朝の空気を腹まで吸って
玉粒の様な汗をかき
一生懸命働いた
涎を垂らし
一日中スーダラに過ごした
身体に絡まった蔦を
日没まで必死で解いた
愛に刺された日
孤独に首を絞められ
窒息しそうな日
高速道路で一気に距離を稼いだ日
渋滞にはまった日
どんな街にも
同じ朝が来る
暗い湿った路地裏に
リッツのフカフカのキングベットに
雨にうたれた沼地に
実家の母の布団に
愛するパートナーが隣で眠るシングルベットに
寒くて震える簡素な1ルームに
独房に
サバンナの草陰に
どんな窓からも
同じ朝が顔を出す
眠たい朝も
飛び起きた朝も
全部同じ朝ならば
私はもう一度歩き出せるから
同じと言って
一緒と感じて
スーッと呼吸が整う朝に
右手をあげて挨拶を