稲穂にて
悲しみは時として詩になり
他人の心を癒すだろう
それまで耐えたあなたの心臓は
私の心臓よりもとても毛深い
だから私は思うのだ
いい加減になんて生きてはいられない
時に俯いた時にだけ
いい加減に踊ればいいのだ
稲穂が揺れる風が吹く
夕暮れ終わる帰り道
刻の速さに負けないように
徒然歩けばいいのであると
自然に教わる
それが業である
そんな生き方に寄り添いたいものだ
語り癖の多い私は
煙たがられてあっちむけ
そんな私じゃ敵わない
あなたの心の深層に
深く沈んだ強固な優しさ
絶え間なく学んでいきたいと願う