ミイラに月

錆びた天井を眺める夜は
私は好まない

床に伏せるだけの夜は
私は疎ましい

能動的に
泳ぐ夜

流動的に
駆ける夜

果てない
宇宙に吸い込まれる夜は
胸が苦しくて苦しくて

鼻歌の舞う夜に
嘘の様に神秘的な夜に

一生懸命働く為の
準備だけが夜じゃない

嫌よ
嫌よ

ミイラになって
床に伏せるだけの夜は

ああ 月が丸い

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