エミ
何気ない笑みが
走る言葉を越え
一輌の列車に乗って
私のもとにやってきた
私の前で開く扉
どうやら私はあなたのステーション
笑みが下車してこんにちは
それはぽぽっとひかる蛍のお尻
私は笑みと一緒に改札を出た
家までの道すがら
笑みに釣られて私も笑みる
マーケットでトマトとチーズを買った
笑みが嬉しそうに台所の私を眺める
私はトマトとチーズのパスタを作った
フォークがくるくる回ると笑みが大きくなった
葡萄ジュースでもっと光った
私も釣られて笑みる
ご馳走様の後は笑みと河原を歩いた
そのまま夕陽が川に落ちたので
笑みはまた一輌の列車に乗って消えていった
またね
笑み
ありがとう
エミ