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《映画試写観賞会》

『Soiree ソワレ』

8月28日公開の本作品。

豊原功補、小泉今日子、外山監督らで立ち上げた映画制作会社「新世界合同会社」の第1回目のプロデュース作品。

役者を目指し上京した若者・岩松翔太(村上虹郎)は、生まれ育った海辺の街の高齢者施設で演劇を教えることになった。

やがて、ある事件をきっかけに、そこで働く山下タカラ(芋生悠)と先の見えない逃避行を始める。

というあらすじ。

映像の質感が生々しい。ホームビデオを繋げたような危うさが全体の不安定な空気感を醸し出します。

どことない主人公たちの虚無感、うまくいかない日常への苛立ちと諦め。

若い二人のヒタヒタとくる葛藤が見え隠れします。

主人公二人の微妙なる距離感。
心に抱える霧のようなものがたちこめます。

ちょっと なんでそうなる?なところが気になるんだけど、
まわりの役者の演技が微妙だからなのか緊張感出すためにあえてそうしているのかちょとわからないのも含め危うい。

台詞での色々な説明みたいなのがなくて。空気で感じとれるようになっている。

逃避行に至る結構なことしちゃったけど非常に淡々としている印象。
展開の不穏さは映画だからなのか。

すぐ捕まりそうなんだけどなぁ。

空気感としてはドラマ芦田愛菜さんの出世作『Mother』みたいな空気感かな。

トラウマの根の深さ 苦しさを感じつつも振りきれない何かがどこかに残る感じ。

ドンドン苛立ちを増していく二人
ドンドン関係が拗れていく二人
ドンドン特別になる二人

違和感がいつの間にかリアルな空気に変わっていきます。

この捻れが別の角度からみた ある種の青春なんでしょうか。

自分で生きているようで人に助けられ。
傷ついたり傷つけたりするのも人なら 助けられ助けるのもまた人。

話の進行とともに闇が深まっていきます。

コインランドリーで全部洗い流せたらいいのにね。

痛みが罪を生み、罪がまた痛みを生み、息をするのも苦しくなるような、そんな映画です。

自分は悪くなかったはず、
なのに運命が深い深い渦に引き込まれていきます。

一人はさみしい、心が一人になることが一番苦しい。

行き詰まりのその先にはどんな「タカラ」があるのか。

ソワレ=夜会

闇の中の舞台ということでしょうか。

複雑で複雑ででもシンプルな世界。

劇場で!

#映画
#試写会
#ソワレ
#和田琢磨

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和田琢磨・WADA TAKUMA・たくまん・歌手・司会・作詞・作曲・エッセイ・イラスト・書・俳優など
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