はじめての入院手術で思ったこと
このnoteはアジア車いす交流センター(WAFCA)のスタッフが交代で書いていく交換noteです。
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アジア車いす交流センター(WAFCA)は、車いすと教育を通じてアジアの障がいのある子どもたちの自立とバリアフリー社会の実現を目指して活動している認定NPO法人です。詳しくはホームページをご覧ください。
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人生で初めての入院
本日の担当の熊沢友紀子です。スタッフの交換noteを始めて約1か月半が経ちました。4月に在宅ワークになり、自宅からでも何か情報発信できないかと話していたとき、若手スタッフの2人が提案してくれて、以前からスタッフブログはやりたいと思っていたので、ぜひやってみよう!ということになりました。在宅ワーク中は平日の毎日、通常勤務に戻ってからも週2回(水・金)ペースで更新しています。
どんな方が読んでくださっていて、おもしろいと思ってもらえているのかどうかわかりませんが、交換ノートの名の通り、スタッフの意外な一面、普段考えていること、読んだ本の感想、家族のことなど知ることができて、少なくとも身内ネタとして個人的にとても楽しみにしています。
というわけで、今日はとても個人的なことなのですが、じつは先週、入院して手術を受けることになり、1週間お休みをいただきました。この時期の入院には不安もありましたが、海外出張もイベントもまったくない今の時期で逆によかったと思うことにして何とか乗り切ることができました。そんな2泊3日の入院生活で思ったことを書いてみたいと思います。
入院から手術まで
入院当日、体調が悪いわけではなかったので普通に歩いて病院へ行き、手続きを済ませて病室に入ったのが午後3時過ぎでした。検査も点滴もないし、こんなに明るい時間からパジャマに着替えてベッドに寝るのも変だし・・・と、段取りがよくわからず、結局ソファーに座って本を読んで過ごしました。病室だから当然なのですが、入れ代わり立ち代わり違う看護師さんや病院職員の方が来られるので、人見知りを発動してじっとおとなしくしていました。この日の夕食後から絶食、翌朝からは水も飲めず、手術前に一番つらかったのは空腹感でした。
手術室までは歩いて行ったのですが、本当にドラマで見るような感じなんだなと感心する一方で、室温がとても低くて、「臓器が腐らないように寒くしてあるのかな。ドラマでは温度まではわからないんだな・・・」などと余計なことを考えているうちに手術が始まりました。
手術が終わって・・・
手術中は点滴で眠らせてもらったので目が覚めた時は病室でした。脊椎麻酔でまだ脚の感覚がありませんでしたが、脚にはフットポンプという医療器具が付いていて、自動的に空気が入ったり抜けたりしてマッサージされる感覚が左脚だけに少しだけありました。
徐々に左脚の指先や膝を曲げ伸ばしできるようになり、左脚を使って身体の向きを変えることができるようになりましたが、やっぱり右脚には何の感覚もありません。動かそうと思っても力が入らないというより、脚が宙に浮いて何も無い感じ。思わず看護師さんに「右脚にはフットポンプを付けないんですか?」と聞いてしまったほどで、「右脚にも付いてますよ」と言われて本当に驚きました。麻酔が覚めるのに右半身と左半身で差があるんですね。
これまで10年以上、足が不自由なタイやインドネシアの子どもたちに車いすを届ける活動をしていて、不謹慎な言い方かもしれませんが、思うように足が動かない気持ち悪さやもどかしさを初めて経験したような気がします。ケガをして痛いとか、正座をして痺れたとは全然違うあのときの右足を動かせない感覚は、これからも忘れないでおこうと思いました。
絶食から36時間後の朝食。この後、診察を受けて無事退院しました。頭の中で本当にいろんなことを考え、心がめまぐるしく動いた3日間でした。