれないようにな。」
そういう矢先に地面が動き出し戌咲の拘束具を隆起してぶった斬った。
戌咲はすぐに動き出そうとするようにも思えるが、動きもしない。
天倉「くそ、やはり強いな長谷部!」
長谷部は戌咲を引っ張って戦線から離脱するように動く、その中で先子が天倉の目の前へ立ち思い切り拳を振る。
その拳に剣を振るのだが、やはり切れはしないので、天倉に顔面へと当たる。
かなりの距離を吹き飛ばされるのだが、地面から壁が迫り上がって受け止める。
そしてすぐさまに先子の真下の地面を凹まさせ、先子を落とし穴のように落とそうするが跳躍しかわす。
うまくいったかのように思われるがそんなことはなく落とし穴は追従をする。
流石の先子でも避けきれずに落ちてゆくのだがここで先子は閃いたのである。
天倉の能力があればどんな敵でも敵わない活用方法があることだ。つまりは封じ込めるということだろう土地を動かす能力となると簡単に無効化ができるはずだ。つまりは落ちるべからず。
仕方ないので手元にある小銭をフリスビーを投げるかのように投げて、天倉に命中する。
その小銭に特殊な力が込められているのか天倉の頭に小銭が刺って中の脳みそが揺れ、一瞬のうちに凹んだ追尾落とし穴が手前へと進み、先子は凹んでないところの地面へと着地をする。
天倉へと接近し攻撃を天倉はハッとしたように回避を行う。
そして地面が高速に動き出し距離を開ける、
先子は天倉を見ていて確証を持ち始めるのである。
天倉の受けた傷、それが見当たらない。
先子「…まだ健在か、状態すらデータか…。」
天倉「流石に後ろに北幽がいる陣営だ。無理ゲーではないにしろ、情報戦では圧倒的な敗北か。」
先子「風は早いね。速報だしてさ?」
天倉「ちゃんと名前で言ってくれないか?風子姐さんに失礼だ。」
先子「………喋る?別にいいよ?もう既に目標は進んでるから。」
天倉「?」


そう目標はこの回復する現象が共通していることだろう、北幽に抜かりはなく、第一目的に回復役を狙うのがベストであると先子に助言しその回復役が表に出て動かないことを伝えてある。
そうなると先子が狙うのは暗都にいるコアにいる天倉だ。
天倉は大きな仕事を任せられている為回復役の情報がある。そしてその情報を共有しているはずだ。一緒にいる戌咲が知っている。
つまりは戌咲から口を割らせばいい。
そうゆう考えである。

その頃
秋木の違和感が働いたその空間に調査を始めていた三人達。
そう違和感があるのは当然だし、三人協力するのも前述の通りに回復役を探しているからだ。
玲音の救出には回復役を落とす必要がある。
圧倒的な火力でも無益なことになるからだ。
他の人が戦闘を始めているのは概ね、救出優先しているからである。

秋木はその調査中に声が聞こえてくる。
「その角度から65度。そこに隠す能力者がいる。」
秋木「え?そんな、聞こえては……いや。」
蒼炉「なんか、聞こえているんだな。」
神亡「私も別に聞こえないですけど、もしかして北幽さんのじゃないですか?」
秋木「そうですね。従ってみます。」
秋木は指定した角度に手のヒラを向けて言葉を添える。
秋木「縁(えにし)、その瞳に映るは。地に這う同胞よ。共に数分、能を無に帰します!」
その言葉を唱えると、手のひらの先に黒い服を着た女性が急遽として出現する。
その瞬間のこと蒼炉が顔面に蹴りを喰らわせ気絶させる。
神亡「えーと、早すぎません?命乞いのパートというか、会話というかそういうことをして情報を確かにした方がいいんじゃあないですか?」
蒼炉「……それよりも回復役なのか?」
秋木はその女性を見る。
秋木「違う!」
その声と共に背後から足音が聞こえる。
三人共振り返る。
すると途端に神亡と蒼炉が崩れ落ち動かなくなる。
秋木は振り返りすぐさま距離をとっていた。
背後にいたその者は紫のコートを着ている女性であった。
紫コ「1、修羅。」
秋木「ハハハ、早く片付けますか。」
地面から植物が生えてくるもののすぐに引っ込む。
するとすぐに秋木が後方へ下がる。
紫コ「?何が見えてるの?」
秋木「さぁ?」
秋木は紫コの女に指を指す、
紫コは瞬時に気づいたかのようにかわすも肩から穴が空いて血を多めに吹く。
しかしながら刹那の間においてその肩の穴はなくなる。
秋木「やっぱり、現変強いですねー。」
紫コ「なにいってるの、境越者さん?」
秋木「あまり、そのネタで触れてほしくないんだけど?」
紫コ「仕方ないよ。事実だから。」
秋木「むむ、今度私のやっている店に来てください。そのまま、店員さん、店長さんという認識に変わると思うので。」
紫コ「なるほど、なるほど。共に生きて帰れるとそう思えるほど簡単な戦い?」
秋木「理想を語って生きてきたので、これも理想です。傷つけますけど不殺主義ですから。」
すると紫コは途端に姿が見えなくなる。
秋木は何も動揺せずに続ける。
秋木「縁。出力、上方修正。」
秋木は何もないところでよけはじめる、ものがあるのか攻撃か。
そう秋木は冷静に紫コがもう一人の仲間を起こしている事を知っているが特段気にしていない。
基本的にかわし続けて特にこの三十秒間は何も変わらないうえに秋木も落ち着いている。ドッチボールで残り一人という状況はかなりの緊張があるし、飛んでくる球も見えないというならほぼ詰みだ。

 そして秋木は何か整ったかのように息を吐く。
そして秋木はチョキを出す。
秋木「テクニカル、フォーミング」
気づいた時にはまたまた二人が姿を現す。
それも互いに傷ついているわけだ。
秋木はほっとしたかのように歩んでいく…少し何かに気づいたかのように離れようするが
黒い服の女が続ける。
女性「一つだけ油断したな。」
秋木の腹から血を流す、ゆっくりと流れてゆくのだが、落ち着いてる。
秋木「あらら、やらかしましたね。しかし決着です。」
手のヒラを二人に見せて唱える。
秋木「風よ。」
二人は回避をしようとするがいつのまにか足に絡まっていた蔦が邪魔で風に当たる。
穏やかな風なのだが二人にとっては眠気を誘うものであった。
そのまま眠るのである。

※なんなのか分からないと思われるのでここで解説

秋木「縁(えにし)、その瞳に映るは。地に這う同胞よ。共に数分、能を無に帰します!」
その言葉を唱えると、手のひらの先に黒い服を着た女性が急遽として出現する。

(この部分は秋木の能力、多数能力所持系のの一つの表現で能力を打ち消すことをしています。
打ち消す能力自体は秋木本人が元々知りえた魔法ともいえるものだ)


神亡と蒼炉が崩れ落ち動かなくなる。
(紫コの能力によって寝ていたという事実に変えられたため二人は死んでません)


紫コ「1、修羅。」
(あのーこれはーさぁ煽りです。)

地面から植物が生えてくるもののすぐに引っ込む。
(秋木の能力で本来は植物系がメインでした。)

するとすぐに秋木が後方へ下がる。
(接触しようとして能力で一瞬だけ接触範囲を広めていた。)

秋木は紫コの女に指を指す、
(秋木の標準攻撃で、見えないレーザーを撃っていると思ってください。火力を必要としない戦いを想定した動きです。)

紫コは瞬時に気づいたかのようにかわすも肩から穴が空いて血を多めに吹く。
しかしながら刹那の間においてその肩の穴はなくなる。
(しかしながら彼女の能力が改変を行う為に回復をします)

秋木「縁。出力、上方修正。」
秋木は何もないところでよけはじめる、ものがあるのか攻撃か。
(秋木が普段の力の半分ほどで戦っていたんですけどそれの出力をあげて相手がどんな攻撃をするのか予測して回避をしてます。)


そして秋木はチョキを出す。
秋木「テクニカル、フォーミング」
気づいた時にはまたまた二人が姿を現す。
それも互いに傷ついているわけだ。
(これは標準攻撃の発展版、二つ出す奴と追尾性能を加えたものです)


秋木の腹から血を流す、ゆっくりと流れてゆくのだが、落ち着いてる。
秋木「あらら、やらかしましたね。しかし決着です。」
(これは黒い服の女の方に隠す能力を使った銃弾による発砲です。秋木の基準では大ダメージではなく、痛覚も耐えれるほどです。普通だったら既に痛くて動けないと思います)

手のヒラを二人に見せて唱える。
秋木「風よ。」
二人は回避をしようとするがいつのまにか足に絡まっていた蔦が邪魔で風に当たる。
穏やかな風なのだが二人にとっては眠気を誘うものであった。
そのまま眠る。
(秋木が傷口に対して睡眠効果のあるものを流しています)

という感じです。

落ち着いた秋木は蒼炉と神亡に近づいて起こす。
秋木「起きてくださいー。」
二人は目を覚ましたようで立ち上がる。
神亡「え?寝てたんですか?」
秋木「うん、敵によってね。」
蒼炉「……紫の女、やろうと思えば死んでたよな?」
秋木「殺意がないかもしれませんね。」
神亡「…色んな人がいますね。」
蒼炉「じゃあ行くからな。」
秋木「待ってください。縛っておきます。」
神亡「縛るの意味あるんですか?」
秋木「まぁ縛ることは意味ないですね、でも合図にはなるので。」
そう言い縛り終えてから三人は下まで潜ってゆく。


北幽そうそれは圧倒的なパーフェクトゲームのように風子の攻撃を全て避ける。
すぅふぅーー。
止まる気配のない猛攻であろうとも落ち着いた雰囲気にゆっくりと回避する、予測で空気砲とか放つも余裕そうだ。
しかし北幽はしばらくすると、察したかのように指を鳴らす。
北幽「それじゃあ、そろそろ風子さんとはお別れね。」
風子「やるってわけね。」
北幽「そう。さようなら」
風子は北幽から距離を保ちながら遠距離攻撃をしていたが急遽として北幽に引力があるかのように引っ張られる。
近くまでくると北幽が風子の腹を早めに殴り腕を掴みぶん投げる。
北幽「生成、地は身。」
その発言をして人差し指が光って風子へとヒットする。
北幽「詰みね。」
風子は立ちあがろうとするものの四肢が地面と離れられない。
風子「いや、まだいける。」
風子の腹の上から渦の風を発生させ、自身に風を纏わせ地面に離れずとも移動をしはじめる。
風子「やはり、手足が地面に離れないだけで固定ではないということだな。」
風子は風を使い周りに置いてあるものを巻き込んで北幽に攻撃を仕掛けるがなんか避ける。
北幽「時間稼ぎ?そんなの意味ある?」
風子「あるじゃない。」
風子は次第に体から覚えのない傷口で血を吹き始める。
風子「うぉおおぉぉ!」
北幽「既に勝敗はついている能力付与のハメに死んでいくのよ。」
風子「ふぅーふぅー。しかし引き分けってなぁ。」
北幽「どうゆうこと?」
風子「北幽を一対一で解決ができると私はそこまでの傲慢はない。いつのまにかというやつだ。」
北幽は周りを見回し、下の方へと…つまりは地面を見てみると北幽はため息がでる。
北幽「風子、大扉、やってくれたわね。」
北幽の見えるその情報とは、下にある情報即ち暗都がある。
しかし北幽が下の方へと見た時に暗都はなかったのである。
その情報を手に入れたその時に北幽の頭では既に誰がやったか、把握したのである。大扉が能力による扉と扉の間の空間にいつのまにか北幽は入っていたのである。
風子「下手に出ようとしない方がいい。ふぅちゃんの他に花鳥ちゃんがいるということだけ念頭に入れるんだ。帰りたければね。」
北幽「出れないことはない。」
風子「………じゃあ出ればいいじゃない。」
北幽「そんなことはしないわ、ここに閉じ込めるのはある種の忠告と、受け取った。全てにおいて自己解決ができる私にも誇りある弱点というものがある。」
風子「弱点が誇り?」
北幽「必要な方。つまりは大事な人ができた地点で人質として機能はしてしまう。」
風子「紅目のこと?」
北幽「そう。」
風子「情がうつったのか?」
北幽「まぁね。私も人間、馬鹿なことをしてあの子と遊ぶのは楽しいわ。」
風子「そうか、じゃあ今はどうするつもりで?」
北幽「祈っておく、無事であることに。」
風子「…玲音って本当に必要か?」
北幽「また?……重要よ。先子と躑躅森鶯の手綱なんだから。」
風子「……名前言ってなかったよね。」
北幽「そうね。」


その頃
二宮「よぉ、ずいぶんと集団でかかってきたな?お前の母がいる地点で恨んでた。」
燕「何言っても無駄だと思うけど?」
二宮「……そうかもしれんが言いたい事は言いたい。」
その通りで、もはや言葉は届かない。
玲音はもう一回、燕の方へと撃ち込む。
その間に割って入るのが二宮が黒く帯状の物を出現させ銃弾を防ぐのだが二宮がよろめいて地に膝がつく、その瞬間。狙うかのように藤宮が炎を出して、二宮に追い討ちをかけようとするのだが藤宮はなぜかバックステップし攻撃をやめる。
燕「読んできたわね。藤宮、私を見よ。」
その真意は鶯の存在にある。攻撃を当てるところだったのだがうまく避けられたということである。

そして、能力の発動により、藤宮は燕の方へと向きたくなるが無視をした。
燕「??」
藤宮をよくよくみる燕には驚愕の事実だ、血の涙を流しているのだから。
藤宮「枷が増えるなら燃えてなくなれ。」
よくよく見れば灰を流している。
燕「え、え?」
藤宮は体こそ燕の方へと向いてはいるのだが攻撃する方向は二宮に向かって炎を放つ
二宮は引き続きガードをしているが玲音の銃の発砲に合わせて黒色の球体を弾丸にぶつける。
そして玲音の体の中から石がボロボロと出てくるわけだが、余裕そうだ。まだ動く。血は出てたとして動いている。
鶯の姿が見えてきたわけだが目の辺りがひどくぐしょぐしょだ。
その瞬間を待っていたかのように瞬間移動をするそう頭上までの高さから首根っこを締め、鶯を落とそうとするのだが燕が玲音の体ごと集中させ攻撃を停止させる。
この時に藤宮は察するのだ。
今の状態の玲音は雑魚行動しかしないこと、相手の三人の連携によって藤宮と玲音で崩すことは長期戦を強いること。
そして1on1に持ち込んだ場合において強さは鶯>二宮>燕
という順になりどう考えても剥がしにくいのにめんどくさいというダルさが極めり。
そして逃げるという選択肢も鶯がさせやしないだろう。
しかし幸運なことか、お互いに頑丈で簡単には死なないが、玲音の消耗も激しい、相手はフォローと牽制が盛んなため、つまりは長期戦だ。
しかも相手の援軍がもしかしたら来る場合も考えられる。
すなわち藤宮の思う突破口は雑魚行動している玲音を覚めさす他にない。
そう決定づいた時に玲音が敵との距離をとってまたもや無意味には銃を二宮へと向けて撃ちそうに見えたので玲音に近づきながら敵に向けて左手のヒラを見せて言う。
藤宮「自傷最大。」
すると大火力の炎を放射し、二宮の動きを封鎖させながら玲音の腕を捻って銃を奪う。
藤宮は思いっきり玲音に頭突きをする。
唖然するかのように玲音は藤宮に目を向けて敵意が湧きそうなその間に発言をする。
藤宮「なぁおい!意識してやらんと突破できんぞ!脳死すんな!」
その言葉を言い切ると藤宮の左腕は限界に達したのか灰になり、炎の放射は止まる。
やがてその灰は藤宮の腕と目に集約し修復が始まる。

そしてその藤宮の言葉に玲音はというと。
??「目を覚まして…ショックなのは分かります。ですが、あなたには他の友のためにも動かなければなりません。地上から新たにきた反応…小雨真琴がきています。」
玲音「………私はどうすればいい?あの子は私を裏切った…しかし何故泣いて?」
??「バレたのでしょう、私の存在に…つまり老妙に。」
玲音「…何か隠していることあるの?」
老妙「いや、隠し事はない。私は繁殖を目的としている。それ以外にない。」
玲音「ならば…殺しはしない‥半殺し程度でいい?」
老妙「決めるのは私達だ。その意見、勿論いい。」
目を開けて普通の目へと戻る玲音。次第に体の損傷は消えてゆく。
老妙「一つ伝える。これ以上被害を被ると死の淵まで近い、ゆめゆめ忘れないこと。」
頭の中に木霊するその声を聞いた後に自身の持ち物に青い枝を取り出して藤宮に言う。
玲音「拳銃返して。」
藤宮「…戻ったか?」
玲音「私は正気よ。」
炎で牽制している片腕とは反対側から拳銃を玲音に向かって下投げする。
そのまま受け取って、玲音は藤宮を見る。
玲音「消費が激しいけど分断させる。宮くらいどうにかできるでしょ。」
藤宮「あぁ。」
玲音は黒い帯状の方向へと駆けてゆくと同時に藤宮は炎を止め。
その隙を見て鶯が無視された状態で藤宮に向かって石を投げるが藤宮はまたもや読んで回避をする。
二宮は玲音が近づくことを察知し帯状の物を解除し黒い物体を飛ばし。玲音へと当てようとするのだが、途端に消えて気がついたら二宮は別のところへ立っていた。そしてその対面に藤宮が立っている。
二宮「は?玲音の瞬間移動が復活したのか?」
藤宮は黙って炎を放射しているが二宮は流石に慣れたのか帯状の物を出さずに後ろに下がりながら黒い物体が素早く飛んで炎を放射するところ…即ち片腕へと当てる。
当たった腕は侵食するかのように黒く変色してゆく。
藤宮は落ち着いてその当たった腕を燃やしてゆき引きちぎり腕を二宮に投げるが回避をする。
二宮「ふん。死なないからといって諦めた方がいいな二回目の諦めを。」
藤宮「勝ったつもり?一回目が上手くいったから今回もいけると?」
二宮「負け惜しみか?」
藤宮「いや、違う。じゃあ一つなんで私が今回勝ったかについて説明をすると、1回目では控えていた、私は人間の道、道徳とかの心で挑んで脱出を目論んでいたものの玲音の事をみると、あっこれは必死にする事なんだ、真剣な態度が必要だと思ったからよ。」
二宮「??…まだ決まってないだろうがぁ!」
藤宮「残念。話をする時ってビフォーかアフター。そして…」
二宮の背中は燃えていた皮膚が溶ける程の温度で急遽燃えている。
藤宮「時間稼ぎ。」
二宮は思った、腕か、腕にはまだ炎を出す余力があると。
藤宮は残してあった片腕を灰にさせて体の方へと復活させて二宮を思いっきりぶん殴り気絶させる。
藤宮「ふぅー。」

少し前に巻き戻す。
二宮が途端に消えた後に藤宮が消えたその時に玲音が燕に見える位置へと立つ。
玲音は燕の方向へと集中をする。
玲音「燕。話をしようじゃあないの。」
燕「………?時間稼ぎでしょ。」
玲音「そう。」
燕「なら。」
玲音は余裕そうに回避を始める。
玲音「貴女は厄介じゃあないの。鶯よ。鶯。今の私では殺す方法以外思いつかないもの。」
燕「?殺してでも逃げないと、いつまでも終わりのないじゃない?」
玲音「二人はここで拘束しないと意味がないなぁ。鶯。話をしよう。」
素直に出てきて鶯だが涙が酷くてなんなら鼻水を出す始末。
玲音「出てきたわね。ほら。」
玲音は鶯に向けてハンカチをそっと投げて受け取る鶯。
拭いても拭いても、拭えてないその涙腺に玲音は呆れているのか安堵か、息を吐く。
玲音「覚悟してなさすぎない?覚悟してからするもんでしょ?……まぁ既に私は一デスしたけどね。」
鶯はやがて咳き込んでしまうので玲音はペットボトルに入っている水を差し出す。
鶯は水を飲む、落ち着きを取り戻すようにゆっくりと。
玲音「ストレスか。重圧。それは私にとっても辛い。鶯。」
鶯は大粒の涙を流してもはや何も言えない。
するとだんだんと鶯はよろめいて倒れこむ。
すぐさまに反応するのは姉である燕だ。
燕「うぐいす!!」
玲音「最初から言っている。」
燕は鶯に触れると眠っていることに気づく。
玲音「即効性の睡眠薬。そう無力化をした。彼女はとてつもなく倒すのが困難なの……だから私の信用値を利用してもらった。彼女の心がまだ成熟していないから。私の役割を最後まで意識をしていなかったそれが鶯の敗因。」
燕「…敬愛する人を殺すことの覚悟なんて、すぐにはできないでしょ?」
玲音「?私はそうは思わない。理由できるものは利用して危険な芽は摘むし。友達だとして踏ん切りはすぐにしないと…私は…」
燕「うるせぇ!あんたは妹の気持ちを踏みにじった!」
目と目を合わせても余裕なのか玲音は燕をガン見だ。
燕「これは貴女の死の祝福、追尾!」
燕は懐からナイフを取り出し明後日の方向へと投げる。
玲音はナイフを避けるまでもない方向へと見て概ね、無理に曲がってくることは燕の発言から察する。
実際に無理に曲がる、玲音に重力があるかのように追尾する。
それでいてもそんな早くないので二、三歩ずれて避ける。
すると軌道修正を即座に行われてこのまま何もしないと心臓に当たる。
仕方ないので瞬間移動をする。
瞬間移動した移動先に既に軌道修正をされていて玲音は少し感心をする。
玲音の考えることはこの数少ない情報で考える。
燕自身が基本的に棒立ちで警戒してることから戦闘経験はゼロに等しいのかもしれない。追撃もない。つまりは発想を膨らませた立ち回りだと。一つに攻撃を集中をしている。
飛び道具の警戒をしている可能性があり、銃で発砲した場合銃弾が追尾の仲間に増えたら元も子もないだろうと。
そして軌道修正力の強さから壁を利用すればOKとかないだろうと。
集中をしろ。
もし軌道上に燕がいても回避されるだろう。
玲音「?可能か」
玲音「まずは躊躇いは無くす。」
玲音は燕へと接近する。青い木の枝を振りかざせと望む声に対して叶える。燕はバックスステップを、踏む。
投擲だ。
咄嗟のことに燕はブリッジをして木の枝をかわすも玲音の接近は許すことになるが、ナイフの追尾が迫る。
すぐに蹴りを入れてワープをする、燕はよろめにながら立ち上がる。
燕「……うぅ、やはりエネルギーを吸収する系なのね。」
燕「うわ!」
燕は何か驚いているようだ。少しだけ呼吸が荒くなる。
燕「去れ!」
玲音「?」
燕は玲音の方に向いていない。
そこになんの拍子か、女の子が現る。
玲音はそのものに対して言ってるものと納得する。
女の子「え?迎えになんて来てないよ?遊びに来ただけ。」
しゃあ!!!!来た!!!
これだよこれ。これを待っていたんだよ。
気の気ままに別れた血筋が沸々と茹蛸になって校長のままテメェのことを知らない!
許さじことをする!!!!

……すいません。興奮してました。

燕「…貴女でしたか。…それよりもこの方達は?」
意味不明なことを発言をする燕に困惑しているのか、様子見をしている。
女の子「うーん?なんだろうね。」
燕「存じ上げないのですね。」
女の子「チクチクゥ!まぁ別に教える気がないんだよね。」
ぞくぞくぅ!
燕「……え?」
女の子「私は単なる流浪者だからね。」
ギャァ目が焼かれるぅぅ。
燕「取引でも応じないと?」
女の子「無意味は無意味ですか?ってことでしょ。」
1=1を証明したよ賢。
燕「?」
全く意味がわからない会話に頭のいかれた燕を見て玲音は女の子に声をかける。
玲音「あの、そこの少女。」
女の子「ん?私に話を振ってる?」
玲音「そう、貴女に聞きたいけど聞いていいのかな?」
女の子「すばらしい、私の方へと合わせているでしょ?いいよ聞きたいことを答えられる範囲ならね。」
ご進言ぞ。貴重に脳に保管せよ白昼玲音。
玲音「貴女は敵とか味方とかの単純な立ち位置じゃあないんでしょ?」
女の子「すばらしい、その勘は受け継いでいるのね。」
玲音「ありがと、でも流石に勘とか推察ではわからないものはあるわ、名前とかここに何しに来たのか。」
女の子「うーん。名前はちょっと今ここでは言わないでおこうかな、知るのは罪が目を開くその時まで伏せておくよ、どうせいい情報じゃない……でもなんて呼べばいいのか困るのは重々承知の助だよ。だからね仮にAと名乗るよ。
それでもう一つの、何しに来たのか。それは燕に忠告しに来たの。
死んだ人間が簡単に生き返ることなんて無理ってこと必ず代償は付いてきてそれは飛蚊症のような執着を見せる。たとえ生まれ変わったとしても苦痛は残るのだから。ましては元の体という器にしたら尚更ね。」
……なんとそんな事が。こんな事実があったとは驚きです。

玲音「そう、やはり本当に死んでいたのに蘇生されたのね。」
A「いやー大変だったよー魂は呼べても器を作るのは苦手でさ、代用を探して代用をする。そして遺灰を使う。ゴリ押し感否めないね。」
すごい!さすがA様!
玲音「もしかして、その口ぶりは蘇生させた術師は貴女なの?」
A「うん。燕は必要なんだ。罪の戦いにおいてさ。」
もし、A様が天使というカミングアウトするならば私は狂信してしまうほどの施しをなんて羨ましいんだ燕。
玲音「罪、罪って。重要なのそれ?」
A「世界の敵へとなるからね。潰しておきたい。…なのに身内のどんちゃん騒ぎをしててさ…今思うことがあるの。止めようかなって。」
玲音「どっち側で?」
A「それは村長を止める方だよ。このままでは村長の対抗手段が思いつかないまま詰みそうだ。。」
玲音「……北幽の関係者?」
A「いや、北幽とは知人ではあるけど生みの親であるには違いない。特異点を作った地点でその縁(えん)ができた。その縁で理想を作ろうと努力しているのをここに生まれてきた以上付き合うしかない。」
縁!!縁!繋がり、そう、第三のロード。
玲音「オッケー、じゃあ上に行くしかないわね。」
A「うん。行こうか。」
れっいっとご!
玲音は燕を縛りあげてそのまま藤宮の元へと行く。
藤宮の方へと向かっている途中で藤宮とばったりと出会う。
藤宮「うぉ、早いな。」
玲音「搦手よ。心が未熟な人に対しての有効よ。」
藤宮「確かに、利用しない手はないな。」
A「サイテー。でもわかる。」
藤宮「で?誰なんだ?」
玲音「Aと名乗る気まぐれでこっち側の人よ。」
藤宮「気まぐれであっちになんてありそうだな。」
A「あるに決まってんじゃん、互いにね?」
藤宮「ハハハ、それはそう。」
玲音「えーと、保険で殺しておこうかなぁ?」
藤宮「どうやってだ?」
玲音「永久にちゅーちゅーとか?」
藤宮「死ぬほど時間をかけるつもりか。」

そして
永間「まさかストックか。」
余裕しゃくしゃくな表情な白夜は永間へと近づく。
しかし余裕そうに見えるのはポーカーフェイス実際はかなりの思考をしているのだ。白夜は他の人よりも能力に対しての消耗率が激しい使い方もするし節約したとして普通にごっそり減るのだから持久戦をされると正直しんどいのである。相性も悪いから尚更だ。
白夜(どうしよう、崩し方がわからないし引くに引けない。…参考にするのはこういう時好きな作品から。そうなると…)
白夜は周囲を見たが特に永間と白夜以外にいる気配がない。
白夜(移動済みね。ならば。)
永間にとってはしばらくの間はあまりにも怪しかったのか喋る。
永間「来ないのか?」
白夜「せっかちね。どんな処刑法があるか考えてたの。」
白夜はピースをして呟く。
白夜「ダブル。」
すると途端に永間のいる空間は一瞬でも時が止められる。
もちろん時の停止は永間には効かないものだが一瞬なら動けなくされる。すぐさま永間は動こうと意識を刹那のうちに取り戻し動こうとするが黒い布に包まれているがそれも瞬時に外れる。
しかし永間もこの俊速だろうと隙は隙と警戒し視界が晴れるとそこにはすでに四方に弓矢や鋭利なナイフや槍が飛んでいた。
永間「侵入。」
永間はそう早く発して見えない空気と空気の間へと入ってゆく。見えない領域にだ。
そして、白夜がいたところの背後の方へと永間は出てくるのだがその地点で白夜は見当たらないのである。
永間は察した。相手をしない、いつか強い奴が食い止めことに。
永間「強い奴をこの場で足止めするのも貢献になるが彼女にとってはそうは思わなかったと。……自分で言うのなんだが恥ずかしい…」


そう白夜の目的は食い止めることではなく全開して誰かを倒すことである。
そしてそれは……

夢彩「敵うと?そういうこと桐山さん?」
桐山「やってみないとわからない。」
桐山は二つハサミを取り出して片手ずつ持ち唱える。
桐山「強化。」
そしてその対面に夢彩が槍を取り出す。
夢彩「相変わらず、その戦法なのね。」
桐山「……」
桐山はただ単に攻撃を待っている。
しかし夢彩は攻撃を仕掛けることはないのである。

そしてもう一方のタイマン。
音憂乃「今度こそ死んでもらうよ。」
辰巳「次はない。虚無の子。」
辰巳の周りに雑草が生えはじめ身に纏う。
音憂乃は空中に浮かびはじめて槍を取り出すのである。
そして無数に飛んで見える蚊が辰巳に迫る。
辰巳は雑草から派生して食虫植物を展開して無効化させるがその植物は爆発四散をする。
音憂乃「……使いどきはここかもしれない。」
辰巳「やるのか、面の皮をすぐに剥がしやが……」
そう言いながら静止する。そして口は止まり身動きもできないだろう。
音憂乃は最初はなんだろうと疑問的であったがやがてそれは微笑む。
音憂乃「仕事は終わったの?白夜。」
その言葉を聞いたかのように音憂乃の横並びに立つ。
白夜「申し訳ありません。ストックをかなり消費した上で勝機が見えず敗走しました。
やっつけるのは弱いやつからだと自分にあったやり方を通させていただきました。」
白夜は指でパッチンと鳴らして辰巳を気絶させる。
そしてその言葉聞いていた夢彩と桐山も続けて反応する。
夢彩「何やってるの?永間は厄介なのよ。持久に向いてないとしてもやりよう あったはずよ。」
白夜「我を通しすぎました。申し訳ありません。」
桐山「いい仕事ね。そのまま倒れてくれたらもっとよかった。」
夢彩「それでどうするの?抵抗する?」
桐山「正直いって勝てるはずはないけど。抗うしかないじゃない。北幽の為に。」
桐山は呼吸をする。大きな呼吸。
そして
桐山「強化」
すぐさまに後方へと離れて、手のひらを三人の方へ向け、
桐山「光線」
と言い手のひらから光線を放つのだが三人は避けずとも弾かれる。
弾かれて光線がなくなると同時に白夜と音憂乃が接近し、音憂乃が唱える。
音憂乃「絨毯」
桐山「防御3」
そういい、音憂乃は桐山の上を通り過ぎてその通った軌道の直線上に連続的な爆発が発生する。
しかし桐山は爆発の負傷はなく素通りして白夜の方へ向く。
ハサミを投げる。
ハサミは空中で硬直し、地面へと落ちてゆく。
それでも懐からどこからかハサミをもう一つ取り出す。
後方から気配を感じ横へと4〜5m飛んで少し考えこむ。
桐山(そう白夜の能力には敵わない、桐山のいる空間の時間を止められたら無抵抗へとなるからだ。
しかし消耗も激しいとは思うが使わない手はないそれともまだ戦うことを見据えているのだろうか。とか考えたり。
少なくとも夢彩を落としたい。
夢彩は一番厄介だ。真実を知るという能力を持つ彼女には読み合いにおいて圧勝されてしまう。
だからこそ夢彩は後方で見ているだけなのだ。
完成された配置、すなわち詰みなのである。
諦めたくはないが無事のまま帰ることは叶わない。
……………恐れている。まだまだ覚悟が足りなかった。死ぬという可能性がある戦いの中での覚悟が。)
大きく息を吸い、迫り来る二人に唱えようとすると。
夢彩「フラッシュ、ハサミ。最後私。」
桐山は諦観し唱える。
桐山「閃光」
あたりは目潰しの為のまぶしく光りはじめるが二人は一瞬で目を覆い、被害を抑えて。
飛んでくるハサミは二人の首元に近づくがまたもや地面に垂直に落ちる。
駆け足で夢彩へと向かってそのまま倒れてゆく。
気絶のようだ。
………
夢彩「お疲れ。白夜。…………………………恩義か。智慧の欲か。どっちもか。覚悟が遅かったのが助かった。」
白夜「まだ…いけま…す。」
夢彩「順応は厳しいか。」
白夜「すみませ…ん」
夢彩「無理は…うーん。排除を優先するわ。白夜、ストックは?」
白夜「大丈夫です。残り5つです。」
夢彩「頼んだわ」



氷桜「何がどうなっているんだ?」
ダンボ「もう一人の女でしょ。仕掛けはわからない。しかし何かはしている。」
高「なるほど、そうなると私の全力は死を意味するんだな!」
氷桜「もう、やらない方がいいわね。火力で無視するには時間がかかる。それにそうちゃんのところバトってるし。」
ダンボ「まじでか。」
高「誰があそこに辿り着いていくんだ?」
氷桜「それは探偵だね。」
高「探偵か。」
ダンボ「やばいな。それは想定しているけど。」
氷桜「…そろそろ屠りに行くか。」
三人は紅目の移動先へと辿ってゆく。

警戒しながら構え進んでゆくと
そこに紅目と愛理が構えて待っている。
氷桜「悪いな。永らく眠ってもらうから。」
紅目「……ならば斬ります。」
愛理は少し背後へと下がり、刀を構え始める紅目、そして氷桜達はジリジリと構え始める、特にダンボールの女は右手の拳を胴よりも上に掲げる。
一歩二歩進み抜刀をしながら氷桜に接近して斬りかかる、その迫力に押されるのが人間というものだが、氷桜は怯まずガン見しながら氷を身に纏い一瞬受け止めてから弾いてゆく
紅目は動揺をする、能力の不発それはつまり条件がそろわなかったということになるのだろう、考えられるのは相手側の躊躇のなさ。まっすぐの瞳が無効化したのである。
ダンボールの女が準備完了したので、手のひらから光弾を出す直前になり氷桜が後方へと瞬時に下がる。
発射してすぐに糸を伝うように光弾は動いてゆく。
その様子に愛理は残念そうな顔へとなる。
そして伝ったその先でぬいぐるみが置いてあったのだがそれが消滅する。
ダンボ「厄介だなぁ。火力だけでやってたら今度は自爆してたなぁ。惜しいな貴方達はね?」
高「準備完了。」
ダンボ「じゃあ、放て。」
その目を焼くほどの光量の高い光弾が背の高い女性が手のひらに出現し、それは二人に向けて放たれ、着弾する前に消失をする。
高「え?なぜ?」
そうそれは紅目達と氷桜の間に時空の歪みが発生しそしてその間から少女が足から侵入…渡ってくるのである。見覚えもあるその方こそ永間なのである。
永間「こんちにはみなさん。」
氷桜ら三人達はめんどくさそうな表情をする。
氷桜「あら、貴女の相手はどうなった?」
永間「えーと、逃げまして。ぼーっとはできないんでここに来ましたよ。」
ダンボ「なんと……放棄か。」
高「勝機ある?」
氷桜「なんとかなるでしょ!…って簡単に言えないな。」
ダンボ「だからといって諦めたりしたらダメでしょ。」
氷桜「うん。」

永間「作戦タイムですか、時間をかけていいんですか?」
氷桜「………回避系ってずるいじゃん。」
永間「ふふ、可愛らしいですね。」
高「……仕方ない、リン、避難させて」
そう言われたダンボールを被った者が答える。
リン「分かった。くすぶるなら決着をね。頼んだわ雲雀。」
永間は黙ってリンの方へ攻撃を仕掛ける。しかしそれは皆が気づかない。
彼女の攻撃方法は指定した空間を真っ黒に変色させて消滅させるか他の空間へと転送するという方法がある。
リンの右足の骨を転送し姿勢が崩れ、その隙で永間は消える。
肉しか無い右足を気にせず会話ができないことに悔やまれるが拳を握りブラックホールを生成し吸い込まれるようにリンと氷桜が消える。
その隙に雲雀は手のひらをまるで片手が銃のように構えて目が焼けるほど光量を放つ
そして紅目が雲雀に斬りにかかる。そのまま斬れるのだが、紅目は愛理の糸に引っ張られ後方が広い方面へと移動を開始する。
そしてその斬られた雲雀から爆発と爆風が発生する。
愛理と紅目の二人は雲雀の方面に糸の壁を出現させ衝撃の緩和を狙う、その結果としては二人はこの空間の壁まで吹っ飛ぶほどである。
つまりは背中に大打撃を受けるしかないのだ。二人は這いつくばろうとするもカタツムリ並みの遅さである。
そしてこの爆発がこの空間の半分ほどを壊すほどでそれが原因でこの階層は崩壊が始まる。そんな時に永間が舞い戻り。愛理と紅目と気絶で済んでいる雲雀がこの空間から消える。


玲音達は進むために階段を使って登ってゆくのだが先頭を歩く玲音は階段の広場に入った瞬間、異変が起こる。
それは後ろには最初から誰もいなかったかのように、何もない。
ただ一人この空間に残されただけのようだ。
玲音「………厄介」
階段を黙々と登り始め、ただ考えるのをやめる。
十階分かそれ以上登るが出口となる扉はない。何も書いてないこの階段の広場でただ登ることを徹するべきかもしれない
五階分さらに進んでいると扉がある。扉だ。
その扉は触れることもなく開く。
開くとその扉の先、その世界が侵食するかのように階段の広場はただの白い壁の虚無の空間へと変貌してゆく。
そしてそこには偉そうに王座の椅子に座っている、村長がいた。
玲音「そ…いや、大扉封奇!私を殺す理由は何?」
封奇「察しついてるだろうに、ド低脳なのか?」
玲音「短絡ね。察してる察してないということだけではないの。聞きたいという理由なのだけど?」
封奇「聞きたい、そう。そうね。貴女は白昼家に生まれたのが運の尽きだったのよ。」
玲音「ふーん。」
封奇「そうね、昔の話をさせてもらうわ。だいたい江戸後期から明治あたりの時ね。その頃には結界町なんてものはなかった。
しかし妖怪として生きる者共にとってはそれは残酷なものだ。退治する対象となり、数は減るし、新しくできる存在は減少を辿る。そして生き残りは肩身も狭い。
だからこそ作りたかったの結界町を。作る計画は順調だった。
しかし力があるからといって人手は足りない、事件が起きたら一体誰が解決するといったら、手の空いている人が必要だった。
そこで製作者はチーム一団で人間なのに能力を持つ人と戦って勝ち。そのまま犬のように飼うことにしたの、それが白昼家。
ここまで言えば後はわかるでしょ。庭で飼っていて首輪を外して飼うなんてせずにやっていたつもりが出ようとする。出たらいったい誰がこの町の守護者となる?貴女の母だけがここにいつまでも守護するとでも?」
玲音「はやとちりなんじゃない?私が出たとしてそれは一時期の話、最終的に戻るつもりよ。」
封奇「ダメだ、一度でも出たら外の世界の楽しさを知る。この町ではできない娯楽を知ってしまうといずれ蔑ろにされるだろう。特に白昼家は飼い犬になる契約を先祖がしたんだ取り返しもつかないことなんだよ。お陰で裕福なくら………そういえばなんで貴女の母は外食の頻度が少ない?今まで白昼家とは違うな。食生活も変だったような。」
玲音「知らないわ、どうせ、ここに私は生きていれないのでしょ?」
封奇「……そうだな。気にすることよりも今は重要なことがあるな。一人にしないと勝ちにくい。そろそろ君は死んでもらう。」
玲音は瞬時に拳銃を取り出して発砲するも封奇の前に扉が出現して、玲音の目の前に扉が出現してカウンターとして利用する。
片方の枝を使い軌道を逸らす。
少し封奇へと近づいてゆき銃をしまい枝を両手持ちにする。
玲音「いちぃー」
意味はわからない。しかし封奇に何か変化を感じる。少し怠い。
気を変え大きな扉を出現をさせ、すぐに開ける球体の大岩がごろごろと転がり玲音の方向へと進んでゆく、瞬間移動して回避をする。
すると移動先に向けて封奇が猟銃で発砲をして腹部へと命中する。
玲音「回復はしない」
封奇「?一体誰に言ってるの?」
玲音「私、自身に。」
瞬間移動を開始し封奇の背後へと回る。
封奇は扉を即座に展開して距離を開ける、玲音がその瞬間を今度はこっちが予測して拳銃を構える。
封奇はそれも予測し、弾道上に扉を開ける。
しかし封奇は背中へと弾丸が当たる。
腹から血を流し、玲音の高度な戦闘には驚いた。
撃った刹那に瞬間移動をさせて当てるという、常人にはもちろんできないが計算しないと当てるのも困難なことだ。
封奇「くぅー。」
瞬間移動させて銃を手元に戻す玲音は構え直す。
玲音「殺すつもりはないし……なんなら余力もあるでしょ。抗う?」
封奇「黙れ黙れ黙れ!!!」
大きな扉が開いてゆく、それと同時に波のように雪崩れ込んでくる封奇の顔をする者たち。数百人が見えるなかでナイフか拳銃を持つ集団が一斉に玲音の方向へ向かう。
そして本物である封奇は既に姿を消していた。
まぁまず近いやつから発砲してゆき一人を殺す。しかしきりはなさそうだ次々と撃ってゆきリロードする。
全弾別々に命中し崩れ落ちるが、相手側からも容赦なく発砲が始まる、避けるのに問題は今のところないがそのうち詰みそうではある。
そこに空間の間から出現するものあり。
その名も永間。
すぐさまに集団の封奇のいるところが変色してやがて黒色になり空間が弾ける。
つられるように大半の者たちは四散する、あたりに静寂につつまれる。
玲音「……誰?」
永間「……こんにちは玲音。私は永間、君を救出しにきたんだ。」
玲音「なるほど……助かったわ、ありがとう。…私はさっさと合流したいのだけど藤宮さんのところに行きたくて…そのどうすれば?」
永間「じゃあ私の手を握ってくれる?」
玲音「能力ね。」
永間「そ。」
普通に信じて手を握る。永間が一歩前へ進んでゆくとただ白い空間へと入ってゆく。
そうここに藤宮がいる。そして小雨、卯月、紅目、愛理、赤城、辰巳、桐山、蒼炉、秋木、神亡、長谷部、それと玲音の母(先子)もそこで待っていた。
後は相手側から
廿楽、山畠、間宮、賽、雲雀、天倉、戌咲、燕、鶯、二宮達が縛られながらもこの空間にはいる。抵抗もする気はないようだ。
玲音「た、ただい……」
駆け寄るのは小雨と先子であった。先子が玲音をきつく抱きしめる。
玲音「いだぁ!!!母さん、人前!!離して!」
先子「やってくれたなぁぁ、え?」
小雨「玲音のお母さん、一旦落ち着きましょ?玲音の体から変な音が聞こえますから。ね?」
離しかたにはそれぞれあるが背負い投げでの離し方は玲音にとっての珍しい出来事である。
先子「……玲音。私は玲音だけなんだこの世に立つ理由だ。だからもし玲音がたとえ地獄に落ちるような悪事をしたとしても私は否定しない。したいものを沢山するといい。むしろしたくないものはするな、後悔するぞ。」
玲音「ならこの背負い投げは何?」
先子「…ほっとしたから投げたくなった。」
玲音「怪我とかしてるんだから労わってくれない?」
先子「回復してるんだろ?知ってんぜ、これとか関わってるんだろ。」
首に下げていた青い色木片を樹脂で閉じ込めたペンダントを見せる。
玲音「まぁ。そうね。私の…幹。」
先子「……そうか……。」
少し曇る表情を見せる先子がいる、それは刹那なる決意の顔も浮かべ話題を変える。
先子「玲音、どうするよ?これから。逃亡の生活か?このままでは穏やかな状態ではないぞ。」
玲音「和解とか、してみたいとは思う。戦闘は面倒だから。」
先子「まぁ無理だな。飼主は飼い犬が噛んできたら不快と思うのが自然だ。躾を考えたり排除を視野にするのがあいつのすることだ。つまりは闘争を一旦するほかない。」
実はとある言葉で反応する女子がおる。しかし少し恥じて元に戻る
玲音「そう。なら。どうしよう?正面から全員で?」
先子「駄目だな相手の勝つ余地を残さないとどうなるか、それは盤外戦術をとられる。すると人質をとるルートを使われる。例えば飼主という男を殺しに行くとか?」
そのワードは会話に入るしかないものが勢いよく入ってゆく。
愛理「そう。やはり村長は外道な悪鬼羅刹どもなのね。」
玲音「愛理ができそうなことというと…。わからない。」
愛理「それはそうよ。言ってないし。飛び道具の軌道を変えさせられる。目の前に壁を生成するぐらいしかないわね。」
玲音「意外と相性いいのかもしれない。」
愛理「??暴力女じゃなかった?」
玲音「唐突ね。最近の流行りは拳銃よ。拳銃。」
愛理「……殺意に目覚めた?」
玲音「それは生まれつき。ちょうど鮮血で心臓の模写をするために不足気味で解決できそうで助かったわ。」
愛理「うわー、怖くて怖くて関わらない方がいいかも。」
愛理は静かに小雨のほうへ隠れる。
小雨「おいおい、脱線か?」
玲音「まぁいいじゃない。穏やかなことを言わないから。答えは距離よ距離、近接も重要だけど選択肢として中距離が戦略を増やすの。」
小雨「はは、そのうちスナイパーとか使いそうだな。」
玲音「スナイパー?…って、えーとなんだっけ?拳銃、竹槍……」
愛理「武器ローラー……」
玲音「スコップ、ロードローラー、木材、ヴァイパー…」
愛理「もはや武器か怪しい。」
小雨「そういえば、あんまり言わなかったな。遠距離の銃なんだ。」
玲音「…あ、!砲撃!」
小雨「規模が違う。対人だ。」
小雨が懐から紙を取り出しそこそこ上手いスナイパーライフルの絵を描いたのを見る。
玲音「ほう、結構射程はあるわけ?」
小雨「1キロぐらいかな?」
玲音「え?すごいわね。」
小雨「今描いたのはボルトアクションの奴。弾こめて撃って弾を排出を手動でする奴。」
玲音「なるほど。じゃあそれ以外もあるわけ?」
小雨「まぁあるけどなんて呼称してるかは知らないな」
先子「……本題に戻そうか。」
玲音「ごめん。……じゃあ数人で行くことに?」
先子「そうだな。少なくともこの場にいない敵陣営がいるからな。その時を想定をして動くことになる。」
玲音「……氷桜、白夜、夢彩、音憂乃、封奇、花鳥、」
愛理「それともう一人ダンボールを被った子がいた。」
玲音「…っ計七人?」
先子「そうだな。」
玲音「7vs7がいいのかもしれないわね。」
先子「となるとまず思いつく限りは私、娘、蒼炉、神亡、秋木、藤宮だな。あと一人は悩ましいな。」
秋木「先子さん。ごめんなさい治療に専念させてください。」
藤宮「私もちょっと、火力に自信がない。自傷をしてな、自己回復が間に合ってないんだ。」
小雨「あ、あの。私にやらせてください。戦闘向きの能力は少ないですけど。元気バリビリなんで。」
先子「分かった。小雨、がんばろうな。」
玲音「後は二人ね。……永間は?」
先子「永間がもし死んだら基本的に未来永劫ここから抜けられなくなるからな。お互いに意識して殺してないだけ。玲音以外意識してやってるだけ。」
玲音「なるほどねぇ………Aってそういえばどこに行った?」
先子「そんなやつ知らない。」
その話は知る奴が答えるのが礼儀よな。
藤宮「あの人は気が付いてたらいなくなってた。」
玲音「……」
よくわからない奴だった、あんまり言葉は交わしてないがいたなぁーくらいには認知していたからこそ疑問だろう。無言の間、話す人たちを見ずにそっぽむいてみると少しの妙案が浮かぶのである。
玲音「あとは二人はうーんまずは……卯月、行ける?」
卯月「まぁいけなくもない。いきますよ。」
それから、それから
玲音「残る一人は……鶯ね。鶯。」
まぁまず、場は凍る。信用がない奴を。殺そうとした奴を選ぶのは感情的にどうなんだ…となるような提案だ。
先子「…戦闘の強さは充分にわかる、恐ろしい相手だよな。しかし彼女の心はぐちゃぐちゃだ。内面の整理はできていないだろう。まずは寝返りした上で迷いなく戦うことができるのかというのが課題だな。」
実は捕まっていた人には猿轡というもので発言権を奪っていたのだが玲音は鶯のだけを外す。
鶯は玲音の事をまっすぐ見ている。
玲音「私は使命ができた。そう、私の存在をばら撒くかのような事をする。それは私。強く光る生物の野望は眩しく惹かれて脳は焼かれる。それも私。鶯は?真実と善良性に従って自身の思惑と反対のことをするのって……心は死んでいくだけ。生きるのを続けるのなら決めるのは社会性という固定概念とした常識は手枷と思う。鶯はどうしたい?」
鶯は涙を流す、耐えられずにいたのだ。
鶯「わ、わたぢぃ。玲音がいぎっていないとヤ!どぅああぁ!!ずぎずきぃぃぃぃぃ!うぅぅぅ。」
玲音「落ち着きなさいよ…」
落ち着きを取り戻すのに数分とかかった。
鶯「…(鼻水をすする音)ワタシ、玲音の味方でいたい。」
玲音「ありがとう。」



撃たれた部分から血を流して歯をくいしばる。痛みよりも狂犬病にかかった犬風情に噛まれるような屈辱である。
死へと向かうような何か、周りに残った人たちで固めて紅目の屋敷の庭にいる。
そして今、銃弾が肉塊へと変え止血する。
花鳥「終わりました。」
封奇「どうも。」
また人が死んだと解釈できなくもない。体内に埋まった銃弾を人間の細胞へと変えたのだ。
氷桜「村長。人数差で敗北ですね。」
リン「言ってやんな。まさか天倉が敗れるのとは思わなんだ。」
白夜「賽仁亥さんを見つけられてますし…」
夢彩「先子と秋木。それと北幽がいる地点で人質戦法以外ゴミと化すからね。意外とお互いにストッパーをかけたり、ためらいが見える。死者はゼロ……まぁ、仕方ないものね。私達も桐山を殺す理由なんてない。」
音憂乃「……遠慮ないねお姉ちゃん。」
夢彩「遠慮で勝利は導くことはない。」
音憂乃(あの男に会いたいものの削除を優先しているから冷たく言ってそー。)
夢彩「音憂乃、最近はおやつは無しの方が良さそうね。体重に気をつけなさい。少しでも体重が増えると痩せる努力を目指す思考があるからね。」
音憂乃「う…うん。」
音憂乃(何も言えないな。)
氷桜「え、毎日、かき氷食ってる私もダイエット地獄に落ちる?」
夢彩「毎日八寒地獄にいる子だからいいんじゃない?」
氷桜「そう?ならよかったぁ。冷たい方でむしろ極楽浄土ってね!」
封奇「緊張感が全くないのね。こんなにも屈辱の中でその掛け合い。沸騰しそう。」
氷桜「なあなあ、村長。年小の私よりも心が未熟すぎない?」
封奇「悪い?自然生成体。」
氷桜「村長の器を感じれないよね!まぁ私の思う偶像にしかすぎないけどさ?」
封奇「あっそう。。」
あーそんな話に割り込む者が来る。
玲音「そもそも敷地から出ようとするものを殺そうとしてる地点で人として終わってるし人間の形をしたナニカがソウルレスのまま何百年生きてきちゃったってだけじゃない?」
玲音は封奇の展開する蒸気機関車に轢かれて死亡する。
しかし封奇の後ろへと立っている。
玲音「よぉゴミ。死ぬって痛いんだよ。私が今。ほぼ不死身でよかった良かった。」
玲音の体と意識は硬直し、その空間に大量の刀が玲音に向かって降り注ぐ。
血と共に散ってゆく身体だが玲音は涅槃像のような姿勢で冷ややかな目で見ている。
玲音「白夜、挨拶は1kill?。野蛮ね。その調子で箱の住人を殺せよ。飼い犬ならずに。」
頭が爆発する。
音憂乃は後ろからハグをされている。
玲音「いい?爆発死体はグロいの。 」
凍って死亡。
普通に氷桜はぶん殴られる。
玲音「何やってるの?冷たいのはダメって言ってるでしょ!」
槍が突き刺さる。
夢彩の頭を撫でる。
玲音「見るものを信じていいねぇ。」
そしてブラックホールに飲み込まれてゆくが平然と玲音はリンの胸を触る。
玲音「……っちそっちの勝ちね。」
ここで花鳥が攻撃を仕掛けると思いきや問いかける。
花鳥「玲音ではないだろ?」
他の六人は理解していない、特に夢彩に関してはふざけているのかと思うくらいだ。
玲音?「あ〜?バレた?」
玲音であった姿が段々と溶けてゆくと共に空間の隙間から玲音陣営七人が目の前へと現る。
そのものはAと名乗った妖怪である。
A「やっぱりダメダメの良識のなさ。仕掛けてあってよかった。ほらそのでこに。」
何気なくおでこを見えるようにする音憂乃だ。
そこに文字が書いてある。
「玲音に先制攻撃をした場合に限り発動する任意の効果を抵抗しない。」
A「それは契約。血が有れば簡単にできる定義。」
封奇「くっそたれ」
A「わーたしはねさっちゃんって言うんだよほんと─わね。だけどもったいぶった方がおもろいからAって言うんだよ、おかしな私。」
開示奥義きたーーーーー。
A「発動。」
Aの顔をした人達が突如として現れて庭の周りを囲って立ち尽くす。。
A「ここからは7vs7ノリでハンデとか適当にチャチャ入れとタイマン形式でやってちょ!この人の形のリングから出れるのは決着がつくまで、戦う人以外はリング外にいてもらいますルールの違反はどっちも不可、した場合は能力を上書きするよ。
ちなみに一回は戦うこと。」
そういうと互いに反抗する気はないくらいにおとなしい。さすが!

その最初の候補者は……
封奇「どうするよ…これ。あの妖怪、面倒だわ。」
夢彩「……従うしかない…あの人は私の能力を無効にしているの…」
音憂乃「え!」
白夜「なんと、そんなことが。」
夢彩「屈辱よ。」
激しい動揺に地面に崩れている。
リン「予想外はなんでも起こることだ。絶対はない。この能力にも穴はあるかもしれない。しかしそれは簡単に破れるかも不鮮明だな。」
氷桜「開き直ってやればいいんじゃね?もうこの際、こっちが不利を被っているのは、仕方ないよな!」
花鳥「ひとまず私が行きましょう、不鮮明なうちは参考にはならないですけどひとまず戦闘力のない私が先鋒として勝ち抜きます。」


玲音「暴れてるじゃんAさん。」
先子「あれがさっき言って人か……怪しい縁だなぁ。」
蒼炉「分体がユニークな方向転換とは入り混じっている。」
鶯「きまぐれだね。本当に読めない。」
神亡「さて、いっちょこの問題を片付けますか!…(全然戦ってないし。この一戦だけとは思わなかった…)」
卯月「……頭が痛くなりそう。」
小雨「なぁ、私から行ってもいいか?相手も花鳥だし。私も自信がなくてな。」
玲音「構わないわ。どうあれ信じてるわ小雨。」
小雨「プレシャーを感じるんだが……」
玲音「勝てと言わない。とにかくいい言葉が見つからないから信じる。それだけ。」
小雨「う、…うん。私も今、すごいドキドキして頭が回らない。」
玲音が小雨の肩に手を乗せる。
玲音は静かに頷く、それに釣られるように小雨も同調する。
小雨と花鳥の戦いが始まる。中心地でタイマンを行う。

小雨「なぁ、花鳥。能力の上書きされたら棄権とかするか?」
花鳥「そういえば、敗北条件が不明ですね。地面に顔がついたらとかでいいんじゃない?玲音は殺すとして。」
小雨「聞く方が馬鹿だったな。しかし私は気絶までにしとくよ。そっちの陣営にもいい奴がいることくらい知っている。」
小雨はその言葉を皮切りに自身の髪の毛を懐から取り出す。
大量の毛を取り出す、そしてそれは瞬時に針となる。
小雨「燃えよ。」
髪の毛の針は着火し燃えてゆき後々になるだろう、そうなる前に花鳥へと飛ばす。
燃やさずに残した数本を両手で持つ。
花鳥は飛んできた髪の毛をかわさずに頭をガードし、それ以外はグサグサと刺さり少し燃えるが、燃え広がることはない。
花鳥は懐から「消」と書かれた消しゴムをとりだして。展開する。
花鳥「抹消の消。歴として、文字だけを消すのに退屈だ。」
そのように発言すると、消しゴムはみるみるのうち膨張し人の形を取り始める。やがてそれは衣服を着た少女へと成り行く。
小雨「なぁ、思うのだが、なぜ女性ばっかりに姿を変えさせるんだ?」
花鳥「……イラストレーターとか漫画家とかが創り出すキャラデザをする時、合理と好みがあるはず。だとしたら私は一割の合理と九割
の好みの配合ということ。」
立ち尽くしている花鳥は消に指示をする。
花鳥「戦って。」
そんな会話をして、接近してくる消に小雨は
針で応戦する。右手で殴ろうとしてきたので、少しかわしてブッ刺す、そのまま血を流して痛そうにして手を引っ込める。
消「痛。」

小雨(なんだろう、今まで生み出してきた奴より精錬された動きではないな。素人喧嘩の殴り方でもあるな。弱さを出してメリットを能力に回したのだろうか)
小雨「それもそうか。準備の必要な能力だもんな。」
花鳥「よかったよ。情報屋が相手で分析はピカイチだとして実行に回れるほどではないだろ?」
言ってろって感じで。
消の方へと攻めてゆく感じでデュクシデュクシと刺してゆく。
痛みに耐えられずに引き下がって花鳥の方へ戻る。
消「痛い、痛いよ。」
花鳥「そう、そうだよな。おい、小雨待て。」
小雨「はぁ?」
花鳥「待てよ。淑女だろ?待て。」
小雨「戦闘の最中にいうセリフ?」
花鳥「うるさい馬鹿たれ。待てよ。」
小雨「罵倒しやがって!!」
氷桜「まぁ、待ってよ小雨?」
小雨「………君もか。」
氷桜「モカモカファイヤー!」
小雨はため息を吐いて立ち尽くす。
モカモカファイヤーって何?言っただけ?
花鳥は消に話しかける。
花鳥「ごめん。ごめんな消。君は新品の状態で生まれたばかりなのに酷なことをした。でも。私はやらなければならない。残酷な私だが、やらなければならないんだ。やっていただけるかな?消?」
消「うん。」
花鳥「行け!ゴーゴー!」
消は小雨に行くための勇気を拳で握ってから走り出す。
そしてその消の目の前には花鳥が走る。
小雨は怯まず両手に針を持って構える、先頭に来た花鳥が普通のパンチをかます、素人の動きだ。
小雨は消が攻撃できないように花鳥の腕の下へと内側に入り込んで針で瞬時に刺して、消の方向へ蹴り飛ばし横転させる。
小雨は少しだけ距離をとり、語りかける。
小雨「……なぁもう、降参した方がいいからな。私は次の一手で花鳥を致命傷にするつもりだ。早く決着をつけなければならない。このままだったら長谷部も楽なはずだ。」
花鳥「…‥ダメだ。このままで終われない。」
花鳥は立ち上がって小雨に向かう、構えて待つ姿勢の小雨に対して指パッチンを鳴らす。
小雨の持つ針が変形し肉のようなスライムへとドロドロと溶けてゆく。
小雨「は?」
花鳥「ざまぁ。」
するとここで花鳥は口血を吐く。
花鳥「……うぇ?(咳き込んで喀血する)」
小雨「一つだけ思うことがあるんだ、応用が強い奴が一番強いってね。ワンパターンは読まれる。だからいろんなものを取り組んでゆくいろんな能力を学ぶことってね。」
小雨が語っていると消が迫る、その覚悟を持ち合わせた勢い、小雨にとっては冷静に対処するものであるが突進を仕掛ける。
ここで一つ困りごとが一つ、消に対しては触れたくないというところだ、能力的に考えても絶対に避けるべきだろうしかしながら髪の毛をすぐには用意はできない……
そのことを刹那に思い、少し諦めるしかないと悟る。
突進を小雨は受け止めながら手を伸ばす。
消「タッチ。」
まずは胴体を触り次に両脚に触れる、その瞬間に小雨の体内の血流が止まるつまりは心臓停止が始まりそして脚の操作する感覚の喪失である。
小雨はそこで花鳥の中にあった針を手元に移動させ動かせる腕で消の背中から肺のところに目掛けて針でブッ刺し、消はその瞬間に両腕に手を伸ばそうとするが小雨は頭突きをかます。距離を取らせて針を投げようとしたところで戦闘中の三人が時間停止のような場が固まり、次第に三人は消える。
そしてアナウンスのようにAの声が聞こえる。
A「終了。結果は引き分け。これ以上続ける事は不可能なので長谷部の所に移動しました。さあどんどんと続けよう。二回戦行こう!」

お互いの反応

封奇「……どうにかできないか?」
リン「もはや妖怪の領域を超越している……」
氷桜「まあね、間に入った分体がそこで留めて…さ?」
夢彩「…………」
夢彩の手は透けている。
音憂乃「おん。」
白夜「…(にんまり)」
封奇「次、誰が行く?」
リン「私が行こう。一本取る。」


玲音「小雨……」
思うことといえばその勇敢さを讃える気持ちだろう。あの覚悟は相当のものである。
先子「全うしたな。死んでもない。立派だ。」
蒼炉「圧巻だ。」
神亡「えぇ、そうですね。」
卯月「…」
鶯「玲音……行ってくるね。」
玲音「鶯。…信じてるから。」

リンVS鶯

リン「……思うことあれどただ一つ。席に座れたな。床ではなく、な?」(居場所があるな)
鶯「なにいってるんだが、単純にいえばいいのに…比喩って答えの道をあやふやにして一個という確実性がない。」
すぐさまに風穴を開けられるのはリンだ。もはや早撃ちの感じに鶯はポッケから小石を弾いて能力で透けて肉体に埋め込む…
次の準備をする間に被弾したリンはテレポートをする黒い空間がリンを包み白い空間から出現する。
リン「避けるという点において弱点じゃあないか?」
当てなきゃ意味がないと訴えているのだろう、そう。命中率が高いのは移動能力がない奴には強い。
現在、鶯は二つの無視ができる存在認知をさせない無視と物理の無視である
物理の無視だけを行なっているのは能力のコストが非常にに高い方である。
物理の無視を使うたびに鶯の身体の熱を奪う。
クールタイムとかでなんとかなる場合もある。
鶯はポッケから鉛筆を三本を取り出して指と指の間に一本ずつ挟む。そして片方の手はハラの前に持ってきて構えるポーズを取る。
(見えない石を設置する)
そこから鶯はゆっくりと右へ歩く。そして静止をする。じーと眺める。
リン「おいおい、なんかあるな。そうだろ?」
鶯「……(ニヤリ)」
リン「なんだそりゃ、余計に怪しいな。」
そこにただ待ちをする。なんなら高揚とした清音をゆったり喋る
鶯「眼を閉じる、失う。   迷宮のなかにいる心。やがて本当にシンドイ………ま・よ・う・な、ま…よ…う…な。迷うな迷うな迷うな迷うな迷うな迷うな迷うな迷うな迷うな迷うな!死を克己せよ!!四季を超えよう!邪魔者は死ね!」
そしてなにもしない。ただの発言である、少しの苛立ちがあるだろう。
黙々と今度は無の空間だ。ただひたすらに真顔で眺めている。
慈しみ荘限で幽玄なただ単なる静けさたるや
気が狂うようにただ上へと眺めるだけで何もしない。
ただ単なる虚の目をした鶯がぼーっとリンを見ている。
リン「おい、さっきから頭いかれてるのか?………」
リン(どうしたものか、何かを仕掛けているのは明白だがその方法というものが不鮮明だ、無視する能力というのはどこまでできるのかわからないな、方法は一つしかないか。いや無理だ素通りされる…)
A「さあさあここで私を殺した人のハンデを作動するよ。残り時間を5分にします。なお躑躅森がリタイヤにならない限り勝つのは躑躅森となる。では開始!!!」
リンには焦りがある、この5分という時間制限が躑躅森の隙を狙う瞬間の難しさへと変わるのだ、最初の1分は思考を巡らす
リン(玲音を狙うというゲスなやり方しか浮かばない。それ以外に隙は作れない、勝てばよかろう将軍がよぎるけど理性が待ったをかける)

しかしその思いを無視してまでもやりにいかなければならない、それが知性である。
リンは玲音の方向に一発黒いものを放つ。
そうそれは躑躅森の性格を利用してだ、
鶯は目で追った、その隙にもう一発を撃つそのつもりではあるがリンの方に迫ってくるのである。
その一瞬で思う事は"やってやるよ"それだけだ。
一発放つ。
その結果として玲音は当たらなかった。
その弾道上に石が出現して玲音が避ける機会、もしくは弾道にそれた、刹那にして鉛筆が身体へ埋まり、追撃を回避するためワープをする、しかしワープ先でリンは腹から血を流すこととなる腹部に石が出現したのだ。
血を瞬にして失うこととなる、するとリンはこの場から消える。
A「終了、結果は躑躅森鶯勝ち、お見事!ではどんどん進めましょう。三回戦目!」

観戦エリアへと戻ってくる躑躅森鶯その表情は喜びで満ち溢れている。
玲音「やったわね。」
玲音は手を挙げている……ハイタッチを所望のようである。
鶯は答えるかのようにやさしくハイタッチする。
鶯「当然!」
玲音は鶯の手が触れた時に思うことがあり、再び触る。ものすごく冷たい、氷点下にさらされ水をかけた時のような冷たさが感じる。思わず抱きしめて確認する。
眼を閉じるて受けいれる姿勢の子。
鶯「……ん」
玲音「冷たすぎ、これって代償?」
鶯「うん。落下というのを無視させた石を意識と物理干渉を無視させたトラップロックで腹にロックンロールさせてあげたわけ。恣意的な非道行為の天罰…罰石ってこと。」
玲音「そう、随分と意思の固いこと。これで向こうもバツイチね。」
先子「なんだ。さっきから体が冷たくなること言ってんな。」
神亡「ちょっと、実際に冷たいようですしそっとしてあげましょう。」
蒼炉「熱わけっこしてるわけだし次は私がいく。」
先子「いや、神亡だろう。二人を炉であっためるのもありだろう。」
神亡「え?玲音のお母さん?」
先子「悪ノリだ。しかし神亡だ。バツを増やしても全滅にさせない限り終わらないのであれば先にしておけば体力は回復するだろ。それでいいか、蒼炉。」
蒼炉「別に問題ない。」
蒼炉は腕立て伏せをはじめた。
卯月「……なんだろう?準備とかして。」
そんな中で神亡は深呼吸して応じる。
神亡「…分かりました。行きます。」


封奇「グォぉぉぉぉぉぉ!」
氷桜「大打撃」
夢彩「図星」
音憂乃「緑の書類?」
白夜「追撃してどうするんですか。ひとまず次ですね。私が行きましょうか?」
夢彩「ええ、お願い。」
白夜「はい。行きます。」


白夜VS神亡

二人がリングに立つと黙々と見つめて、そのまま白夜が前進を始める、そして懐から園芸用スコップを取り出して、神亡に振り上げる
神亡はスコップを持っている側に回避し横腹に拳を入れようとしたその時に白夜が後方へと瞬間で下がる。
そしてスコップがそのまま射出し神亡にめがけて飛ぶ、神亡は瞬時に呼吸を意識してスコップをはたき落とす。
その瞬間に神亡の腹に白夜の拳が食らわせている。数十メートルほどぶっ飛び、神亡は受け身を取る。
腹のところは強く打撲痕が刻まれて痛々しいほどである。……服で隠れてはいるけど。

 白夜の方では手の骨が折れるまでの衝撃を載せているのだしかしその痛みと折れを解消し再び軽快に…手を鳴らしている。
神亡「…」※いやいてぇな。
少し黙ったのちに、ニコリと白夜に反応する。
神亡「すごいですね!そのマッハパンチ!流石の私でも大打撃でした、他の人だと一発KOレベルなのでは?」
白夜「この技をダサい感じで名付けないでください。定まっちゃうじゃあないですか。」
神亡「え?ご不満ですか?手犠牲パンチとかなら満足ですかね?」
白夜「あのー。こういう技の名前を敵から名付けるのはそうそうないですよ。」
神亡「手犠牲だけに?」※敵製の名前
白夜「……そっちの陣営のブーム?」
神亡「流行り廃りは特にないですよ、好きなものを好きなふうにやっているんです無意識な影響は知りませんけど。」
神亡は喋りながら注射を打ち込む。
そして、また沈黙へと包まれ、にらめっこが始まる。
神亡(瞬時の間合いを詰める場合に察知をさせないほうがいいのかも。バランスを変えますか。)
白夜(リソースにここはやはり割けないどうせの茶番、殿様が都落ちしたら意味のない闘争になる。しかし夢彩様は付き合えとされている限り、対応するには距離を詰められないこと。いづれカバーしきれなくなる。)
神亡は白夜の方向に向かってジリジリとゆっくりと接近して行くが、それと同じく距離を取る白夜だ。
神亡(やはり近距離は拒否……空間停止は未使用。使いすぎなのか、縛ってるか、ハンデなのかは知らないですけど、勝機は見えますね。)
白夜はまた園芸スコップを取り出している。
神亡(マッハパンチ準備ですかね。)
神亡はそのまま接近を停止する。

白夜(警戒してる警戒してる、あれも大味の技なのに連発するという思い込んでいるわけね)

神亡(躱す事は厳しいですよね……やはり気をそらすのがまずは‥といったところでしょう)

そして次に動くものは神亡だ、全力疾走で白夜に迫る。

白夜(上いくか。)

スコップが神亡に向かって射出される、その軌道はパンチを受けたところにもう一度衝撃を与えることである。神亡はそれに気づいてジャンプを行い、スコップを避ける。しかし神亡の頭上から少し後のところに移動して浮いていた。
 そしてスコップも持っている。もう一回……神亡は既に白夜の方へと手を向けていた、そしてその手の形はデコピンする時のように中指に力を貯めて親指が動かないように固定している。その貯めたものを放つように親指をどける。
力が放つその時に衝撃波を発して白夜に接触する。その衝撃で数メートル飛ぶのである、
神亡が地面に着地する瞬間に後方へと方向転換せずに白夜の距離を詰め、ここで方向を瞬時に戻す。その間、白夜も馬鹿じゃないので少し体勢を立て直そうと立ち上がり距離を取るために空間ごと移動させようとしたが無反応である。
白夜(能力が発動しない?)
神亡は拳を白夜に向けてアッパーカットを顎に決める強き衝撃で縦方向へと数十センチ飛び上がり、そのまま少しジャンプして膝蹴りを決める。
その時に白夜はこの場から消える。
A「戦闘終了。お疲れさん!!次行こう
\(^o^)/ヘイヘイ!」



白夜のハンデ
時間停止使用禁止(そんな力は使えない)

封奇「…………なんであっちばかりが優勢なのか。」
音憂乃「…‥心がダメになった?」
夢彩「何も言わない。」
氷桜「もう疲れた、そんな貴女に!夢彩が勝ちを取るよぉー。」
夢彩「無茶を言うのね。まぁそろそろやることやらないと……長としての物語が腐る。でしょ?」
夢彩は人の形リングの中央へと進む。覚悟された表情だ。


神亡「いやー、やばかったですね。痛みで叫びたくなるほどでしたよ。」
玲音「なんで、さっきヤク打ってんの?」
神亡「勘違いしないでくださいよ鎮痛剤です。…モで始まるだけですから。長谷部さんの処方ですし。」
玲音「なるほどね。まぁひとまず。お疲れ様。」
先子「…次だな。どうするあの子のようだけど。」
卯月「私が行くわ。。」
玲音「頼んだわ。」
卯月は黙りと進んでゆく、あまり喋らない彼女は今、ものすごく緊張をしている。
無意識な緊張でもある、唇がプルプルと震えている。
相手の夢彩は威圧を放っており、卯月はそれに当てられたということだ。

卯月vs夢彩
ハンデ従来の姿化禁止

そして中央に揃う二名。
無言のままなのか、それとも口を開くのか今は何もしない。ゆっくりと始まる。
夢彩「空虚な器、使命が満杯に注ぎに注いで自身の欲の器には一滴もない。まだ成人になれてないのね。」
※人に成るという意味で言っている。
卯月「お子さんに言われるようなことではないわね。」
夢彩「大人って意味で私は貴女には伝えてないわ。」
卯月「……使命一本で何が悪い?」
夢彩「人である意味をなさないのよ。人は数多の情報を取得して理論と感情で処理をする。
感情こそ人が人をたらしめる要素なの、私たち人の器に魂を入れられた魑魅魍魎共にはその大いなる感情の揺らしが鍵なの。予想外の出来事が人としての時を刻める……それで貴女は長い期間のとある人から託されたものだけでは人の器に入った生物ってこと。」
卯月「長い、うるさい、黙れ。」
夢彩「……ま、そういう人よね。」
夢彩は気をつけをして右側の腰らへんの空間から槍を取り出そうとする。以前玲音に使った接近しただけで斬れる代物だ。
しかしその間に卯月はホルスターから銃を抜いて腰だめ撃ちを瞬時に行う。
夢彩は槍を抜きながら事前に右に三歩動くだけで、その弾丸を回避する。
夢彩「戯言を拝聴でもしとくかしら。」
夢彩は周りが血塗れだったと認識する。なんならここは屋敷ではない人も卯月と夢彩しかおらず。燃え盛る時代劇の古い家とともに。
夢彩は構わず卯月に槍を投擲し、卯月はしゃがんで避ける。
流石に傷もなく通り過ぎてゆく。
その槍は過ぎた途端に消失して再び夢彩のところへと戻る。
卯月「貴女って説法したわりに野蛮じゃない?」
夢彩「人って野蛮だから、問題ないわね。」
卯月「崇高でいたい、人間最高って言ってるようにしか受け取れないけど?」
夢彩「人間の形を受け入れたから、元の正体のまま生きるのは無理だから。理論と感情…それが人と思う。」
少し勢いは落ち着いた、自信のない回答なのだろう。
まぁそのままもう一投するんですけど。
会話していたので少しだけ回避に遅れるが直撃はしない、肩から血を流す。
ここで卯月は二発ぶち込む。
当たりもしない。
卯月「……当たらない。」
夢彩「玲音に負けてから、少しだけ派生を覚えてきたのよ。」
片手で持てるバトルアックスを両手に持ち始める。
そして接近する夢彩は静かな表情だ。
卯月は接近させないため、バンバンっと四発も連続で散らして撃つ。夢彩は距離を縮めるために強行を見せバトルアックスで銃弾を斬って無力化をする。
卯月「こっちよ。」
そう言って夢彩の背後へと回っていた卯月は銃を握り狙いを定めている。
夢彩「その銃は弾…」
そこに被せるように卯月は反応する。
卯月「切れてはないわね。」
夢彩「は二発残っている。幻覚を私に見せた。しかし音はバンバンって二回少ない。私でなければ詰みね。銃の装弾数と発砲回数を数えたら弾切れ、リロード差で勝てると誤認をする。
しかし私は真実を知る能力。武器を召喚するだけではない。
だから貴女の経験を全て掌握できるし撃つ方向も分かる。」
卯月はすぐにでも撃つことは出来たがそうはしない、己の好奇心か、それとも唇の震えに素直だからなのだろうか。
卯月「何故、暴露をする。」
夢彩「いるいらないは知らないが褒美だ。そして敗北の味わいをより濃くするためよ。」
卯月「引き金を引くのと、貴女が今から振り返って行動を起こす。どっちが速いか分かるんじゃあない?」
夢彩「分かってるとも言わなくともいい事を言ってる。つまりはそういう気持ちね?」
卯月「そう、私が"あれ"なの。」
あれしてまう。優勝ってね。
夢彩「なら、好きなタイミングでそれを実行すればいい、雌雄を決しなければ結果は定まらない。ドローってのは避けなければならない。そうでしょ?卯月。」
卯月「ええ、決めましょう。」
すると発砲音が鳴りだすその時に夢彩の所から透明色のモヤが溢れ、弾丸は命中せずに通過する。
そして夢彩はやがて透明のモヤとなり、そしてその直後に卯月は大量の槍に刺されて地面へと倒れる。
倒れた事を透明のモヤは認知し、やがて夢彩の形へと戻る。
夢彩「ふぅー。これで何か得てくれたのなら良いのだけど。」
夢彩はすごく疲労と嫌悪感を顔に浮かべながら元のところへ戻る。
卯月は消えてAのコメントが入る
A「終了。…………………次行きましょう。」
元気のない声で聞こえる。

玲音「なに?あれ?ずるいではすまないじゃない?」
先子「禁じ手だよ。あれは私でも難度の高い退治だった。」
玲音「……そうなの?」
先子「前に聞いていた封印は解いてきた感じだな。」
玲音「封印?」
先子「玲音を殺そうとしてたやつがあんな切り札を使わないなんておかしいよな?」
玲音「確かに…そもそもなんで私を殺そうとしていたんだか。」
先子「氷桜だろ?それはもう協力をお願いされたからだよ。」
玲音「今は殺すつもりはないのもよくわからない。」
先子「それは知らん」
※未来の真実を先に知ることができたためそのメンバーが揃うのと罪狂をやらなければならない
玲音「卯月…結果は知ってるけど勝てる要素とかあるのかな…。」
小さな声で疑問を持つ。
先子「初見だからな。」
やるせない感じでつぶやいてそのままだんまりとする。
そして静かに蒼炉が中央へと行く。


音憂乃「流石、お姉ちゃん。」
夢彩「……使わなかったら私は負けていた。そして使ったから私の心は負けている。」
音憂乃「??本来の力が封印されていただけで使ってなんぼでしょ?勝てなければ死へと向かう、役目を終えちゃうじゃん。」
夢彩「……経験を重ねた方がいいわ。
音憂乃「??」
夢彩「それよりも次は貴女が行きなさい。6,7回戦ではあの白昼親子確定だから勝ち目はない、そういう真実だからね。」
音憂乃「先読みだ!じゃあ五回戦目は?」
夢彩「見てない。」
音憂乃「えー?なんで見ないの?」
夢彩「それが私の経験。それと音憂乃を信頼しているの。」
音憂乃「…分かった。期待に応えて後は観覧でもしようかな。」
夢彩「そう、いってらっしゃい。」
音憂乃「うん。」

封奇「………モヤモヤするわ。」
夢彩「私はまだまだ至らないわね。あの人に胸を張れない。」
封奇「誇ればいいじゃん。ただ私は君の扱いに迷っているのよ。」
※勝ち誇ることなのか?界にそれ言える?これは背景
夢彩「安心して、私は人として生きる。そのつもり。少なくとも私とは別の問題はあるかもしれないけどね?」
※問題は妹よ。あの子はまだ再び虚無に戻って生きる可能性がある。
封奇「それで?」
夢彩「なに?」
封奇「てっきりあのやかましいハンデを渡す奴は禁止されなかったの?」
夢彩「今の彼女と人間の形を少し捨てた私が見たものとして、縁の派生の存在みたいね。」
封奇「はぁ。またもや頭痛の種が……」
夢彩「……まぁ縁の末裔と大樹の雫どっちが強力なのか?それくらいはご存知よね。」
封奇「ゴリ押しなのね。」



蒼炉vs音憂乃
ハンデ、元戻す

二人が中央のところへと集まってゆく。
そのまま黙って蒼炉が接近して開戦する。
瞬間で間合いを詰めて蹴りを繰り出す。
音憂乃は反応できず吹き飛んでゆきAの壁にぶつかる。
音憂乃(は、速い。洗練された無駄のない動き)
立ち上がって、すぐに虫を展開する。
量は増えてきていて数十匹くらいだ、飛散しながら蒼炉に向かってゆく。
蒼炉は前方に対して大きく空振りの張り手をし風を巻き起こす。そしたら虫の飛行の制御がとれなくなり、一筋の道が出来上がる。
蒼炉はまた迷いなく縮地するかのように音憂乃に接近。
するとここで蒼炉は近いて残り数メートルで気づく音憂乃の指がなくかわりに黒いモヤが
漂う。
音憂乃「チッ(舌打ち)小物と指までか。…まぁいいか。」
音憂乃は左目を閉じて左目から黒いモヤが漏れながら発する。
音憂乃「どーん」
蒼炉は急遽の出来事ながらも気付いたように猫背姿勢で斜めに向かって地面に勢いよく前転し回避する、元いた場所では数センチの爆発が起こる。

派手さはないように私も感じるがこれが人体の中で起こるとなると恐ろしいことだと思う。俯瞰してると刺激を欲するけど実際では数センチの肉体の喪失で絶命するものである。
……といっても躑躅森の攻撃を見てる地点で理解してるんだけどね。

蒼炉はその回避しながらしまったというような表情のまま制御が不能だった虫が蒼炉に付着、そのまま爆破し腕と太もも辺りに傷を負う。
軽傷であれどしんどいよ。

すぐに立ち上がり、距離を空けて思考の時間を作りだす。音憂乃はそれに応じるかのように立ち止まる。
蒼炉(なんだっけ、父さんが言っていた。この子は二宮戦法とかいってたようなものを使っている。その攻略はタイマンでは厳しいものだったかな。二手を使うか、予想外の行動をとる。安直ではあるが背後からだ。それでなぜあの子はこのまま立ち止まっているのか。考える時間が欲しかったが待つということをされるのは予想外だ。相手の方は仕込まれている。そこまではおおよそ当たりだろう。)
それで頭を整理をつかせ、すぅっーーと深呼吸して、すぐに接近を開始する。
地面にある石と近場にいる虫が爆弾であるとすぐに気がつくだろう。
しかし接近は接近でも音憂乃の背後を取るために直線で走らず周り始める。
音憂乃「だと思った。」
蒼炉の動いてる間に石が起爆し虫はひっつく
小さな傷が刻まれながら突き進んで音憂乃の首が動かさないで右目の視界が左端しか見えないところまで来ると音憂乃もそれに追従する用に首を動かす。
体を動かさないと見えないところまで変わりなく進んでゆく。その素早さは約1秒ちょっとの話で音憂乃の配置が真ん中なので振り向く方が断然、背後とられるよりも早い。
音憂乃はそのまま振り向く、その最中に異変が起こる。その振り向こうとするその瞬間で眼前に見えるのは蒼炉が間合いを詰めてすぐさま跳躍し飛び蹴りの動作を確認する。
もはや人間の動きといえないほど素早いながら爆破を耐え忍ぶすさまじい体力である。
しかし音憂乃は余裕だ。
音憂乃(それ、間に合わないよ?)
音憂乃は蒼炉に黒いモヤモヤひとさし指を向ける。
音憂乃「どーん。」
爆破音はなるがそれは全く効かない蒼炉が音憂乃の顔面に飛び蹴りを食らった音も追加で鳴り響くだけである。
音憂乃はそのままこの場から消える。
A「試合終了!終わりが見えてきたね。」

村長サイド

封奇「…………なんだ、こっちがより負けてる理由が分からない、なんだ?」
氷桜「それは簡単だ、Aの奴をぶっ飛ばしたから。問答無用すぎてペナルティを貰いすぎた。勝てた試合もあったのにね。あと夢彩のところの部下どうなってる?あれもう一回くらいマッハパンチとか打てそうだったのにな。」
夢彩「そんな単純な話じゃあないでしょ。神亡はパワーとテクニックを兼ねた人だ。一定時間、能力の使用を禁じたから。」
氷桜「ほーう。ま、そんなところか。」
封奇「……終わった話をほじり返してどうした?」
氷桜「ちょっとした疑問さ、そうモヤモヤが残らない為の………」
一呼吸くらい感覚を空けて口をひらく。
氷桜「村長。私はもうここで終わってしまうかもしれない」
封奇「な、何を言ってる?死ぬつもり?」
氷桜「玲音は良くともその中にいる老いに妙刻に秩序としての存在を行使しなければならない。これで三度目……同じ考えの仲間を増やすという目的は果たせなかったが、まぁいずれ私の役目を誰かが被る。」
夢彩「ちょっと待った。」
氷桜「なんだ。」
夢彩「あなたには申し訳ないけど、老いに妙刻の最後はここじゃないわよ。なぜなら私の見た最後の真実は大勢に囲まれるから。だからこんな人数で最後の場面とは一致しない。」
氷桜「そうか。でもそれって細かい真実とか分からないんだろ。どんな人がいたとかは?」
夢彩「それはそうね。分からないわ。」
氷桜「そんな不確定な未来を見て伝えるのは酷だ。そんなありえただろうルートを見ただけかもしれないものに今は私にはどうだっていい。」
夢彩「そう。無粋だったわ。」
氷桜「あなたって色々と難儀だな。言いたいものもあるだろうに…」
封奇「そろそろ、決めましょうどっちが先か。」
氷桜「私からだ。行ってくる。」

氷桜は中央のステージへと立ち玲音に向かって大声で言う。

氷桜「白昼玲音!!私と勝負だ!!」

その大声に対して玲音は覚悟を決めたかのように、先子に目をやる。
先子「正念場だな。」
玲音「うん。行ってくる。」
黙々と進んでゆき、氷桜の目の前にくる。


玲音VS氷桜
ハンデなし

玲音「そういえば正攻法であんたを倒してなかったわね。」
氷桜「首折ったり、意表をついたり。そのくらいしないと勝てないということだな?」
玲音「そうね。おそらく勝てなかった。でも、急激な状況が一気に私の戦闘経験を与えてくれたそれが今見れるわね。目の前でね?」
氷桜「いってくれるやん。それ虚言にしてやる。」
玲音「いいね。ならば魂を賭けた一本勝負開幕ね。」
氷桜「、そうだな。」
お互いにガンを飛ばしながらバチバチと火花が散りそうな雰囲気の中でお互いに立ちんぼになる。
西武劇でいう決闘のように問答無用で瞬時にやり始めない両者は待ちをしている。
玲音はガンホルスターに手をかける。
氷桜はきをつけの状態だ。
二月、夜の晴天。凪からなだらかな風。
玲音の髪が風で動く。
見つめて睨んでガンをとばす。

氷桜(やはり、この子は木に従っているにすぎない操られているとも捉えられる。罪は濡れ衣気味だな。)

すると突如として氷桜は変顔をする、頬を上げて目を細めベロを出す。
玲音はそれに応えるように顔は動かさずに黒目を上に向けてにっこりとする。
互いに変な顔してすこし経ってから玲音から笑い出す。
玲音「ふふ、あはは。。」
氷桜「ひひひ、ふひひ!あっひひひひ。
空のガンホルスターから手を離して口を覆った笑いの体勢になる。
玲音「あははははは!!!」
氷桜は腹を抱えて馬鹿のように笑い出す。
氷桜「あははははおほほほほほほほほほ!」

そうその刹那、氷桜の背後に舞う拳銃一丁が地面へと落下して接する前に玲音が急に瞬間移動して拳銃をタイミングよくもって構え隙もなく発砲する。
だが氷桜はそれを予測したかのように消える手前から全方位に体を覆うほど氷を纏い弾丸を止める。
そしてすぐさま背後に向けて氷柱が突出しだし玲音に飛んでくるがそれをしゃがんで回避する。

玲音「やはり簡単には魂を負けさせられないわね。」
氷に覆われた氷桜だが顔のところだけ外れて答える。
氷桜「何回戦ってるんですかって話だよ。もはや駄弁りたいところだが、神聖なる使命のためだ氷漬けとなれ!」
玲音「ぶっそう…」
再び顔に氷に覆われて戦闘体制に入る氷桜だ
そして氷桜は聞く気もなく玲音に接近しながら氷柱を発射する。
玲音は瞬間移動は使わずに回避をして、下がろうとするが氷桜の距離を詰める方が速い。
玲音も気付いたことだが氷桜は足元も凍らせて滑っているからだ。
首は折らさせない。エネルギーは吸わせない、口元は塞いでいる。
同じ手の対策はされた上で尚且つ戦い方もより頑健だ。
この状態だと拳銃くらいでは防げるとなると後は限られる。

そう距離を詰められ玲音は叫ぶ。
玲音「頼んだぁ!!」
氷桜が接近戦を仕掛けようとしたところで瞬間移動をし背後で両手持ちのハンマーを持つ玲音に氷桜はこのままでは割れると思い、急遽全方位の纏っていた氷を氷柱に変えて発射をする。
一回遠距離に瞬間移動してからすり抜けるように近距離へと瞬間移動で接近。そして袋から取り出し灰をばら撒く。
氷桜は何かに気づいたかのように灰から距離をとろうと後方へと滑ってゆくが灰はそこで追尾し肺の中へと入ろうとするが気管のところに氷を張り侵入を防ぐ。
玲音は小さく唱える。
玲音「変質」
指を鳴らしてもう一度。
玲音「着火」
指を鳴らすと喉辺りにあった灰が小爆発をする。
氷桜は口から血を流しながら負傷した箇所を氷で補う。
ただこの隙を追い打ちかけるように拳銃を構えてすぐに三発発砲する。
氷桜も来ることが理解していたので前面に氷を瞬時に纏う。
しかしその三発は右手、右足、左足を狙っていて氷の厚みができる前に命中する。
しかし追撃は終わらない、命中したところからエネルギーが抜けて落ちるように脱力感に襲われながらも倒れることはまだない。
玲音「パターン9に行きな。一般人ならリタイアものよ。」
氷桜「へへ、やっぱり玲音はいい奴だなぁ。なんで寄生されてんのかさっぱり分からないなぁ。ええ?」
玲音「私がいい奴?何、幻想でも見てんの?」
氷桜「それは簡単だ。前にも私の首を掴まれた時にもこの脱力感を感じた。
これは玲音の能力ではない。老いに妙刻の保有するものだろ?
それで気付いたんだ、戦闘を担当している玲音だからこそエネルギーとかを搾りとることをしてない。
無力化を狙っていてさぁ、殺人をするつもりもないことに気づいてるんだよ。だから命をかけた戦闘ではなく魂をかけた戦闘だと言ったよね?」
玲音「同じ意味じゃない?命と魂は?」
氷桜「おいおい、ここで誤魔化す気か?今、本音を隠してるだろ?」
玲音「そうね。私は氷桜の命を断つことをしたくないわね。貴女とのしょうもない会話は楽しいのよ。馬鹿会話だっけ?」
氷桜「お?響いてくれたか。あんたはいい女だ!筑前煮くらい出汁のいいもんを食ってきたんだろ?」
玲音「貴女、知ってて喧嘩売ってるでしょ?
氷桜「おう、知ってるよ現にこれが一番美味しい調理なんだろ?」
玲音「どゆこと?」
氷桜「ア・ブ・ラ♡」※油を売る
玲音「ふふふふ」
氷桜「いひひひ」
玲音「しょうもない…ほんとしょうもな。だからさぁそっちが折れてくれない?」
氷桜「それはできないね。本当にできない。言わなかったと思うけど。私は老いに妙刻を消すだけに生まれた存在だからね。」
玲音「なるほど、ならば私が挫折させないといけないのか。」
氷桜「私は寄生関係を終えて欲しいけどね?」
玲音「それは無理。」
氷桜「やっぱり互いに腹割って言っても意味ないのな。よし、話してくれてありがとうな。」
そう気がついたら氷桜は回復しつつある。撃たれた手足の傷は治っている。
玲音「何度も叩いてやるわ。ラウンド2といく?」
氷桜「ええ、そろそろ舐めた面子叩きつぶす。」

氷桜は氷柱を二本精製し深呼吸する。そして氷柱両手で持つ。
玲音は青い木の枝を持ち構えている。
氷桜「それ。原点ってこと?。」
玲音「まぁね。」
そう言って先制は玲音から始めて木の枝を振る。
氷柱で受け止め、もう一本の方で刺そうとする。それを妨げる為に蹴りを入れようとするがそこから氷柱が急に飛び出して氷柱が刺さる。
玲音はいきなり刺さって対処のため瞬間移動をして回復をしようとするが。すぐに氷柱が胸を貫く。
氷桜は瞬間移動先を予測していたかのようだ。
玲音はまだ倒れはせずに氷柱を抜く。
その間に氷桜が迫っていて距離を稼ぐ為に瞬間移動をする。
今度は移動を完了した途端にしゃがんでみる。
氷柱は飛んできたが素通りである。
そうかそうなのかと。静かに理解をする。
視線に注目してきたのだ。
玲音も自然と移動する先を首は動かさなくとも目は動かしていたのだろう。氷桜の予想がうまくいった。

玲音はこの戦いの中で冷静ではあったがしかし詰め方に悩むものである。
氷桜は変わらずに両手に氷柱を持って玲音の距離を詰めてゆく。
やはり近接戦は玲音の本領ではないのかもしれない。
距離を詰められ片方の氷柱で突きを横腹に仕掛けてゆく。
回避をして手首を掴もうとすると掴んだその瞬間に手首から氷柱が出現し玲音の手を貫く。
その隙で氷柱が腹に刺さる。
氷桜が氷柱を抜きながら蹴りを入れて距離を離す。

氷桜「やっぱ接近戦って雑魚だよね?」
玲音「分かってるわよ。そんなこと、だから自分のスタイルを確立できてきたの。」
氷桜「あぁ、やっぱ銃の方が似合ってるかもな。不意打ち度が高まるから。」
玲音「確かに銃ならそうなるけど接近戦はほとんど自分では死に能力ね。」
氷桜「そういえば、鉛はどうしてる?」
玲音「なまり?」
氷桜「弾だよ。」
玲音「弾?あぁ、深く考えてなかったわね。引き金を引くと発射して八発撃てばリロード。そしたらまた撃てる。」
玲音は話をしてる最中にマガジンを氷桜に見せてもう一つのマガジンに交換した。
氷桜「そうか。でもさぁ。それって出所を理解してないってことでしょ?弾なんてそんな簡単に手に入る?」
玲音「それは簡単よ。」
近くにある石ころを拾い上げて、真上に向かって投げる。
すると空中にある間に変形してゆきやがて玲音の手でキャッチするといつの間にか銃弾になっていた。
氷桜「やば、錬金術じゃん……対価がもしかして…やはり?」
玲音「ちゅーちゅーしてるのよ」
お互いに回復を終えたなか、ちゅーちゅー発言に無言のファイナルラウンドが氷桜の氷柱を精製し空中に浮かび玲音に目掛けて連発して開始する。
瞬間移動し瞬間移動する。
氷桜は予測撃ちをするが玲音の方から視線を見えにくくするため細目になって瞬間移動を繰り返す。
それが玲音の唯一パッと浮かぶ対策だ。
氷桜は流石に視線の分かりづらさに直感でまだ連発する。
一発も当たらずにいることを認知し氷桜は氷柱を発射することをやめた。
玲音「ねぇ、どうやって氷柱を浮かしたり発射できるの?」
氷桜「まだ疑問が残ってたか。簡単だ桐山の知恵と私の能力の出来る範囲を把握して……おい!おい!話を逸らすやり方だよな?それさ?」
玲音「何いってるの?そもそも貴女が急に攻撃仕掛けてきたのが私にとってはそれがショックなのだけど。」
氷桜「あはは、すまん。心の中の正義マンが震えてしまうことを言われて反射的にね?」
玲音「そう。ならとあるジャンルのゲームでいうファイナルラウンドで貴女をズタズタにしてあげるわ。」
氷桜「分かった。今度、玲音が倒れたら、木は枯れさせてもらうよ。」
氷桜がそう言い終えるところで玲音は一発撃つ。
氷の膜を張って弾を止めて即座に弾丸から離れる。
氷柱を出して接近をするが距離を縮めさせないために瞬間移動を使用する。

玲音(またもや、銃弾は効かないし、今度はエネルギーちゅーちゅーも機会がない。やはり私にとってはテクニカルでしか氷桜は倒しようがない。両手ハンマーも割るには良くても隙がでかい。)
老妙(なぁ、あの人は殺すという選択をとってないからそんな悩みがあるのだろう?)
玲音(そうよ。私は相手がどんなことをしようとしてるか分かってるつもり。でも相手の人格は紛れもなく私の友達なのよ。)
老妙(……あいつが諦めのつくものか?)
玲音(諦めはしないでしょ。それは組み込まれたものだから。)
老妙(難儀だ、しかし時々ならワガママを聞いてみようではないか。)
玲音(お借りしてるのに……いいの?)
老妙(……戦術は分からないけど動くことは出来る)

おいおい、まだ隠し玉を持ってるとか、なんて言えばいいんだ?
氷桜の視界から玲音が瞬間移動し姿を消す。
これはもう一回全方位を攻撃をして牽制。
すると背後からまた同じように両手ハンマーを持っている、そのように察知し振り返る暇も無さそうだから手だけで狙いつけて胸に氷柱を飛ばしてぶっ刺す。
しかし相手も相手で当たっているもののハンマーを氷桜に打つ、氷の膜は割れるが雌雄は決しているので気にすることでもない。
刺さったものからどさっと倒れる音が聞こえる。
氷桜「ありがとう。玲音。……ごめんね。」
決着というのはあっという間だ本当に。
氷桜は玲音のいる方向へと振り返る。
そこにあるのは液状でドロドロになっている橙色の物体があった。
氷桜「………え?」 
唖然してる間に背後から六回の発砲音が鳴り響く、またもや四肢に狙いを入れて左腕に命中し左脚にも当たった所で氷の膜で防ぐ。
しかしもう一回の発砲が聞こえた時、背後ではなく正面の腹に被弾する。
しかし正面に誰もいないのにだ。
氷桜「……弾を移動…かぁ。」
氷桜は戦意を失うように力抜けながら倒れてゆく。
そしてAが氷桜をこの場に退場させた後。
A「終了!次いこか。」



二人という寂しいエリアにいる唖然としている村長から声が漏れる。
村長「………降参しよう。」
夢彩「……そう。確かに勝ち目は薄い。あの探偵に勝ってから、他にエグいやつ4人。玲音以外を無力化するのは過酷ね。」
※やる気はない
夢彩「ならこれから話し合いという取引になりそうね。」
村長「まぁ、私が勝手に判断した罰だ多くの者を巻き込んだと人間の私がいってる。そのくらいのことをしてるやばいやつが裁かれてないことに疑問はあるものの。」
そういい残して真ん中のエリアへ手を挙げながら行く

村長「探偵!降参だ。」
先子は呼ばれたことに答えるように近づく。
先子「降参?降参かぁ。………それは村長の言うことを従ったら降参してやってもいいよ。とかこっちを下に見た降参表明?」
村長「いえ、単純な白旗。」
先子「なるほどぉ。負けを認める事でいいのか?」
村長「えぇ。」
先子「なら玲音に謝れ。さっさと謝れ。皆に謝れ。」
村長「すみません。一つだけ。お願いがあります。」
先子「なんだ?」
村長「まずは事の発端を話させてください。」
先子はだんまりしながら頷き、少し距離を離れる。
村長「ありがとうございます。」
少し間を空けて話し始めようとする。
村長「まず前提知識として、ここ暗都の大きな役割がコアという所です。コアにはこの結界町…俗称隠蔽町としての大きな結界を作成しそれを維持しています。ここまでは基礎情報です。」
村長「そしてこのコアの動力源は縁という大妖怪の足の指になります。この足の指だけで
結界は十分に賄えます。しかしここに白昼玲音が侵入してきて悪用をしようとした事。
これは私の運営として極刑以外ありえませんでした。」
先子は少し考え込む。
先子「玲音…そのなんだ。あの足の指を利用するのだけは撤回した方がいい。」
玲音「どうして?」
先子「あれがないとこの町の外から悪い奴が入りやすくなる、つまりは悲惨なことになっちまう。現に私の知人とかは神隠しなんかあってるんだ。」
玲音「そうなの。」

玲音(返却せよ、少なくともおこぼれは無理そうね。)
玲音?(ここで従わないという方針は悪手だよな。大人しく利用するのはやめよう。十二分にいただいたからね。)

玲音「分かった。」
村長「白昼玲音…申し訳…ございませんでした。」
玲音「こっちも申し訳ないわ。しかし一つだけいい?」
村長はただ無言で縦に首を振る。
玲音「私と母。それからとある理由によっての町の外側に出ては行けないという奴、あれを廃止してほしい。」
村長はただしばらくの間黙りこんでこたえる。
村長「分かった。」

約束してこの場を終わらせた。死者0負傷者多数という。大規模な交戦にしては死者が出ない方が珍しいこの事件、当事者達にとって忘れないものの一つとなる。
これを見た私は、流石Aだな、と思ってます。

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