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【占い師のおばちゃん】100日後に初老を迎えるわたし-あと42日-
2020年7月14日(火)
~占い師のおばちゃん~
信濃町のサンクスで夜勤バイトをしていたときのこと。
0時にソフトクリームの機械を洗浄して、いったん閉めようと思ったときにタイミングよく
「お兄ちゃん、ソフトクリームちょうだい♪」
と買いに来るおばちゃんがいました。
もう少し早く来てよ…と思いつつも、くだらない雑談やパチスロの話などをする、気さくなお客さんで仲良しでした。
バンドの先輩が立ち上げた会社に勤めることになり、バイトを辞めることを最終日におばちゃんに伝えると
「あら、奇遇ね!私も実は今日でこのお店利用するの最後だったから、お別れのあいさつをしに来たところだったの。あなたとは縁があると思ってたのよね。この後少し時間ある?」
バイトは朝6時までで、そのあと10時集合で決起集会の旅行に行く予定。
帰ってシャワー浴びたら寝ちゃいそう…と思っていたところだったので、ちょうどいいかも!と、お誘いに乗ることにしました。
終わり頃にやって来て、「よかったらうちに来ない?」と誘われます。
おばちゃんの素性を知らなかったので、何か変なものに勧誘されたら嫌だな…と思いつつも、怖いもの見たさでまぁいいかと行くことに(笑)
最寄りのコンビニなので、歩いてすぐ家に到着しました。
すると段ボールが山積みに。
「すぐ近くに引っ越すのだけど、最寄りのコンビニが変わっちゃうから行かなくなると思って声掛けたのよ。」
『なんだ、そういうことだったんですねー!』
「そういえば生年月日いつか教えてくれる?」
ん?やっぱりなにか勧誘されるのか?と思いつつ伝えると
「高山くんの家族ってこんな感じじゃない?あと今までこんなことやってきたでしょ?」
個人的な話をしたことなかったのに、言い当てられます。
『その話したことないですよね?なんで分かるんですか?そしたら僕は今…』
と、気になることを言いかけると
「言わないで、私が当てるから」
と言って、ズバズバと丸裸にされるのでした。
「今まで言わなかったけど、実は私占い師なのよ」
その証拠ね、と言いながら写真などを色々と見せていただいたのですが、紅白に何十回と出場している某演歌歌手や、某有名ベテラン俳優、TV局の局長さんなどを専属で鑑定している、知る人ぞ知る大物占い師だったのでした。
四柱推命だけでなく、霊的に色々と視えてしまい、相手が言わなくても分かってしまうというすごい特殊能力を持っていました。
それまで占いなんて、所詮適当にそれっぽいことを言っているだけでしょ?と思っていたので、衝撃的だったなー!
タバコ吸いながらソフトクリーム食べてたり、パチスロの話ばっかりしてたので、場末のスナックママとかなのかなと思っていたのですが、人は見かけによらないものですよね(笑)
『お金全然ないですけど、いくら払ったらいいですかね?』
と聞くと
「払ってくれる人からちゃんといただいてるし、別にあなたからお金取ろうなんて思わないわよ。私ね、何度も流産して子宝に恵まれなかったんだけど、もし息子がいたらちょうどあなたくらいなんだろうなと思っていたの。変な話だけどあなたとは縁を感じていたのよね。嫌じゃなければこれからも仲良くしない?」
と言われ、その後よく一緒にご飯食べに行ったり、色々相談してアドバイスもらったり、おばちゃんのもめごとの仲裁に入ったり(笑)、東京の母として慕うようになったのでした。
続く。