暇すぎて絵本大賞に応募したら落ちた
タイトルにもあるように私は絵本のコンクールに応募した。私は友達も少なく、仕事もないので毎日が暇だ。ネタ作りも飽きてしまって、何か気分転換に新しいものをやってみようと思った。それが絵本作りだ。ストーリーのみと完全な絵本の2つのコースがあった。私は絵が下手なのでストーリーだけの部門に応募した。
このまま捨てるのも勿体ないので、noteに書いたものを張り付けた。まずは見ていただきたい。
みんなのバス
山にたった一匹で住んでいるサルは、町のスーパーに買い物に行きます。スーパーまではかなり遠いので、バスに乗っていきます。
今からサルはバスに乗ります。バスがやってきました。バスにはウサギが乗っていました。ウサギは
「こんにちは。どこにいくのですか。」
「町のスーパーに買い物に行くのですよ。」
「スーパーですか。買い物は楽しいですよね。」
サルとウサギは楽しそうに話しました。いつもサルの周りは誰もいません。だから、ずっと楽しい時間が続けばいいとサルは思いました。
バスは家がたくさんあるバス停に止まりました。するとお化粧をしたかわいらしいネコが乗ってきました。サルはネコに聞きました。 「今日は天気がいいですけど、どこに行くの
ですか。」 「私はかわいい洋服を買いに行くの。」 ネコはニコニコしていました。明るいウサギのおかげでバスの中は幸せであふれています。サルとウサギとネコはさらに楽しく話しました。
バスは森のバス停に止まりました。すると、オオカミが乗ってきました。サルが聞きました。 「今日はどこかお出かけですか。」とサルは聞いたのですが、オオカミは黙って外を眺めてます。サルは黙ってばかりいるオオカミが心配になりました。サルが聞きました。
「どうしたのですか。気分でも悪いのですか
。」
オオカミは恥ずかしそうに言いました。 「ぼく見た目がこわいでしょう。だから、みんなと話せなかったの。でも、今日は皆で話てくれてありがとう。嬉しいよ。」
「こちらこそお話してくれてありがとう。」とサルたちは言いました。バスの中は笑顔でいっぱいです。
サルはずっと友達でいたいと思いました。
ウサギもずっと友達でいたいと思いました。
ネコもずっと友達でいたいと思いました。
恥ずかしがっていたオオカミもみんなとはなれたくないと思いました。
バスの中ではずっとみんなでしゃべっていて楽しそうです。
「次はスーパーマーケットです。」
サルは降りなければなりません。短い時間の中に出会った喜びを感じたのに、別れなければいけない寂しさもありました。サルは分かっているつもりです。出会いがあれば別れがあることを。時間を戻したい。そんな魔法があればいいのにとサルは思いました。
町がにぎやかになってきました。
「僕、次で降りるんだ。みんなに会えてうれしかった。また会える日まで。」
バスはスーパーマーケットに止まりました。
サルはバスから降りました。すると、続いてウサギもネコもオオカミも降りました。サルは思わず皆に聞きました。
「どうしてみんなここで降りたの。」
「ここで降りたほうが近い。」
「友達がこのあたりに住んでいるの。」
「僕もスーパーに行くんだ。」
サルは予想外の出来事に笑ってしまい、みんなもつられて笑ってしまいました。
いかがだっただろうか。誰でも書けそうな普通の話であったと思う。私はこの話を書くにあたって、メモもしていないそこまで構成を考えていなかった。今思うと、しっかり考えておけば良かったと思う。そうしとけば落選した1枚の手紙が家に届くこともなかった。
しかし、この話何かに似ていると思った方もいるだろう。私は絵本をどう作ればいいか分からず、「大きなかぶ」を読みすぎて、気づいたら構成が完全に「大きなかぶ」になってしまった。全く同じような構成をする作家など、落ちるべきだ。許される事ではない。
もし、この話を読んで頑張ったなと思った方がいればサポートしてください。