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宝塚遠征の参考になったら良いな思い出し旅行記

宝塚市への遠征は良いぞ

2023年9月1日、宝塚友の会は先行抽選スケジュールを更新した。これにより2024年1月から兵庫県宝塚市にて公演予定の宝塚歌劇団星組公演『RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~(アールアールアール バイ タカラヅカ ~ルートビーム~)』『VIOLETOPIA(ヴィオレトピア)』の宝塚友の会第一次抽選申し込みは11月10日に始まることが発表された。

そう。もうチケット争奪戦は始まっている。ようこそ秋。チケットを取るための秋。
9月上旬よりクレジットカード会社が持っている貸し切り公演やチケット分の抽選も始まるそうなので、お手持ちのカードの運営会社に先行抽選の枠がないかご確認を。三井住友VISAカードとセディナは先行が恐らくある。

ただ、以前noteにも書いたように今回の星組RRRは大変な高倍率が予想される。東京公演の一般発売では恐らくチケットは即完売するであろう。
そのため東日本在住の「宝塚RRRが見たい!!」という方にも強く兵庫県宝塚市にある宝塚大劇場のチケットを取ることをお勧めしたい。
宙組FF16もおそらく高い倍率が見込めよう。

私は2015年以降、可能な限り年に1回、一番好きな雪組だけと決めて宝塚大劇場への遠征をおこなってきた。夜行バスで0泊3日の旅程を組み観劇に行ったことも4回あるが、そんな体力はもうない。そのため直近の2回は新幹線で大阪に行き、宿泊した上で観劇している。
以下は2022年10月に宝塚歌劇団雪組公演『蒼穹の昴』を見に行った際の記録である。大阪観光も抱き合わせで行ったため2泊3日の旅程となった。宝塚市行ったことないし……という方の参考になれば幸いである。

1日目

新大阪駅着
首都圏から新大阪までは新幹線で約3時間半の道のりである。ここから宿泊先のスパワールドのある動物園前駅もしくは新今宮駅を目指す。

スパワールド

スパワールド着
新世界の目の前にあるスパワールドに到着する。ここで私はスパワールドをほめちぎりたいと思う。
スパワールドに出会ったのは2016年の遠征の時である。友人に「大阪にすごいスパ銭がある」と聞き、深夜バスに乗る前に寄ってみることにした。以来、基本的に大阪に行ったときは寄るようにしている。今回は新幹線でゆったりと移動するため、思い切ってこちらに2泊することとした。
スパワールド周辺は確かにごみごみとしている。巨大なドンキと通天閣の光が煌々と夜も灯り続ける街だ。
しかしそれでもスパワールドに泊まりたい理由がある。泉質だ。そして関東のスーパー銭湯ではなかなか見られないごてごてもりもりの内装だ。

まず玄関前にこのオブジェがある。すごい。

まず浴場はヨーロッパゾーンとアジアゾーンの2種類が存在する。そしてこの2つのゾーンは月ごとに男女が入れ替わる。もうまずこの字面の時点で想像を超えた壮大さが醸し出されていることがお分かりだろうか。
2022年10月はアジアゾーンに入ったのでそちらの話をしよう。まず広い浴場内に入ると、イスラム建築を模した大きな湯船が目に入る。
何を言っているかよくわからないかと思うが本当にそうなのである。
近畿日本ツーリストの記事をご覧いただきたい。

本当にこのレベルの装飾がずっと続く。なんなら古代遺跡のレプリカもある。
巨大な檜の露天風呂があるかと思えば、マーライオンが口から温泉を流し続けるシンガポールの湯もある。ジャグジーはバリ風になっているし大きいサウナもある。そして浴室内にはテレビが設置されているため、関西の番組を眺めるだけでも「ああ西日本に来たんだな」という気持ちになる。地元の方もよく来るスーパー銭湯のなかでぼーっと現地のテレビを見る。これだけでも得難いものを得られる。

かつては深夜バスの出発を待つ場所として使っていたスパワールドに、今回は宿泊することになった。
2022年10月当時は建設中だったが、今は25周年事業の一環として新しいホテルもオープンしたらしい。早く行きたい。

ホテルの客室は普通のビジネスホテルという感じである。窓からは通天閣がよく見えた。移動の疲れを癒しつつ眠る。


2日目

新世界朝散歩

7:30
早く目が覚め過ぎてしまったので新世界を歩くこととする。まさしく大阪!といった派手な看板が朝の静寂の中に佇んでいた。巨大なビリケンさんが目を引く。

純喫茶モーニング

7:30開店とほぼ同時に新世界にある純喫茶、ブラザーにて朝食をとる。正しく昭和の老舗の純喫茶。マスターと女将さんが丁寧にモーニングセットを用意してくれた。店内には金魚の泳いでいる水槽も。
全国の純喫茶特集の本に取り上げられたこともあるのだとか。女将さんが本を持ってきてくれた。優しい大阪ことばでご対応くださった。

上記の記事にお店のことは詳しいので参考されたし。
お店の外観も正しく純喫茶。是非お立ち寄りいただきたい。新世界エリアの中にある。

安居天満宮

7:50
安居天満宮到着
せっかくスパワールドに泊まるのだ。周辺の寺社仏閣巡りをすることにすることにした。
もうお分かりかと思うがあまりのわくわくっぷりに朝早く起き過ぎてしまったのである。
こうなったら時間を有効活用するしかない。幸い神社もお寺も朝早い時間からのお参りを受け付けてくれている。

六文銭

安居天満宮は真田信繁が大坂夏の陣に敗れ自刃したところにある。真田信繁の像や六文銭などが境内に飾られていた。

四天王寺

8:40
四天王寺着
大阪観光の目玉だった四天王寺に到着
ここの伽藍が見たかった!!聖徳太子が建立したお寺ということもあり、とにかく大きい。

天平時代の伽藍を見るには特別拝観料が必要となるがとにかく見てほしい。観音様のお顔もとても優しかったし、丹塗りの柱が尊いんだけれどもあたたかかった。海外からのツアー客もいらしていた。
他にも境内はとにかく大きいので見て回るところはたくさんある。方丈様や職員さんがたくさんお務めされていた。またここに帰って来られますようにと手を合わせた。

阪急線に乗るぞ

10:00
いよいよ阪急線に乗り兵庫県宝塚市を目指す。
宝塚歌劇を見に関西に来たのなら、やはりその運営元である阪急電鉄株式会社の電車に乗りたい。そう。阪急線である。

阪急線の車体はマルーン色と呼ばれる高級感あふれる色味をしている。内装にも木材が用いられ、そして首都圏の電車には見られないふっかふかの座席シートが設置されている。これがほんとうにふっかふかで、座る人へのホスピタリティに満ち満ちているのである。このためだけに関西に行くのも過言ではない。こんなに高級感に満ちた私鉄首都圏で乗ったことがない。電車が好きな人もそうでない人も是非乗っていただきたい。後悔はさせない。

宝塚市到着

11:00
宝塚駅に到着する。ここからもう観劇体験は始まっていると言って良い。
駅を降りて宝塚大劇場方面に歩くと「花のみち」と呼ばれる道が見えてくる。これは宝塚駅から手塚治虫記念館の方まで延びている道で、季節のお花を市民ボランティアの方が手入れしてくれている。とても美しい道である。


ちなみに宝塚音楽学校の生徒も、宝塚音楽学校を卒業したあと、宝塚歌劇団に入団した現役タカラジェンヌもこの道の上を歩いてはいけないという決まりがある。宝塚歌劇団を退団して初めてこの道を歩けたと嬉しそうに話す宝塚OGは多い。

花のみちを歩き、右手に宝塚ホテルが見えた後、その隣に聳えるのが宝塚歌劇団の本拠地、宝塚大劇場である。

15:30公演なので4時間半も余裕があるのにもう劇場にたどり着いてしまった。
チケットを持っていなくても建物の周辺とグッズショップのあるロビー内には入ることができる。
ここでしか売っていないポストカードを求めて建物内に入ることとする。

このロビー内のシャンデリアは宝塚大劇場にしかないものである。館内にある郵便局でポストカードを買い、お便りを書くこととする。

カフェでご飯とパフェ

ずっと行きたかった宝塚大劇場近くのカフェ、コーヒープリンセスに到着。住宅街のなかにひっそりとあるカフェである。

ずっと食べたかったクラブハウスサンドと季節のパフェのセットをいただく。パフェセットはネットからの予約が必須なのでお気をつけを。10月だったのでパフェはいちじくだった。いちじくの繊維一つ一つが解けていく素晴らしいパフェだった。また食べたい。
現在は夜の営業もしている様子。早く行きたい。

宝塚歌劇の殿堂

14:30
開演までまだ時間があるので宝塚歌劇の殿堂へ行く。宝塚大劇場と同じ建物内にあり、宝塚歌劇の歴史と所属した歴代のタカラジェンヌや演出家の記録が見られる。
また、公演している組が過去に着用した衣装、小道具も間近で見られる。初心者にこそ来て欲しい。入館料は500円である。

宝塚大劇場の中へ 

いよいよ宝塚大劇場の中へ入る。
誰でも入れるロビー部分と劇場内は改札で隔てられており、チケットの提示で入場が可能となる。
赤い絨毯の敷かれた階段の上に絵画が飾られているのはここ宝塚大劇場だけである。

宝塚大劇場にしかない緞帳と、ここだけのすみれ色のピアノを見学してから観劇が始まる。
この時に見たのは雪組公演「蒼穹の昴」だった。本当に素晴らしい作品なので、宝塚オンデマンドなどで配信が始まったら是非ご覧いただきたい。舞台セットや衣装は勿論、タカラジェンヌのお芝居が素晴らしいのだ。
公演時間は大体3時間ほどだと思っていて欲しい。RRRの場合は第一幕が90分間のRRR、第二幕がRRRとは話のつながりがない60分間のショーとなる。
FF16の場合は少し特殊で、第一幕が60分間の和物と呼ばれる着物と和風のショー、第二幕が90分間のFF16のお芝居である。ちなみにこの90分のラスト10分はFF16をテーマにしたラインダンスと大階段のパレードとなる。

大阪へ

18:30に宝塚大劇場の公演が終わり、19:30頃に大阪スパワールドに戻る。
当時はハロウィンの装飾がなされていた。
スパワールドは温泉の質も良いのだが、シャワーなどで使われるお水も超軟水でとても肌への当たりが柔らかい。スパワールド内のお店やフードコートでご飯を食べてからゆっくりお風呂に浸かると、髪はつやつやに肌もつるつるになる。2泊3日で己を生まれ変わらせることができ、かつゴテゴテの装飾も楽しめる。そんなスーパー銭湯兼ホテルがスパワールドである。

3日目

堀越神社

9:00
またもや早く目が覚めてしまったが、スパワールドで朝風呂に入ったあと、堀越神社にお参りすることとした。

緑鮮やかな神社では、一生に一度の願いを叶えてくれるという。あいにくの雨であったが良いお参りだった。
その後、新大阪駅にてお土産を購入し帰途に着く。新大阪駅の構内はお土産屋さんがとても充実しているので余裕を持って駅に行くと楽しい。

遠征を振り返って

実際の遠征から1年近く経ってこの記事を書いているのだが、もういますぐにでも関西に飛んでいけたらと願わずにいられない。
宝塚歌劇団は日比谷の東京宝塚劇場も専用劇場として所有しており、宝塚市で上演したものと同じ演目を公演している。私は東京宝塚劇場も大好きである。
しかし、宝塚大劇場は格別なのだ。流石の本拠地なのである。宝塚大劇場に行くことでしか得られないものが確実に存在している。
2024年、110周年の宝塚歌劇を見に宝塚大劇場へ行くことを心からお勧めしたい。観劇も含めて素晴らしい思い出になるはずだから。

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